87 キウイたちの力 2
キウイたちが、僕を取り囲む。
ズッキーニは大木の前まで下がり、腕を組んで見ている。
最初に動いたのは、スピードに自信のあるキウイだ。
一瞬で僕との距離をつめると、短剣を抜いて斬りかかってきた。
キウイが剣を持つ右手の手首を、僕は腕で受けようとするが、この攻撃はフェイントで、逆に鋭く回ったキウイの剣が僕の反対側を斬りつける。
確かに速い。
彼らの中では、一番スピードがあるようだ。
僕はスピードを一段階あげ、キウイの剣の下をくぐり、後ろをとった。
首筋に手刀を当てると、キウイは膝から崩れ落ちた。
それを見た3人は一瞬、目を見開くが、動揺したりはしない。
よく、訓練されている。
右から矢が複数飛んでくる。
見ると、ユズが後退しながら放っている。
狙いは正確だ。
僕は、2本の矢を下がってよけたが、よけたところに光の玉が飛んでくる。
さすが気術師ミカンの孫だ。
僕は左手に精気をまとわせ、光の玉を打ち返す。
光の玉は木の幹にあたって、散る。
ユズの相手をしている間に、プラムに後ろを取られている。
プラムはしゃがんで、僕の足を細い剣で斬りつけてくる。
僕は、瞬時に跳んでかわした。
プラムの目が光る。
空中に浮いていると、次の回避行動を取りにくいことを知っているのだ。
プラムは、空中の僕の胴体をめがけて、剣を薙いだ。
僕は、両手で上空をめがけて精気を爆ぜさせた。
そして、自分の身体が地面に叩きつけられる寸前で身体をひねり、両手両足で地面をとらえた。
眼の前にあるプラムの足首を掴み、ひとつ大きく降った。
ユズに向けて手を放す。
プラムはユズに向かって飛んでいく。
僕は、強く跳んでそれについていき、プラムの身体を盾に使った。
ユズは矢も気術も放てず、プラムを片手で受け止めた。
僕は、プラムの腹に拳を叩き込んでから、飛び出してユズに迫った。
ユズはプラムの身体を放し、剣で斬りつけてくる。
反応と判断はよいが、万全の体勢ではないので、剣に力はない。
剣を横にかわし、その勢いでユズの頭に回し蹴りを決める。
そこに、ザクロの剛剣が振り下ろされる。
僕は一歩下がり、かわす。
ザクロはそのまま突進し、返す刀で迫る。
僕は逆に、地面スレスレでザクロの方に飛び出す。
ザクロの剣が前方を薙ぐ前に、長身のザクロの懐に飛び込んだ。
僕は、地面に両手を付き、両足でザクロの顎を蹴り上げた。
誰も、立ち上がることはなかった。




