第29章 過去への道を探して
第29章 過去への道を探して
アンドレイは薬草師の姿に変わり、セリナという錬金術師として広い錬金術室で作業していた。そこは試験管、蒸留器、そして淡く光る瓶に囲まれていた。部屋のあらゆる隅には、薬草や粉末、希少な素材が詰め込まれ、かすかな光を放っている。
ドレイクはその作業を見守り、リザは材料を整理し、正確な順番で混ぜる手伝いをしていた。机の上にはすでに複雑な薬がいくつも並んでいたが、アンドレイにはまだ希少素材が足りなかった。
「リザ、南のウラルの街の近くにある森から、希少な植物をもっと集める必要がある」
彼は試験管の中で揺れる液体から目を離さずに言った。
「エントたちに頼んで、できるだけ多くの薬草を集めてもらってくれ」
リザは頷き、すぐに森へと消えた。
ドレイクは慎重に尋ねた。
「何を作ろうとしているのですか、主よ?」
アンドレイは手を止めずに答えた。
「世界で最も強力なポーションだ」
「ですが、あなたはすでに最強の存在では……」
ドレイクは驚いて言った。
「そうだ」
アンドレイは静かに認めた。
「だが、さらに力が必要だ。マナが足りない」
彼は続ける。
「この世界では、ステータスやマナを二倍以上増やす薬は作れない。それは世界の原則だ。確かに以前は使えたが……過去へ干渉できるのは最大で4000年前までだ」
ドレイクは一歩後退し、目を見開いた。
「そんなことまで可能なのですか……」
やがてアンドレイは作業を終え、食事の席についた。ドレイクが用意した料理の香りが部屋に広がり、錬金術の緊張を和らげた。
「今は、マナ効率と適性の高い素材を選ばなければならない。そうでなければ最高の薬は作れない」
そのときリザが戻ってきた。南の森でエントたちに集めさせた大量の薬草を持っていた。
アンドレイは素早く素材を選別し、最も貴重なものだけを残した。
そして準備を終えると、北へ向かった。
かつて巨大なゴーレムと戦った山へと。




