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翌日の朝。殿下が腹痛を言い出したらしい。そして私は確信を持った。
(絶対に昨日、殿下が私の忠告を無視してワインを飲んだせいだわ。)
頭を抱えながらも、私は婚約者として殿下の元へ急ぐのだった。
殿下の部屋には、医者、執事、侍女の何名かがいた。
「殿下はおそらく、アルコールのせいで腹痛があるのでしょう。薬もお飲みになられたので、数日安静にしておられれば、大丈夫です。」
「全然大丈夫じゃないじゃないか…。」
殿下がこの部屋を去っていく医者に向かいボソッと呟く。まるで医者に文句を言うかのような口ぶり。
(いや、そもそもあなたがあのとき飲むのをとめればよかったのでしょう?)
「スカートじゃないか。」
殿下が私を見るなりにそう言った。
(スカート?もしかして私のこと?)
「殿下。失礼ですが、私の名はスカーレットです。スカートではございません。」
「どっちでも、変わらんだろう。」
(スカーレットとスカートが変わらない!?この人は一体、何をおっしゃられているのよ。)
「殿下。私は昨日、ワインを飲むのをおやめくださいと申し上げました。ですが、殿下は私の忠告を気かづ翌日に腹を壊すという仕打ち…。反省なさっているのですか?」
「僕に反省をすることなどはない。あと、僕に指図するな!」
殿下は私の発言に反論をした。そして、咳払いをしたあとに続けて言う。
「そもそも、悪いのは僕ではなく、パーティー会場に僕が来ると知っていながら、ワインを置いた者だろう?」
「はぁ…。」
「だから、僕は反省をする必要なんて一ミリもない。反省すべきは、そいつだろう?はは!」
殿下は腹を痛そうにしながらも、笑っていた。私はそれを見て、思わず真顔になる。
(やばい。この人、すごい馬鹿だ。せめて、婚約者である私が常識人になれるよう、頑張らないと。)




