殺害予告
楽しい時間はあっという間だった。
たくさん笑った。今までにないくらい笑った。
夜の7時半。電車を降りて後は歩いて帰るだけだった。
桜泉は歩きながら寝て、ハッとしてまた寝てを繰り返していた。
『桜泉、眠い?』
桜泉はまたハッとして晴也の顔を見ると『プールの後って眠くなる』と笑った。
その時だった。
花火が上がった。色鮮やかな綺麗な花火が打ち上がったのだ。
『花火だ!!綺麗だな…』
晴也は何かホッとしたように花火を見た。
桜泉も口を開けて目を輝かせている。
少しすると花火は終わってしまった。
『終わったみたいだな。帰ろうか』
晴也が桜泉の手を引っ張ろうとすると桜泉がその場で倒れる様に跪いた。
『桜泉!?……寝てる…?』
よくよく顔を見るとすっかり寝てしまっていた。
晴也は笑って桜泉をおんぶした。
『桜泉、さっき寝ちゃったので…』
桜泉の家に着くと事情を桜泉の母に話した。
『あら…本当に手間のかかる子でごめんね…』
『いえいえ!僕は全然大丈夫ですよ。』
『ありがとうね。晴也くんって本当に男の子らしくて頼りになるわ。』
『そ、そうですかね…』
晴也は少し照れながらも答えた。
『うんうん!これからも桜泉のことよろしくね』
『はい!では、さよなら』
『気をつけて帰ってね〜!』
晴也はお辞儀をして家に帰った。
少し歩くと公園に宮本さんたちがいた。
木に隠れて宮本さんたちの会話を晴也は盗み聞きをした。
『本当にさ、藤本さんいなくなってほしくね?』
『わかるー。合唱コンクールとか歌えもしないのにね笑』
『角北くんと付き合ってるのが納得いかない』
『宮本、好きだもんね〜。絶対、宮本と角北くんが結ばれると思ってたのに〜』
『邪魔者をどうやって消そうかな』
『もう思い切って殺しちゃえば?』
晴也はその言葉を聞いていて身震いがした。
『まじウケる〜w 殺すならどうやって殺すの?』
『それね。刃物でザクって殺るのも1つの手だよね』
『シンプルいいね〜。首締めちゃうのは?』
『もがいてやりにくそう。バケツに水入れて溺死させれば?3人で抑えつければもがいても微動だにしないでしょ』
『私的に血はグロイから溺死がいいと思う』
『じゃあ、夏休み中に「クラスで集まりが急遽あるから」って言って。あいつけっこう純粋だからそういうのすぐに信じるでしょ』
『じゃあいつかはまた連絡する。』
そう言うと3人はベンチから立ち上がって公園を出て行った。
晴也は心臓が急に痛くなりしゃがみこむ。
『(桜泉が…殺される…)』




