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神の揉め事に巻き込まれた男と被害者女神の世直し旅  作者: 焼納豆
地神の解放

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(9)町での依頼

 まさか助けた上に頼まれ事を引き受けた挙句、食事やお酒の料金も払わされる羽目になるとは思っていなかった僕だけれど、からかい半分でもトリシアさんを幸せな気持ちにさせてくれたし、良しとしようかな。


 ここまでおおらかになれたのも、トリシアさんと出会えたからだろうからとっても嬉しいよ。


 バラドスさんはダンジョンと同一環境を生み出す大地を実り豊かな大地に変更し始めているようで、もう既にダンジョン内部に生息している魔獣を地上で見る事は出来なくなっており、いざこうなると冒険者の人達は少しだけ手持無沙汰と言うか、さみしいと言うか、何とも言えない気持ちになっているみたい。


 でも、高額な報酬を得る手法はダンジョンに潜る方法もあるし、元から地上に生息している魔獣や獣を相手にする方法もあるので、身の危険は大きく減少したけれども実入りが少なる事はなさそうで安心したよ。


 他の地域と同じような状況になってきたけれど、ここで少々異なる異常が発生している事に気が付けたよ。


 それは今まで対処していた事とは全く逆の行動……地上生息型の魔獣が自発的にダンジョン内部に侵入している所を時折目撃されているみたい。


 地上の魔獣がダンジョンに侵入してしまうと、環境の大きな違いで長くは生きられないはずで、まさに自殺をしに行っている事になるのだけれど……


 あっ、人族はダンジョンだろうが何だろうが関係ないみたいなので安心してくださいね。


「おそらくその件も制約でしょう。獣神(ビート)も縛られているとバラドスが言っていましたから……何のためにそのような事をしているのかは不思議ですが、魔神(ゴア)自らが司るダンジョンと内部の魔獣の餌と言った所だと思います」


 トリシアさんの意見はこんな感じだけれど、この世界についてよく知らない僕では的を射ているのか、そうでないのか……もわからないので、一応その可能性が高いと頭に入れておく事にしよう。


 冒険者の立場としては、依頼達成後に入り口近くで気が抜けた所に想定していない魔獣が地上から現れたら致命傷になりかねないから注意が必要だけれど、もちろん冒険者ギルドで情報が開示されて、注意喚起されていたよ。


「静流様、この後は如何致しますか?新婚旅行ですが、この町に暫く留まるのも楽しいかもしれませんね」


 トリシアさんがこう言っているのは、この町近辺の土壌が劇的に改善されていて、安全度が大きく上昇した事を祝う祭りが開催されるからだよ。


 トリシアさんの顔には祭りを楽しみたいと言う事がありありと現れているから、ここは希望を叶えてあげたいよね。


「せっかく祭りがあるので、移動するのは楽しんでからでも遅くないですからね。暫くここに滞在しましょうか?」


「賛成です!静流様。シバも良いですか?」


「ワンワン!」


 何か美味しいものが食べられる事を理解しているのか、シバの喜び方も凄い事になっているよ。


 暫くこの町に滞在する事は決まったけれど宿でボケっとしているのは無駄なので、いつもの通りギルドに向かって依頼をこなそうと、前に決めていた通りにフードを被って移動すると、そこには今までとは明らかに違う依頼が並んでいたよ。


 ほぼ全ての依頼が祭りに関するもので、食料調達、屋台の建設、資材の入手、前日当日の調理補助、ありとあらゆる依頼がならんでおり、普段は報酬の低い依頼に見向きもしない人達も、この雰囲気からか結構依頼を受けるために行動しているみたい。


 もうこの時点で楽しそうな雰囲気が町中にあふれているので、自然と僕達も楽しくなって食料調達の依頼を受けたよ。


 勢いで受けた依頼だけれど、よく見ると結構強い魔獣を狩る依頼だったみたい。


 でも、丁度良いよね?


 鍛錬にもなるし、食料調達の依頼も達成できる、そして町の安全はさらに上がる!


「じゃあ行きましょうか、トリシアさん、シバ!」


 この魔獣は討伐経験があって、まだ力をつけていない時にシバとトリシアさんの多大な補助があって何とか倒した事があるけれど、今の僕ならば……油断するわけではないけれど、楽勝かな?


 って、想像通りにあまりにも楽勝だったので、ついでに周辺の危険そうな魔獣を、鍛錬を兼ねて始末して、トリシアさんの魔法で収納してもらう事にしたよ。


 何かあった時の資金源や食料になるからね!


 数日後……


「いやっほ~!」


「乾杯!」


 町中で陽気な声が聞こえて、小さな子供達の楽しそうな声も聞こえる祭りが開催されているよ。


「静流様、今度はアレを食べてみましょう!」


 大はしゃぎのトリシアさんはフードが取れてしまっているけれど、この楽しい雰囲気もあってか僕達に変に絡んでくる人は今の所いなかったので、僕もフードを外して楽しそうに目をキラキラさせているトリシアさんの後をシバと一緒に追っていくよ。


 トリシアさんが向かっているのは、日本で言う所の焼き鳥!

 これでもかと言わんばかりに良い匂いをまき散らしているので、結構繁盛しているのか列ができているみたい。


 その一番後ろに嬉しそうに並んでいるトリシアさん……やっぱり可愛いよね。


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