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あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


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第205話:引っ越し完了

 引っ越しが終わった。引っ越しをする前は何が必要で何が不要か、と判断したり、持っていく家具と持っていかない家具の選定や、荷造りに色々と手間をかけていたが、いざ実際に荷物の搬出と新居への移動をしてみると、なんとも気軽なものであった。前のときは爺ちゃんに軽トラで荷物を運び入れてもらったから大変だったのかな。


 ともかく、大学近くに新居を構えてここから通学開始、ということになる。まずは荷解きだ。最低限の生活設備として、キッチン周りと寝床の確保を最優先にした。眠れて飯が食えれば、他の施設は後回しでもいいことになる。


 アカネは早速、引っ越しの決め手となったウォークインクローゼットにダンジョンをセッティングしているらしく、忙しそうにクローゼットから出てこない。その間にベッドを組み立ててマットレスを寝かせ、シーツを敷いていつでも眠れるようにしておいた。あとはキッチンか。フライパンと鍋と包丁があればとりあえずパスタが茹でられてパスタの具も用意できる。本当に最低限ではあるが、これで生きていく準備は整ったな。


 両隣のお家には粗品としてパスタを1キログラムずつお送りさせていただいた。とりあえずパスタが好きな人が越してきたんだな、と印象を残しておけばそれでいいだろう。


 荷解きをやっている間に、彩花が部屋の前まで来たらしくスマホに連絡をくれていた。玄関を開けて早速彩花を招き入れる。


「いらっしゃい、新居へ」


「お邪魔するわよ……って、本当に到着早々って感じね。ベッドとキッチン以外進んでない辺りが幹也らしくはあるけど」


「まあ、な。とりあえず昨日は何もする暇がなかったからベッドとキッチンだけしっかり使って、パスタ食べて寝た。お隣さんへの挨拶は昨日のうちに済ませたけど、どっちも怪しまれる様子もないし、乾物だから賞味期限を気にする必要はないし、気軽に使ってもらえればいいと思う」


「もしかして、パスタをドサッと渡したんじゃないでしょうね」


「もしかして、変わり種のパスタのほうがよかったかな。クスクスとかショートパスタのほうが喜ばれたかな」


「彩花、違う、そうじゃないってハッキリ言っておいたほうが良いわよ。でないとどこまでもパスタを追い求める男になってしまうわ」


 茜が首だけクローゼットから出して彩花に同意を求めている。彩花はというと、なにやら呆れている。何がそんなにまずかったんだろう。


「まあ、食べ物で日持ちするで小麦アレルギーじゃない限りはそれなりに出番はあるしもらって困るようなもんじゃないってところでは悪い選択ではないとは思うけど……まあいいわ、今更幹也からパスタを取ったらあんまり残るようなものがないような気がしてきたし、むしろ幹也らしいと言えばそうだし」


 彩花は諦めて荷解きを手伝ってくれるようだ。荷物によって指示しながらあれはこっち、それはこっちとやり始めたが、あらかじめその場で荷解きする物を用意しておいたので、いちいち彩花もすべての荷物について指示することなく、ある程度わかってる感じで整理をし始めてくれた。どうやら前の家の間取りや荷物がどこに何があるか、等を覚えていてくれた様子。


 やはり二人でやると荷解きも手早く終わり、早速空いた時間で久しぶりに彩花とイチャイチャし始める。アカネはもうちょっとダンジョンの入り口のメンテナンスに時間がかかるらしいので、その間にこちらはご休憩させてもらおう。


 ◇◆◇◆◇◆◇


 アカネがダンジョンのチェックを済ませる間に二度ほどご休憩して久しぶりの彩花の香りと体温と柔らかさとまだきつさの残る部分とか……色々とを確かめさせてもらった後、早速シャワーを二人で浴びる。このまま盛り上がって三回戦、とまではいく予定はないが、それならそれでもう一回シャワーを浴びなきゃいけなくなるな、等と冷静に考える余裕が出てきた。これも賢者モードの一つなんだろうか。


 シャワーを浴びながら、彩花の全身をよく見る。ダンジョンで身体を動かすようになってからなのか、その前からなのか、しっかりと柔らかさを残しつつ、引き締める所はしっかり引き締まっているその姿は、男が言うほうの理想的な女の子と、女が言う理想的な女の子のちょうど中間あたりを通っていて非常にそそるものがある。それでいて胸も尻もしっかりとあり、足りないという様子はないと言っていいだろう。


 普段は髪を両サイドで上げているが、シャワーを浴びて髪を下ろしている間の彩花はそういう意味でもこの格好を見られるのは今の所俺だけ……という独占欲が強く発生してしまうところ。うむ、我ながらいい女に好かれたものだな。


「さっきからどうしたの、じっと見て」


 視線に気が付いたのか、こちらへ目を向けることなく質問をしてきた。さすがにガン見しすぎて見られていることに気づいたらしい。しかし、視覚は実際には何か視線という物体を出している訳でもないのに、見られていることに気づくという不思議なもんだな。


 視覚で実際に体内に引き込んでいる物理的情報があるわけでもなく、物体に何ら作用するわけでもなく、それでもみられると気が付く、というのは科学的に解明がされているんだろうか。今度気が向いたら図書館で調べてみるか……真面目に研究している本の一冊や二冊ぐらい見つかるだろう。


「良い女をものにしたな、としみじみ感じいってたところだ」


「私も同じ感想よ。いい男を彼氏にできたと考えているわ。今日もまだあんまり経験が浅いからってしっかり優しくしてくれたし、私自身も気持ちよくしてくれたし。しかも、まだ変身を残しているのよね? 」


 あぁ、【精力絶倫】か……あれはいつ頃使い始めようかな。


「彩花の分もあるから二人で獣になることもできると思うぞ。さすがに一晩かけて、ということはないとは思うし、彩花も門限があるからそれまでには戻るとしても、朝から夜までひたすら頑張るのも夢ではなさそうだな」


「私も……今よりすごく……」


 彩花も自分の乱れる姿を想像しているのか、シャワーの温かさからか、肩まで赤くなっている。


「まあ、夏休みにでも考えておこう。それに、どっちかが金銭的に困窮した時に資産として扱うこともできるしな。あれ一枚で最低100万円の価値がある、ということを覚えておけば良いと思うぞ」


「なんか段々金銭感覚がマヒしてきたわ。100万って、探索者であったとしても普通一日で稼ぐような金額ではないのよね? 」


「そのはずだ。そもそもスケルトンメイジから複数枚スキルスクロールを回収してきてる時点でも二人で100万円は超えてるはずだから……うっかり探索で利益を上げ過ぎると扶養家族から外れてしまうからほどほどにしておかないとな」


「それは、一年の稼ぐ金額を調整しておけってことね」



 シャワーから上がり、彩花のからだを優しくタオルでふき取りながら会話を続ける。


「確か、ギルドで換金する限りについては会社員収入として算出されるから、昔は103万の壁って呼ばれてた部分に該当する……今だと社会保険の壁が先に来るから130万の壁かな。これ以下の収入なら家族にも余計な心配かけなくて済むようになるよ」


「でも、引っ越す前の荷物整理と、引っ越し代で色々使うからーって、幹也結構換金してたわよね、大丈夫なの? 」


 素直に胸も尻も拭かせてくれる彩花に、俺に慣れるの早いなあと思いつつ、やはりさっきまでの情事を思い出してもう一回戦できそうな元気が湧き出してきた。今はもうちょっと静かにしていてほしいところだが、彩花としてはどうなんだろう。おさるさんだと考えているのか、それとも私でまだまだこんなに興奮してくれるんだ、と考えているのか。聞きたいが、おさると言われてダメージを受けるのは俺なのでやめておくか。


「そこはちゃんとレシート取ってあるし、収入が一定以上に達しそうなら爺ちゃんに相談して中途半端な金額稼ぐより、きっちりダンジョンに潜っていっぱしに稼ぐ方が早いと思ってる。下手な勤め人より稼げるならそれでもう家計を全部自分で立てて、立派に税金納めるほうが早いと思ってさ」


「まあ、大学生の間から起業したりして稼ぐ学生もいることだし、ダンジョン学部の学生がダンジョンで生計立ててても不思議はないというより、ダンジョンを効率よく活用してるって思われるのが普通ね」


「実際はそこまで暇ではないとはわかってるが、せっかくのダンジョンはしっかりと使わせてもらわないといけないからな。アカネがすねちゃう」


「別にすねないわよ。ただ、探索者として独り立ちするなら立派になったわね……と称賛するだけだわ。ついでに今も立派にしてるわね」


 横から口を出してきたアカネの言葉に反応して俺の股間が臨戦態勢になってることに気づき、彩花が少し狼狽える。


「……シャワー浴びちゃったけど、もう一回する? 」


「いや、なんか彩花の体拭いてたら興奮してきただけだ。後でしっかり言い聞かせておくから心配ない」


「私の方は……まだ時間はあるわよ? 」


 俺のをまじまじと近くで見た後、彩花が上目遣いになりながら俺に確認を取ろうとしてくる。


「私も時間はあるわよ? 」


覗き魔(アカネ)の言い分はともかくとして、せっかくだからお茶でも飲んでゆっくりしていけばいいさ。また来るんだし、プライベートな品物を置く準備でもしてくれてればいいよ。コップとか歯ブラシとか、ちゃんとマーキングはつけておきたいだろう? 」


「そうね……そっちはまた考えておくわ。頻繁に来るかどうかはともかくとして、久しぶりにダンジョン潜って怪我する、みたいなことがないようにしたいし、アカネさんが頑張ってくれている以上ちゃんとお世話にはなりたいしね」


「嬉しいことを言ってくれるじゃない。その一言が一番心に染み入るわ」


 アカネが少し青く発光する。褒めて伸ばす作戦は結構有効なのかもしれないな。心の中でアカネチャンスゴイ! アカネチャンカワイイ! アカネチャンカワイイヤッター! とほめ始めると、途端にアカネが青白く発光を始めた。やはり効果はあるらしいな。


「そんなに褒めても何も出ないわよ。出すならさっき気持ちいいのを出したところじゃないの」




 やっぱり褒めるのやめ。どこまで行ってもアカネはアカネだわ。

作者からのお願い


皆さんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどから燃料があふれ出てきます。

続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

後毎度の誤字修正、感謝しております。

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