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第12話 ダンジョンの秘密

朝は新しい風と共にアンドレイを迎えた。

夜の休息を終え、彼はすでに新たな力と探求への意欲に満ちていた。


頭の中にはダンジョン、ファミリアー、そしてレベル上昇の方法についての考えが巡っていた。


街を出たアンドレイはダンジョンへ向かった。

門の前では巨大な兵士が彼を一瞥し、怪訝そうな視線を向ける。

その無愛想な態度にわずかな警戒心を覚えつつも、彼は歩みを止めなかった。


現地に到着すると、アンドレイは慎重に準備を整えた。

レベル1の自分にできる最善の装備を選び、待ち受けるであろうスケルトンやゾンビに備えた。


ダンジョンの入口は薄暗く、最初の一歩は静かだった。

しかしすぐに最初の敵が現れる。


――スケルトン。


緊張と共にアンドレイは攻撃を仕掛けた。


だが一撃は容易く防がれ、反撃が彼を襲う。

回避は間に合わず、左腕に深い傷が走った。血がにじむ。


続く一撃をなんとか防いだが、三撃目は致命的だった。


その瞬間、彼は本能的にアバターを切り替えた。


――エルフのシルヴァナ。


スケルトンの刃が届く前に、敵はまったく別の存在と対峙することになる。

レベル10相当の剣技を持つシルヴァナは、優雅かつ正確な動きで一瞬にしてアンデッドを切り伏せた。


戦闘後、アンドレイは自分の体を見下ろした。

助かったのはアバター切替能力のおかげだ。


もしこれがなければ、自分は死んでいたかもしれない。


そして一つの疑問が頭をよぎる。

「ある人格が死んだ場合、他の存在はどうなるのか?」


周囲に敵の気配はない。

彼はすぐにアレクサンダーへ戻り、準備していた回復薬を使用した。

傷は瞬時に癒え、身体は元通りになる。


次にどの姿で進むか――選択の時だった。


目立たないように、彼はアサシンのカイラを選ぶ。

その瞬間、ダンジョン攻略はまるで散歩のように変わった。


第1階層はわずか10分で突破。

第2階層でも出現するのはスケルトンとゾンビのみで、ほとんど抵抗にならなかった。


評価スキルで確認すると、敵のレベルはおよそ10前後。

ボスも存在せず、明らかに訓練用ダンジョンだった。


出口へ戻ろうとしたその時、アンドレイは異常を感じた。


――レベル50の偽装された不可視の壁。


高い感知能力によって隠された通路を発見する。

好奇心が彼をその先へと導いた。


進むにつれ、索敵魔法に反応はない。

だが生命探知が一瞬だけ反応した。


そしてそこにあったのは――


最近死亡した冒険者の遺体だった。


さらに奥の広間には、異様な存在がいた。


レベル59のリッチと、その周囲に控えるレベル45のスケルトン群。


全ての謎が繋がる。

このリッチが冒険者たちを殺していたのだ。


リッチが叫び声を上げると、死体が動き出す。

アンデッドの群れがアンドレイを囲む。


だが彼は動じなかった。


影の分身を作り出し、素早くスケルトンを処理。

本体と分身でゾンビ群も排除していく。


やがて残ったのはリッチただ一体。


詠唱が始まり、増援が呼ばれようとする。


しかしアンドレイは迷わなかった。


――影爆弾。


高位の魔法が放たれた瞬間、爆発はリッチを完全に消し飛ばした。


アンドレイは静かに呟く。


「低位魔法でも、使い方次第でここまで強いとはな……」


そして彼は決意する。


――高位魔法は、まだ使うべきではない。

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