僕が女神様?9
投稿いたしました。
宜しくお願いします。
「凄く、綺麗。」
その金色に輝く、複雑な装飾が施されている腕輪を見てリョウが自然と声を漏らす。
「特にその聖装具は神聖術の高等術式をこれでもかと付与している、操宝の輪という腕輪ですので、リョウ様専用としてお使い下さい。」
「え? これ貰っていいの?」
「ご冗談を! 此処にある全ての物がリョウ様の物なのですから貰うも何もありませんよ。どうぞご自由にお使い下さい。ちなみにこのレティアもリョウ様の物ですから、お好きにしてくださいね。」
「うんありがとうね、レティア。」
リョウは綺麗な腕輪に魅入っていたので、しれっと言ったレティアの言葉に気付かなかったのか、軽く返事をしてしまった。
「うっしゃあああああ!!」
それを聞いた、レティアは物凄く小さい声でうなり、脇腹付近で力強く掌を握っている。
「きったなあああああ!! レティア! あんたどさくさに紛れて何自分をアピールしてるの!」
「うふふふふ、伊達にあんたより500年長く生きてないないわよ。」
「あの~、レティア?」
「はい!何でしょう!?」
ラティスは美味しいところを全て持って行かれたと地団駄踏み、その横で口を手で押さえながら、オホホホホと笑うレティアにリョウが話しかける。
「お好きにって言うのは、こき使っても良いって事だよね?」
「! は、あ、あの~」
「だよね?」
「は、はい!」
まだ操神輪の腕輪を嵌めていなかったせいで、リョウの威圧をもろに受け、青ざめ冷や汗を流すレティア。
「じゃあ、そこで気絶しているテルエを僕のベットに寝かせてあげて。」
「え?!でもリョウ様の寝所に、2級神のこの子を寝かせるなんて・・」
「良いから、するの! このままじゃ可哀相でしょ!?」
「は、はい!」
リョウにキッ! と睨まれたレティアは素早い動きで、倒れているテルエをヒョイッとお姫様抱っこで軽々と担ぎ上げ、ベットへと運んでいった。
「凄いね! 自分より体が大きいテルエを軽々と持ち上げるなんてレティア凄い力持ちだね!」
「え? そ、そうですか? エヘヘ!」
単純にリョウに褒められたので、嬉しくなったレティアにラティスが不満顔で詰め寄って行った。
「レティア、何喜んでるのよ。それぐらい当たり前じゃない。」」
「え~、でも、褒められるとやっぱり嬉しいじゃない?」
ベットのテルエを寝かせた後、ベットから下り頭を掻きながら顔を緩ませるレティアを見て大きくため息をつく。
「リョウ陛下、これぐらいの事でこいつを褒めないで下さい。確かに私達の中では一番戦闘力が高いのはレティアですけど、こんなの全然ですから。 レティアが本気を出したらこの離宮の建物なんか跡形も無く消えてしまいますよ?」
ラティスの言葉に固まるリョウ。
「え? 冗談でしょ?」
「冗談じゃありません! そもそもリョウ陛下が万全でしたら1万メートル級の山を2、3いっぺんに消滅させられます。」
リョウは冷や汗が出そうになる。
(え、え? そうなの? 神様に転生したからある程度は凄い力があるとは思っていたけど、あのラティスの本気顔は嘘言ってる感じじゃないよね。)
神様というだけでも現実味が無いリョウに、そんな力がありますよ、と言われても戸惑うだけであった。
「そんなに身構え無くて大丈夫ですよ。今のところ以前の記憶も無いですし、神王様としての力の発現もまだまだ低いようですから。」
「そ、そうなんだ。良かったあ、そんな力が直ぐにでも使えますよ、なんて言われたら恐ろしくて、人前に出れなくなるところだったよ。」
ラティスの言葉に一応に安心し胸を撫で下ろすリョウだった。
(まあ、今の時点で、地上界でいう英雄クラスの力は有るんですけどね。)
ラティスは心の中で、あえて言わないでおこうと心に誓う。
「え~! でも今のリョウ様でも、ものす!!! ごうぃう、うぉ!!!」
レティアが不穏な一言を言いそうになったのを素早く感知したラティスが、全力でレティアの口を塞いだ。
「ば、馬鹿! なにリョウ陛下が不安に思ってること言うのよ! ちょっとは察しなさいよ!」
レティアの耳元で、リョウに聞こえないような小さい声で呟く。
「って? あれ?」
あまりの全力での口封じだったので、勢い余ってレティアの首があらぬ方向まで曲がってしまっているのに気付いたラティスがゆっくりと口を塞いでいた手を退けた。
「ちょ!、ラティス!! レティアのく、首が変な方向に向いてる! 口から泡も、顔が青くなってる!!!」
レティアの悲壮な姿に、青ざめるリョウだったが、当のラティスは平然とした顔で倒れているレティアの横に立っていた。
「あ、ご心配無く。この程度なら直ぐに復活しますから。伊達にリョウ陛下の守護騎士など勤めてませんから。」
これが当たり前だと言うラティスに、また驚くしかないリョウだった。
(神様って、怖い・・・・・)
読んでいただきありがとうございました。




