花火のお誘い
夏休みに突入した。
桜泉は学年の10位以内に入るほど頭が良く、補習を受けることは無かった。
晴也も30位以上の成績を誇っているため補習にはならなかった。
終業式の帰り道
『桜泉、夏休みどこ行きたい?』
『プール行きたいな』
桜泉はニコッと笑った。
『プールか!!ここら辺のプールって言ったら東京サマ○ランドとか…?』
桜泉は『なるほど』というように首を縦に振った。
『でもちょっと遠いから電車乗ってバス乗って行く感じになるな。』
桜泉はまた首を縦に振った。
『プールいつ行く?俺、今年の夏休みは大会がけっこうあるから…』
晴也はスポーツバッグからバスケ部の練習日や大会日が書かれたプリントを取り出した。
『んー。5日は?』
桜泉は『うんうん』と首を縦に振った。
『よし!5日プールな。他にもいろんなところいこーな』
晴也は桜泉の頭をくしゃくしゃと撫でた。
『ねぇ、藤本さーん』
後ろからクラスの女子の声が聞こえた。
晴也と桜泉は振り返ると桜泉をいじめていた宮本とその他2人がいた。
桜泉はドキッとしてリュックを背負い直す。
『今日の夜さ、花火するんだけど一緒にする?』
質問はあっさりしたものだった。
それも3人とも笑顔で桜泉に言っていた。
桜泉は驚きが隠せずに硬直する。
『(いじめてた私をなんで…)』
『そんなに驚かないでよ。仲良くなりたいなーって思ってるの』
宮本さんが笑って言ってくれた。
桜泉は頷いた。
『良かった。藤本さん、私たちのこと嫌いになったかなーって思ってて…。仲直りと言ってもあれなんだけど花火誘おうって話になったの。今日の夜の20時に○○公園に来て。じゃーね』
3人ともニコッと笑うと行ってしまった。
『なんだあいつら…急に優しいな…』
桜泉は嬉しくてニヤニヤしてしまった。
『まぁ、花火楽しめよ。』
晴也も笑ってくれた。
桜泉は何回も頷いた。




