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あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


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第237話:調べもの

 今日は午前中半日調べもの、残りの午後半日で探索、ということになった。ちなみに昨日のうちに拾ったスクロールはすべて鑑定がし終わっており、オークチーフがくれたものが【威圧】、雷スケルトンがくれたものが全て【エネルギーボルト】ということがわかっている。


 たまには意表をついて他のスクロールが落ちてくれてもいいんだが、そういうわけにもいかないらしい。面倒くさいが、それを使う相手を倒しに行くのが一番面倒がなくていいようだ。そう考えると、【忍び足】は購入しない限り、自力で掘ったほうが効率が上がるのかどうか怪しいところだな。


 レッドキャップが我先にと勇んで出てきてくれるなら良いんだが、【威圧】をかけながら走り回って見つけたらとにかく狩る、みたいな方法になるのかな。


 ともかく、午前中はダンジョンについて調べていく。しばらく十五層より奥にはいかない可能性が高いので、そっちはアカネが広げてくれたらまた彩花と二人で潜っていく、ということで良さそうだ。彩花も自分のことがしたいだろうし、お互い一人で居る時間、というのは大切にしていきたい。


 大事なのはどのモンスターがどのぐらいの強さで居るかであるとか、実際のモンスターのドロップ率であるとか、そういうものを精査して、おおよその確率を参照させてくれているサイトがあるはずなのでそこの一番大手のサイトを探す。


 やはり英語で調べるとデータは豊富にあり、英語専用サイトと書いてある割にロシア語と中国語で喋りまわってるあたり国際色豊かであるというか、我が強いな、と思ってしまうところではあるが、とにかく情報を探していこう。


 まずはオークチーフとオークからだな。オーク肉のドロップ率は3から5%と比較的高めであり、魔石の10%に比べれば出にくいが、食い物として拾うなら充分にあり、というところだろう。専用ダンジョンではざっくり10倍だから三匹倒せば一個ぐらいは落ちる計算になり、おおよそ体感と釣り合うので、ここのドロップ率換算はある程度参考になるものとして考える。



 それと、オークチーフからのスキルスクロールだが、これも5%ぐらいらしい。ただ、どのスキルスクロールが何%の確率で落ちるのか、まではまだデータが存在していなかった。そこが欲しかったんだが、欲しいところに手を届かせたかったら自分で計算しろということだろう。


 ここまでに【精力絶倫】が5枚、【威圧】が19枚、落ちてるので、この二枚だけで単純計算すると、ドロップ率は【精力絶倫】のほうが4倍落ちにくい、という計算になる。元々のスキルスクロールのドロップ率を考えると、かなりのお得さではあるが、【威圧】は出回らせずに自分で持っておきたいので換金はしないかな。


 それに比べて【精力絶倫】のほうは一枚で百万円超えが確定している立派な便利スクロール……みんなそんなに元気いっぱいでいたいのだろうか、という疑問はさておき、確実に金になるスクロールではあるが、そう頻繁にポンポンと出てくるスクロールではないことも認識しているので、換金するのはまた来年とか半年後、とかそういう話になるだろう。それまではしっかり溜めこんでおくべきだな、うん。


 後はホブゴブリンの銀貨だが、こちらは5%から10%というところらしい。おかげで二回に一回はほぼ確実な状況で出るという確率の高さと、銀が確実に換金物であることからしても、下手にギルドに回すだけよりもリサイクルショップで最新の相場で売りつけたほうが儲かる可能性はあるな。


 換金所の買い取りが世の中の金銀相場に対してどのぐらいの早さで対応してくれるのかどうかはわからないが、ホブゴブリンの銀貨についてはリサイクルショップで売る、というのは今後も利用できそうだ。


「ねえ、何か面白いネタないの? 最近お金の話ばかりでちょっと飽き気味よ」


 アカネが後ろから色々とせっついてくる。どうやらやることは昨日までで終わり、今日は一日暇をしているらしい。


「そうだなあ。もう振り込まれてるけど、口座の中の金額から半分ぐらいは税金で引かれる覚悟をしなくちゃいけない、というのはわかってるんだけど、それ以外にこれと言って使い道がないというのも実際の所だからな。いっその事、防具の新調をするか」


「武器も新調できるんじゃないの? 半分とはいえ、100万ぐらい出せば大概のものは買えるとは思うわよ。よほどのレア装備でもない限りは」


「そうだな……値段を気にせず買い物ができるという意味では確かに重要かもしれないな。今度中古屋……いや、新品でもいい。何処か店を回って探しに行くとするか」


「それは楽しそうね、私も憑いていこうかしら」


 十六層から先はより硬いモンスターや素早いモンスターが出てくる可能性もある。それに山賊刀ではリーチが足りなかったり、重さが足りなかったり、場合によっては刃が欠けたりして戦力にならない可能性も出てくる。いくらオークチーフのレアドロップとはいえ、使い所には必ず限界が来るものだ。


 それに、いいもん拾ったからと、それまでのつなぎとして使っていた山賊刀だ、いつ交換の時期が来てもいいように覚悟はしておこう。その際はスキルと彩花のサポートでなんとか潜り抜けるしかないな。


 さて、次に調べたかった十層のオルトロスのドロップ品、そして十五層のケンタウロスのドロップ品について調べていく。


 十層のオルトロスのドロップ品は、堅い牙がドロップ品として落とされるが、これをアクセサリとして加工して身に付けておくことにより、恐怖耐性や威圧耐性が付くものらしい。別にアクセサリにしなくても持ってるだけで効果はあるが、より身に付ける形で持ち歩く方が効果は高いらしい。それと、【火魔法】のスキルスクロールと【美食】という特殊なスクロールがドロップするらしい。


 この【美食】だが、食事に関して美味しさの幅を広げるというか、マズイウマイではなく、より繊細な味わいを身に付けることができるようになる、というもののようだ。馬鹿舌の俺にはこれを身に付けてちょうどいい感じになる、とでも言いたそうな話だが、これを数枚重ねることでソムリエとしての実力を身に付けてより自己研鑽を施す美食家探索者も居るそうだ。


 他には、自分の舌を磨くために探索者になって十層でオルトロスにひたすら挑み続け、【美食】のスキルスクロールを身に付けて舞い戻ってきているような食の評論家もいるらしい。それなりにお値段は高く、【精力絶倫】ほどではないがなかなかのお値段がしている。わざわざ狙うほどのものではないが、片手間で狙って落ちてくれたら好都合、ぐらいのものかな。


「美食ねえ……まあ確かに重要だけどそこまで必要な物かしらね。満足感という意味では大事でしょうけど」


「美味しい料理のほうがアカネも神力の足しになるんじゃないか? 」


 アカネに前にしっかりと手間暇かけたオーク肉の角煮を振る舞った時のことを思い出す。あれは俺の中でも一、二を争うだけの出来上がりだったと言えるんだが、アカネにとってはどうだったんだろう。


「美食は美味しいかどうかよりも手間暇と心づくしよ。まずはそっちが先だわ。その上で美味しければ神力にもなるし、その分の心遣いは伝わればしっかりとした労いになる、というところね。その労いを味わい尽くすためにそのスキルがある、という話なら、あったほうがいいかもしれないわね」


「ということは、この【美食】というスキルは俺が持っているかどうかよりもアカネが持っていた方がより確実に作用するわけか」


「そうなるわね。まあ、この体じゃあどうしようもないから、幹也が美食を追求したいとかでないならば現金にしてしまっていいものだと思うわよ」


 美食はそれほど人気があるのか、そもそもドロップ率が渋いのか、値段も70万円ほどで推移している。70万円で普段の飯のクオリティが上下どちらかに振れる、というのなら味わってみるのも手だが、それで普段のパスタ生活に精神的限界がきてもこまるしなあ。まあ、覚えず売るほうでいいか。


 そしてケンタウロスのドロップ品だが、これは前も調べた範囲で言うと、ケンタウロスの装備セットというものが存在する。ケンタウロス自身は蹄なのに靴だったり、四つ足なのにズボンだったりと不思議な所が満載だが、装備セットとして人気を博しているのは間違いない。


 ケンタウロスが人間だったころがあるならばこんな装備をしていたのだろう、というものだ。そして、セット効果は体当たりやバッシュの効果に補正を乗せる物らしい。


 それに加えて、ドロップするスキルスクロールが【体捌き】と【体当たり】【バッシュ】【槍術】【狂化】、そして【チャージ】……これはランスチャージも含めた体当たりやシールドバッシュの上位スキルとされている。


 これも中々の高機能らしく、普通にちょっとお手軽に、鉄山靠(てつざんこう)なんかを放つときにでも発動するらしく、危険はあるのだがほんのちょっとした隙を作りたい場合や一旦相手を離れて仕切り直す……なんて時にも効果的らしい。


 うっかり発動してしまうこともあるらしいが、要するに体当たりや溜め攻撃全般に効果があるスキルらしい。つぶしが効いてかなり有用そうなスキルだ。これも150万ほどで取引されているらしい。


 ケンタウロス周回……なんてのもあるんだろうな。ワープポータルの隙間にあるとはいえそれなりに価値のある装備を落とすだけの存在、ケットシーから【マジックミサイル】を拾いながらまたケンタウロスと戦って……と腰を据えた探索が出来るかもしれない。


 こっちのダンジョンで腰を据えて探索していたらあっという間に魔石で一杯になってしまうだろうな。そこまで根を詰めて探索する理由は今のところはないが、強くなれるならそれだけでも充分通う価値はあるし、より強くより賢く、そしてより儲けるためにも日常的に探索に入ることにしていこう。


 さて……十六層から先はまだできていないので調べる必要はないが、アカネから出来たわよ! の報告がない限りは調べる必要もなければ行くこともできないからな。でもちょっとだけ予習しておこうかな。どれどれ……

作者からのお願い


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続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

後毎度の誤字修正、感謝しております。

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― 新着の感想 ―
【聞き耳】と【忍足】は割と優先度高めてもいい気がする! レベルアップが早いとはいえ安全性を高めて損は無いし
ケンタウロスのスキルスクロール、以前に話として出たもの以外とすると【体捌き】が被っているし、単にドロップ全部だとすると【槍術】と 【体当たり】、【狂化】が抜けているしでどういうラインナップ…? 自前の…
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