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新たな生活の始まり 2

続けて投稿します。

号泣する、セルマリアーヌ女王が居た。


「お、お母様!? ど、どうしたのです!?」


扉が開かれ、入って来た母親が突然大きな涙の塊をボロボロと流し出す姿に戸惑うルレリアーヌ。


「ルレリ、どうしたの? 彼女はどなた? なんで泣いてるの?」


ベットの上に座り、ルレリアーヌに後ろから髪を梳いてもらっていたリョウが後ろを振り返り聞いてくる。


「え?ああ、ゴメンなさい。えっと彼女は私の母様、この国の女王、セルマリアーヌよ。でも何で泣いてるのかは判らないわ。目にゴミでも入ったのかしら?」

「姫様、それであれだけ涙は流れませんよ。」


軽いツッコミをメイドのメアリに入れられる。

そのメアリは、同じようにベットに座るキョウの髪を優しく梳いて整えていた。


「おお、彼女がルレリの母しゃまか。ちと挨しゃつをちておくかの。」


相変わらず、さ行が上手く言えないキョウが言うと、リョウも頷き一緒にベットから下りる。

二人は手を取り合い、扉の前で号泣するセルマリアーヌ王女の元へ、トテトテと歩いて行く。

女王は、近づいて来る10才くらいの女の子と4才くらいの幼女に気付き、涙を止めた。


(なんて可愛らしいお子なの? ルレリの友達? 友達とこんなに楽しくしている娘は始めて見て、嬉しすぎてつい泣いてしまったけど、この女の子達って?)


「始めまして。セルマリアーヌ・エルデ・パルディア王女様、僕、リョウ・ゼウレシウリスと言います。」

「あたしは、キョウ・ブラウダリルじゃ。宜しゅく頼むのじゃ。」


二人は息を合わせたかのように、同時にお辞儀をする。

その仕種が、なんとも可愛らしく、ホッコリとしてしまう女王。


「あらあら、可愛いお客様だ事。レティア様、このお子等が当方でお預かりするのですね?」

「そうだよ。色々無茶言ってごめんね。訳あって一緒に暮らす事になったんだけど、天界、魔界、どちらで暮らしても色々言って来る者が少なくないと思ってね。ここなら中立を保てると思ってね。」


頭をかきながら少し申し訳なさそうに話すレティアに女王は首を横に振る。


「とんでもないです。こうして頼っていただけるなんて光栄の事ですわ。」

「それで、リョウ様とキョウ様ってどちらの名門のお子様なのですか? わざわざ私達に直接頼まれる程ですから、やんごとなき姫君だとは存じ上げるのですが?」


女王が二人の事を聞いて来たので首を傾げるレティアは、ルレリアーヌに顔を向ける。


「ルレリ、何処まで知らせてあるの?」

「え? はい、天界と魔界の重要な子等を我が王家で預かる事になったとだけ。もし内容が外に洩れても人物の特定が解らないようにと思いまして。いけませんでした?」


少し不安そうな顔のルレリにレティアはそっと頭を撫でて微笑む。


「そんな事ないよ。そこまで気を使ってくれて有り難いくらいだよ。」


その言葉に本当に嬉しそうにするルレリアーヌだった。


「ルレリ、一体どういうことです? 母に判るように話してちょうだい?」

「はい。」


ルレリアーヌは一旦レティアの顔を見、そのレティアが頷くのを見て改めて話し出す。


「お母様、リョウ様とキョウ様の名前、どこか聞き覚えございませんか?」

「名前ですか? 天界で重鎮となると、レティア様を始めとする六大天使の方々だけど、そんなお名前は無かったと思いますし、政務高官の方にもいなかったはず。魔界でとなると、魔将四天王の方々、宰相、事務方、ん~私の記憶に同性の名前は思いつきませんね。」


真面目に思考を巡らし、本気で考える女王を見て、親子だなあと、感心するレティアだったがあえてそれは言わないでおくことにした。


「お母様、重要な方を忘れておられますよ。」

「重要な方、ですか?」

「はい。」

「ん~~~~~~それ以外で重要な方、有名って事ですよね、まさか神王様と魔王様なんて、、、、、、、、あれ?」


女王は、自分の言葉の中に出てきた二つの方の名を、思い出しはじめていた。


「あれ? え? そんな? ええ!!」

「落ち着いて聞いて下さい。こちらの少女、リョウ・ゼウレシウリス様が神王様の御復活されたお姿で、こちらの小さなお方が、キョウ・ブラウダリル様、魔王様の御復活されたお姿なのです。」


側にいたメアリはこの時、部屋の中だけ時間が止まったと後に語っていた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「お母様?」



「ほんとそっくりだね。あなたたち親子って。」


そこには目を見開いたまま、気絶している女王がいた。


(そうなりますよね? お母様)


母を心配する娘がいた。

読んでいただき有り難うございます。

次回は学院準備の予定です。

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