二話
翌朝。
「姉上」
「んー?」
「俺は昨日、何と申した?」
「何って?」
「一つずつ話せ、と言ったよな?」
「言ったね」
「ではこれは何だ」
俺は目の前に積まれた紙を指差した。
畑に水車、肥溜めに何やら棒のような物。
そして桶と竈らしきものに井戸、さらに俺には用途すら想像できない奇妙な図。
明らかに昨日より増えている。
「昨日寝る前に色々思いついちゃって」
「寝ろよ!」
「寝たよ!」
「いつだよ!」
「ちゃんと夜中には!」
「それは寝たとは言わない!」
朝から頭が痛い。
父上が亡くなって八日。
大掾家当主となって二日目。
俺が当主として最初にやっていることが、姉上に睡眠の大切さを説くことになるとは思わなかった。
「そもそも姉上、昨日自分で言ってただろ。一気に全部はできないって」
「だから今日は農業だけ」
「農業だけでなんでこんなにあるんだよ」
「農業って広いんだよ?」
「知ってるよ!」
俺が声を上げると、姉上は不満そうに頬を膨らませた。
十五にもなってその顔はどうなんだ。
顔立ちがいいから辛うじてマシだが、弟からすると姉のその顔はキツいものがある。
「信幹ちゃんは細かいなあ」
「俺が細かいんじゃなくて姉上が雑なんだよ」
「そんなことないもん」
「ある」
「ない」
「ある」
「ない!」
「……若殿」
横から低い声がした。
俺と姉上は揃ってそちらを見る。
額賀常陸介が無表情で座っていた。
「そろそろ始めてもよろしゅうございますかな」
「……すまぬ」
「ごめんなさい」
今日、集めてもらったのは領内で農事に詳しい者達だ。
府中近くの村を取りまとめる名主が三人。
長年田畑を耕してきた老農が二人。
さらに、農具の修繕を担う鍛冶師が一人。
常陸介の勧めで、最初から大勢を集めることはしなかった。
姉上の話が本当に役立つものかも分からぬうちから、大々的に触れ回る必要はない。
それに。
当主になったばかりの十三の俺が、突然百姓達を城へ呼びつけて、
『姉が妙なことを申しておるゆえ意見を聞かせよ』
では、向こうもたまったものではなかろう。
実際。
「…………」
「…………」
「…………」
皆、ものすごく緊張している。
そりゃそうだ。
名主達はまだしも、老農二人など先ほどからほとんど顔を上げない。
鍛冶師に至っては、何か粗相でもしたと思っているのか顔色が悪い。
「そう固くならずともよい」
俺が声をかけると、六人全員がさらに頭を下げた。
「は、ははっ!」
「……いや、そういう意味ではないのだが」
困ったな。
昨日までの俺なら、城下で会えば普通に声をかけることもあった。
だが今日から俺は大掾家当主。
向こうからすれば、もう気軽に話せる若君ではないのだろう。
「若殿」
常陸介が小声で呼んだ。
「何じゃ」
「御当主としてのお立場がございます。あまり気軽に———」
「分かっておる」
分かってはいる。
だが、それでは困る。
今日呼んだのは、俺が一方的に命じるためではない。
彼らの知恵を借りるためなのだ。
「面を上げよ」
改めて言う。
恐る恐る、六人が顔を上げた。
「此度呼び立てたのは、何か咎めようという話ではない」
まず安心させる。
「姉上から、田畑の実りを増やすための話をいくつか聞いた。ただ、俺も姉上も実際に長く田を耕してきたわけではない」
横から、
「私は未来知識担当だからね」
という小声が聞こえた。
無視する。
「ゆえに、そなたらの話を聞きたい。おかしなところがあれば、おかしいと申してくれて構わぬ」
六人が顔を見合わせた。
一番年長の名主が、恐る恐る口を開く。
「されど……若殿のお考えに異を唱えるなど」
「俺の考えではない。姉上の考えじゃ」
「信幹ちゃん?」
「事実だろ」
「そうだけど!」
思わずいつもの調子で返してから、俺は咳払いした。
「……ともかく、よい。俺が聞きたいのだ」
少し間があった。
やがて老農の一人が、しわだらけの顔を上げる。
「ほんに……申してもよろしいので?」
「構わぬ」
「怒られませぬか」
「怒らぬ」
「牢へ入れられたりは」
「せぬ」
「首は」
「取らぬ!」
どれだけ恐れられているんだ。
俺はまだ十三だぞ。
いや、当主なら年など関係ないのか。
「では始めよう」
俺は姉上を見る。
「姉上」
「任せて!」
「待て」
「何?」
「俺が話す」
「ええ!?」
当然だ。
姉上に任せたら最初の一刻で全員を置き去りにする。
「まず、今年使う種籾についてじゃ」
俺は昨日姉上から何度も聞き直した内容を頭の中で整理する。
「皆、種籾はどのように選んでおる?」
一人の名主が答えた。
「良き穂から取ったものを残しております」
「粒の大きなものを選ぶこともございますな」
「ふむ」
やはり何も考えずに種にしているわけではない。
姉上の話を聞いていると、まるで未来人だけが何でも知っているように思えてしまうが、この時代の人間だって何百年、何千年と田を作ってきたのだ。
当然、経験から知っていることは多い。
「姉上の話では、それに加えて水へ種籾を入れて選ぶ方法があるらしい」
「水へ?」
老農達が怪訝な顔をした。
「軽い籾は浮き、身の詰まった籾は沈む。沈んだものを種に使うという話じゃ」
「へえ……」
一人が興味深そうな声を漏らした。
一方でもう一人は首を傾げる。
「されど若殿、籾は皆同じような重さでは?」
「俺もそう思った」
「信幹ちゃん、そこはもうちょっと私を信じてよ」
「だから試すんだろ」
姉上へ返してから、俺は再び皆を見る。
「ゆえに、まず試す。ここへ籾を持ってきてもらえるか」
常陸介が合図すると、控えていた小者が籾の入った桶を持ってきた。
さらに水を張った桶を置く。
「入れるぞ」
「若殿御自ら!?」
「見るだけじゃ分からぬだろう」
「されど、そのようなことは我らが」
「よい」
俺は一掴みの籾を水へ入れた。
ぱらぱらと水面へ落ちる。
しばらく待つ。
「……お」
確かに違う。
沈むものもあれば、水面近くに浮くものもある。
姉上が得意げに胸を張った。
「ほら!」
「まだ分からないだろ」
「もうちょっと褒めてくれてもよくない?」
「実際に育ってからな」
「慎重すぎる!」
だが老農達はすでに桶へ顔を近づけていた。
「なるほど……」
「確かに浮いておりますな」
「虫に食われた籾も浮きやすいのではないか?」
「ならば悪いものを弾くには使えそうじゃ」
俺と姉上では気づかなかった話がすぐに出てくる。
俺は思わず身を乗り出した。
「虫に食われたものもか?」
「はい。中が空けば、当然軽くなりましょう」
「なるほど」
姉上を見る。
「姉上、そこまで考えてた?」
「……まあ、結果的には?」
「考えてなかったな」
「知識として知ってたの!」
「はいはい」
老農達の顔から、少しずつ緊張が消えていた。
いい、いいぞ。
これなら話せる。
「ただ、水だけでは見分けにくい籾もあろう」
そこで俺は次の話へ進む。
「姉上は塩を溶かした水を使えば、よりよく分けられると申しておる」
「塩でございますか?」
今度は皆の顔が険しくなった。
やはりそうなるか。
「……やはり高いか」
「塩は食うにも要りますゆえ」
名主の一人が申し訳なさそうに答えた。
「種籾を選ぶためだけに多く使うとなれば、村では嫌がる者もおりましょう」
「そうだよな」
「でも塩水って濃さによっては使った後に煮詰めれば———」
姉上が言いかけたので、俺は振り向いた。
「姉上」
「何?」
「それ、ちゃんとできる?」
「たぶん」
「なら後で試す」
「はい」
よし。
この人は時々「できる」と「たぶんできる」を同じ勢いで言うから危ない。
「ひとまず、最初は水でよかろう」
俺は決めた。
「塩を使う方法は、塩を無駄にせず済むことが確かめられてからじゃ。今年は村の一部で、水に沈んだ籾と、今まで通りに選んだ籾を同じ田へ植えて比べる」
「同じ田へ?」
「田が違えば、土地の良し悪しで比べられぬかもしれぬ。隣り合うように植えれば分かりやすかろう」
老農が感心したように頷いた。
「それならば、確かに」
姉上が横から俺の袖を引いた。
「信幹ちゃん」
「何」
「ちゃんと実験になってる」
「実験?」
「あー……試し比べ?」
「最初からそう言え」
「それぐらい分かれよー」
「未来の言葉なんて分かるわけないだろ!」
全く、姉上は平気で未来の言葉を使ってくるから大変だ。
流石に13年も一緒にいるので色々と未来の言葉は覚えたが、いまだに慣れない。
そして俺達が話していると、鍛冶師が少し困ったような顔でこちらを見ていることに気づいた。
「どうした?」
「はっ」
びくりと身体が跳ねた。
取って食おうってわけじゃないのにな。
「何かあるなら申してみよ」
「されば……この話に、鍛冶の某は何ゆえ呼ばれたのでございましょう」
「あ」
そうだった。
この人、ずっと何をさせられるのか分からず座っていたのか。
「すまぬ。次の話じゃ」
「姉上」
「うん!」
姉上が紙を広げる。
そこに描かれていたのは、見慣れた鍬に少し手を加えたような農具だった。
「未来の農具っていうより、今あるものをちょっと変えられないかなと思って」
「姉上」
「何?」
「皆に分かる言葉で」
「……鍬をもっと使いやすくしたいです」
「最初からできるじゃないか」
「細かい説明しようとすると無理なの! これぐらい単純なら私にもできる!」
何を威張っているんだ。
俺は図を鍛冶師へ見せる。
「例えば、鍬の刃の形や柄の長さを変えれば、もう少し楽に土を起こせぬかと思ってな」
鍛冶師は図をしばらく見ていた。
「若殿」
「何じゃ」
「これは……誰が描かれたので?」
「姉上」
「……左様でございますか」
何だ、その何とも言えない顔は。
俺も分かるけど。
「絵そのものは気にせぬでよい」
「信幹ちゃん!?」
「要は、今の農具に不便があるなら、それを直せないかという話じゃ」
すると先ほどまで緊張していた老農の一人が、すぐ口を開いた。
「されば、鍬の柄がもう少し短い方がよいものもございます」
「ほう?」
「田と畑では使いやすいものが違いますゆえ。土の重いところでは刃が大きすぎても疲れます」
もう一人も続く。
「山に近い畑ならば、石へ当たった時に刃が欠けぬよう厚い方がよい」
「待て」
俺は慌てて紙を引き寄せた。
「一つずつ申してくれ」
姉上が吹き出した。
「何じゃ」
「昨日の信幹ちゃんみたい」
「誰のせいで慣れたと思ってるんだ」
でも、面白い。
姉上が未来の農具をそのまま作らせる必要などないのだ。
今使っている人間に、
「何が不便か」
と聞けばいい。
それを鍛冶師に直してもらう。
「鍛冶師よ」
「はっ」
「今の話を聞いて、作れそうか?」
「大きく形を変えるのでなければ。まずは刃や柄を少し変えたものをいくつか打ち、それを試していただくのがよろしいかと」
「よし、それでいこう」
俺が即座に答えると、常陸介が眉を上げた。
「若殿」
「何じゃ」
「銭は?」
「……あ」
忘れていた。
姉上が小声で、
「爺や強い」
と呟く。
まったくだ。
「鍛冶師よ。試しに作る分だけなら、いかほど要る?」
「手持ちの鉄を用いれば、それほどは。ただ、数を増やすとなれば———」
「まずは二つか三つでよい」
「それならば」
「常陸介」
「その程度ならば、御家の支出として問題ございませぬ」
「よし」
危ない。
当主になって二日目で、金を考えず物を作らせるところだった。
父上は毎日こんなことを考えていたのか。
俺には無理かもしれない。
……いや。
無理では困る。
「他には?」
俺は名主達へ尋ねた。
「田畑で困っておることがあれば、この際申してみよ」
名主達が互いを見る。
最初は遠慮していた。
しかし一人が口を開くと、後は早かった。
「水が足りぬ田がございます」
「逆に雨が続けば水が抜けず、稲が傷むところも」
「用水を直したいのですが、人手が足りませぬ」
「猪が畑へ入りまして」
「肥が足らぬ村もございます」
「種籾も毎年良いものが取れるとは限りませぬ」
「待て待て!」
俺は慌てて止めた。
一気に来た。
姉上が隣で嬉しそうに笑っている。
「いっぱい出てきたね!」
「嬉しそうに言うな! 全部俺が考えないといけないんだぞ!」
「私も考えるよ?」
「姉上の場合、さらに増えるんだよ!」
「失礼な!」
「……若殿」
常陸介が声をかけてきた。
また叱られるかと思ったが、その顔はどこか穏やかだった。
「何じゃ」
「すべて若殿御一人で考える必要はございませぬ」
「……え?」
常陸介は老農達を見た。
「水のことなら、その地を知る者に聞けばよろしい。猪なら猟師がおりましょう。肥ならば百姓自身が日々工夫しております」
そして俺へ視線を戻す。
「若殿は、皆の話を聞き、どれを試すかお決めになればよろしいのです」
俺は少し黙った。
昨日、自分で思ったことと同じだ。
父上のように全部を一人で背負うことはできない。
ならば。
「……そうじゃな」
俺は頷いた。
「俺が知らぬことは、知る者に聞けばよい」
「左様にございます」
「姉上」
「何?」
「姉上もな」
「え?」
「未来にあるからって、全部正しいとは限らないだろ。この時代、この土地で使えるかは、皆に聞きながら決める」
姉上は少しだけ驚いた顔をした。
それから。
「うん」
珍しく素直に頷いた。
「それがいいと思う」
「……そこは反論しないんだな」
「私だって何でも知ってるわけじゃないよ」
「昨日までの態度を思い返してみろよ」
「知ってることはいっぱいあるもん!」
「はいはい」
「また子供扱いした!」
「姉上が姉らしくしてから言ってくれ」
「してるじゃん!」
そのやり取りに。
「ぶっ」
誰かが吹き出した。
老農の一人だった。
本人もすぐ気づき、青ざめる。
「も、申し訳ございませぬ!」
「いや」
俺は首を振った。
「構わぬ」
むしろ、ようやく普通に話してくれた気がした。
それが嬉しくて、少し顔が綻んだ。
「俺はまだ若い」
六人を見る。
「田のことも、鍛冶のことも、商いのことも、知らぬことばかりじゃ」
父上なら、こんなことは言わなかったかもしれない。
当主が己の無知を見せるな、と叱られるかもしれない。
それでも。
「ゆえに、教えてほしい」
頭を下げるほどではない。
だが、真っ直ぐ彼らを見る。
「我が家を豊かにしたい。田畑の実りを増やし、民が食うに困らぬようにしたい。そのために、そなたらの知恵を貸してくれ」
六人は呆然としていた。
やがて最年長の老農が、ゆっくり頭を下げる。
「若殿が……そのように仰せならば」
その隣も、さらにその隣も。
「我らで分かることであれば」
「何なりと」
「お願いいたします」
そう言ってくれた。
俺は息を吐いた。
これでいいのかは分からない。
でも、少なくとも何も知らぬ俺が、知ったふりをするよりはずっといい。
話し合いが終わる頃には、日はかなり高くなっていた。
決まったことは多くない。
今年の種籾の一部を、水に沈むものと従来の方法で選んだものに分け、同じ田で育て比べる。
鍬を数種類だけ試作し、実際に百姓に使ってもらう。
水利や獣害については、それぞれ詳しい者から改めて話を聞く。
たったそれだけだ。
「思ったより少ないね」
姉上が不満そうに言った。
「初日なんだからこれでいいだろ」
「もっと一気に改革しても」
「しない」
「即答!?」
「姉上に任せたら一年で領内全部ひっくり返しそうだからな」
「いい意味で?」
「悪い意味で」
「ひどい!」
廊下を歩きながら言い合う。
常陸介は少し後ろを歩いている。
「しかし」
俺は立ち止まった。
「何?」
「今日のは面白かった」
「でしょ?」
「姉上の話じゃなくて、皆から色々聞けたことが」
「そこは私って言ってよ!」
「姉上がきっかけなのは認める」
「よし!」
それで満足するんだ。
「でもな」
「うん?」
「俺、今まで父上が何をしてるか分かってるつもりだった」
父上が評定を開く。
家臣が報告する。
父上が決める。
そんな姿を何度も見た。
「でも、全然違った」
「何が?」
「決めるって、思ったより面倒くさい」
「そこ?」
「銭も、人手も、時期も考えないといけない。良さそうだからやる、じゃ駄目なんだな」
姉上は俺の顔を見た。
「……信幹ちゃん」
「何」
「昨日より当主っぽくなったね」
「一日しか経ってないぞ」
「でも昨日は葬儀終わった瞬間、疲れたって爺やに愚痴ってたじゃん」
「なんで知ってるんだよ」
「聞こえてた」
「姉上!」
最悪だ。
常陸介を見ると、目を逸らした。
爺も知っていたのか。
「まあまあ」
「誰にも言うなよ!」
「葵には言った」
「もう言ってるじゃないか!」
「琴にも」
「姉上!」
俺が追いかけると、姉上は笑いながら逃げ出した。
「捕まえられるもんなら捕まえてみろー!」
「廊下を走るな!」
「信幹ちゃんも走ってる!」
「姉上を止めるためだ!」
「若殿!」
後ろから常陸介の怒鳴り声。
「廊下を走ってはなりませぬ!」
「ほら信幹ちゃんも怒られた!」
「姉上のせいだろ!」
父上が亡くなってから、府中城はずっと静かだった。
いや、沈んでいたという方が正しいのかもしれない。
けれど姉上の声が響くと、少しだけ以前の城に戻った気がした。
父上はいない。
それは変わらない。
俺が当主になったことも、大掾家が苦しいことも、敵が多いことも何一つ変わっていない。
それでも。
「待て姉上!」
「やだ!」
「子供か!」
「十五歳!」
「十分子供だろ!」
「十三歳に言われたくない!」
こうして。
大掾家の領国改革は、まず一桶の水と、一握りの種籾から始まった。
後から振り返れば、俺達が変えようとしていたのは、田畑だけではなかったのだと思う。
当主が決め、家臣が従い、民は命じられた通りに働く。
それだけだった大掾家に、身分に関係なく、知っている者が知恵を出す。
試して、失敗し、また考える。
そんなやり方が、この日初めて生まれた。
もっとも、その時の俺は、そんな大げさなことなど何一つ考えていなかった。
ただ一つ、今日一日で、はっきり分かったことがある。
父上。
当主って、思っていたよりずっと大変でした。
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