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神の揉め事に巻き込まれた男と被害者女神の世直し旅  作者: 焼納豆
地神の解放

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(8)事情聴取

 ほぼ全ての神が魔神の制約を受けていたと知ってプンプン怒っているトリシアさんは可愛いけれど、実際問題バラドス様の制約がなければ相当危険な状況になっていた事だけはわかったよ。


 いつかは魔神と対峙する事になるのだろうけれど、制約があるからと言って絶対に油断してはいけないよね。


「それでのう、儂は暫くこの地に留まり地神として豊かな大地を創ろうと思っておるのじゃ。罪滅ぼしと言う事もあるしのう。そこで、トリシアとその伴侶に願いがある」


「は、伴侶!?バラドス、何でも言ってください。このトリシアが全力で対応させていただきますよ!」


 ものすごい食いつきを見せるトリシアさんだけれど、僕は始めてバラドス様の表情に若干の変化を見つける事が出来たよ。


 これは、トリシアさんがチョロい事を見越してわざとあのような表現をして、思い通りになった事を喜んでいるよね。


 今まで僕の事をただの一度も伴侶とは呼ばずに静流って呼んでいたから、絶対に意図的だものね。


 でも、これから言われる事は絶対に悪い事じゃないだろうから、その位は良いですよ。


「ハハハハ、静流にはかなわんのう」


 僕は何も言っていないのに、僕の表情から思っている事を正確に把握されたようで笑みを浮かべているバラドス様。


 もちろんトリシアさんはバラドス様のこの言葉の意味が分かっている様子はないので、早く話を進めるようにせっついているよ。


「バラドス、早く願いを言ってください!」


「焦るでないトリシア。儂の願いと言うのは他でない、制約を受けている他の者達の救出じゃよ。じゃが、知っての通り解除条件を口にしてはならんと言う事は必ず制約に組み込まれておる。雲を掴むような話になる可能性はあるが、静流のその不思議な力で何とか頼めんじゃろうか?」


「もちろん頑張らせていただきます。トリシアさんの仲間、同僚ですか?何れにしても近しい存在でもありますし、僕も全力で対応させていただきます。ですが、バラドス様が魔神に制約をかけた様に、破られないと自信をもってかけた物を解除するのは……正直大変そうで不安です」


「そこは少しだけ安心できると思うぞい。ゴア(魔神)はトリシアの時には神域魔法を使えなかったのじゃろう?その為にあまり余裕がなく、当然トリシアも反撃したじゃろうから神の存在に関する事、つまりはトリシアの場合には天空に関する制約解除条件ではなかったはずじゃ」


 確かに、トリシアさんの時には真実を告げるようにお願いする事が解除条件だったよね。

 でも話の内容が良くわからないかな?


「二人目からは、神域魔法で神々の動きを止める事が出来ていたはずじゃ。そうなると、心に余裕が生まれる。じゃがゴア(魔神)はバカじゃ。その余裕ができた時間で考えられる事は、神々が司る事位しか思い浮かばんじゃろう。余裕を持つ事が逆に自分の首を絞めたのじゃ」


 ……それもどうかと思うけれども、バラドス様は地神で、地面の中にいる監視魔獣を始末する事が解除条件だった事を考えると、強ち間違いではないのかな?


 そもそも同格の仲間に立て続けに手を出す時点でバカと言うところは当たっているしね。


「わかりました。その線で考えて色々試してみます。ありがとうございます!」


「いやいや、礼を言うのは儂の方じゃよ。神々の不手際を……申し訳ないと思っとる。じゃが、よろしく頼む」


 実際に大陸に根を張るような神々は、頻繁に居場所を変える事は大陸に与える影響が大きすぎるようで、できないらしいよ。


 一部の例外が、ゴア(魔神)トリシア(天空神)さんみたい。


 ゴア(魔神)はダンジョンとそこから生まれる魔獣を司っており、ダンジョンは大陸中にあるから問題ないらしく、トリシアさんに至っては、天空はこの大陸から見えないので移動の制約はないんだって。


 僕に言わせれば炎や水とかも移動できそうに見えるけれども、そこは僕には預かり知れない領域なのだろうと納得したよ。


 欲しい情報も手に入れる事は出来たし、結果的に焦る必要はなさそうなので気持ちも随分と楽になったから、当初の予定通りに旅行気分で進めて行こうかな?


 でも未だに制約を受けている神々には申し訳ないかな?


「あの、本当にゆっくりと活動する……のでも大丈夫でしょうか?」


「全く問題ないの。そもそも現状が改善される事はあるが、悪化する事はないからの。トリシアと新婚旅行としゃれこむついでに、近くに対象がおれば解除を試してくれれば良いと思うぞい」


「し、新婚旅行……フフフ、とても良い響きです」


 あっ、またトリシアさんがバラドス様の言葉巧みな罠にはまっているけれど、僕も同じ気持ちだからここは敢えて乗らせて頂こうかな。


「わかりました。これで心配事はなくなりましたので、お言葉に甘えて新婚旅行ついでに……と言う気持ちで活動させていただきます」


「し、静流様ぁ~……」


 これ、もしかしてダメになっちゃったかな?

 ヘニャっと僕にしなだれかかると、動けなくなっちゃったみたい。


「ハハハハ、幸せそうで何よりじゃ。それでは儂は戻るとするかの。良い旅を!」


 爽やかな笑顔で去って行くバラドスさんだけれど……お金!!僕が払うんですか!!!


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