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好きと言えるのなら  作者: まる
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手術当日

手術当日。

春也は自分のことのように緊張していた。

学校に行って教室に入るとクラスの女子が『桜泉ちゃん元気?』とか『藤本さん今日手術なんでしょ?』などたくさんのことを春也に聞いてきた。


『桜泉は今日、1回目の声帯手術がある。』


春也がそう言うと1人の子が

『何回も手術するの?大変だね…』

と心配そうに言っていた。

『(桜泉なら大丈夫)』

春也は心の中でそう思っていた。



春也からもらったお守りを桜泉は朝からずっと持っている。

手術はお昼の12時から始まって予定だと夕方の4時に終わる予定だと言う。

緊張のあまり、病院内をウロウロしていた。

そして辿り着いたのが産まれたばかりの赤ちゃんがたくさんいる部屋だった。

『(よくドラマとかで見るやつだ…)』

顔がみんな似てて手首には番号が書かれた紙が巻き付けられている。

『(可愛いなぁ)』

目をぎゅっと瞑って寝ている。

『(この中に…私と同じ障害の子がいるのかな)』

桜泉はハッとして『そんなこと考えちゃダメだ』と首を横に振った。

『(同じ桜泉って名前の子いないかな)』

100人はいるであろう、その部屋を見渡した。

名前は運悪く見えないがきっとこの中に同じ名前の子がいるんじゃないかとなぜか嬉しい気持ちになった。

桜泉は手を振って病室に戻ることにした。




『(手術まであと1時間。)』

春也は授業中、時計から目が離せなかった。

数学の須藤先生(別名:まるおくん)の解説やらを聞き流し、頭の中は桜泉でいっぱいだった。

『(そんなに俺が心配してどうすんだよ!俺は将来、大学に入学して留年することなく卒業していい仕事に就かなきゃいけないんだろ!?ちゃんと授業内容聞かなきゃだめじゃねーか!)』

春也はペチペチと頬を叩いてペンを持って黒板を見た。

意味のわからないほどの板書がされていた。

『(うっわ、書く気失せた)』

春也は持ち直したペンをまた机の上に置いた。

時計を見るとまだ5分しか経っていなかった。

『(桜泉…がんばれ)』

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