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第4章 21人の女神とレベル1の新人

第4章 21人の女神とレベル1の新人


アンドレイは……死んだのか?


彼は意識があるようで、ないような感覚に包まれていた。

まるで精神だけが世界と世界の間に浮かんでいるようだった。


身体は動かない。

思考も、理解の境界にぶつかり続けている。


その時――


なぜかステータスを開くことができた。


どうやったのか、自分でも分からない。


目の前に表示される。


【キャラクター「カイラ」――使用不可】


彼の姿が変わった。


カイラの身体は消え、その代わりにシルヴァナが現れる。


動きは自然で、生きていた。

呼吸も、本物だった。


そしてアンドレイは、ようやく声を出す。


「なるほど……アバターが死んだらどうなるか、500年越しで分かったな」


彼は呆然と立っていた。


だが同時に、不思議なほど頭は冴えている。


すべてが奇妙で、新しく――そして恐ろしいほど現実的だった。


彼はピラミッドの外へ出た。


世界はすでに夕暮れに包まれている。

空は橙と深紅に染まり、静かに夜へ向かっていた。


空気は冷たい。


だがその中には、どこか不穏な気配が混じっていた。


まるで闇そのものが、彼の足音に耳を澄ませているようだった。


彼は手を上げ、意識を集中させる。


そして念話を繋いだ。


「リザ……ドレイク……生きてるか?」


その声は、二人の意識へ直接響く。

迷いのない、はっきりとした声だった。


「はい、主様」


念話の向こうから、落ち着いた声が返ってくる。


「何があったんです?

どうしてあんなに急いでアリスを避難させたんですか?」


アンドレイは少し沈黙したあと、静かに言った。


「7000年前に世界を滅ぼした存在を見つけた。

そして……そいつは今、この世界にいる」


向こう側の空気が凍りつく。


呼吸が重くなり、動揺がそのまま伝わってきた。


「お前たちの任務は、全ての国を回って各支配者に伝えることだ」


アンドレイは冷静に続ける。


「勇者部隊の名前を使え」


「主様……本当に確かな情報なんですか?」


リザとドレイクは困惑していた。


「世界では、まだ何も起きていません」


アンドレイは暗くなっていく空を見つめる。


「嵐の前の静けさだ」


彼は静かに言った。


「始まれば一瞬だ。

世界は準備する時間すら持てない」


彼は続ける。


「俺は軍を動かす準備を始める。

お前たちは全ての支配者に、この脅威を信じさせろ」


その声は静かだった。


だが絶対的な確信があった。


まるで運命そのものが、彼の言葉を聞いているかのようだった。


「了解しました、主様」


リザとドレイクはすぐに答える。


「あなたの言葉を、必ず全員へ伝えます」


アンドレイは再び周囲を見渡した。


夕暮れは完全に夜へ変わろうとしている。


だが空気の中には、すでに戦いの気配があった。


「なら、すぐ動け」


彼は静かに言う。


「時間は俺たちの味方じゃない。

……そして、奴らの味方でもない」


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