表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
丈夫なだけが、取り柄です…  作者: かたこり
1章 始まり - 森の中
75/97

75 ウホウホの思い

『おまえたちは、きょうからおれのこぶんだな?』

唐突に、ウホウホが言った。

『ちょっとまてよ、ウホウホ。こんなにぞろぞろ引き連れて、洞窟探検か?』

僕は、驚いて言った。

『どうくつはおわりだよ。こいつらが、おおあなからここまでくることができたとおもうのかい?』

ウホウホが笑って言った。

『おまえら、おおあなからきたのか? いや、そんなはずあるか! そんなことが、できるはずがない。』

ボスザルが驚いて、自分に言い聞かせるように言った。

『ゴロゴロにあやまらなきゃならないことがあるんだ。』

ウホウホが、真剣な顔になっていった。

『わりとはやくから、ぼくはこのどうくつのでぐちがわかったんだ。それも、こいつらがここをねぐらにしていたおかげでね。ぼくらは、はながきくんだ。とくにどうるいのにおいは、とおくからでもわかる。だから、ゴロゴロをうまくごまかして、でぐちをさけてきたんだ。』

ウホウホは、すまなそうに下を向いた。

『なんで…、なんで、そんなことをしたんだ?』

僕は、別に腹も立たなかったが、純粋に意味がわからずに少し混乱していた。

『ぼくはよわかったろ? とってもよわかった。だから、おおあなにつきおとされたりするんだ。ぼくは、つよく、なりたかった。つよくならなければ、ならなかった。だれもがエサにこまらないぐらいに。つよいゴロゴロといっしょに、どうくつたんけんできるなんて、さいこうのしゅぎょうじゃないか?』

ウホウホは、喜びに目を輝かせたが、また、すまなそうな表情に戻った。

『ゴロゴロには、ほんとうにわるいことをした。あぶないめにあわせたし、ながいじかんをむだにさせた。』

ウホウホは頭を下げた。

『無駄な時間だとは思ってないよ。ウホウホとの冒険は楽しかったからな。それに僕も強くなれた。』

じっさいに、自分の強さは、角猿たちと戦って確信できた。

このながい、洞窟の中での生き残りは、僕達をずっと強くしてくれていた。

突然、ボスザルが顔を上げて言った。

『このジャングルには、《おおあなからもどりしものは、ジャングルをひとつにすべる》というはなしがある。ただのよたばなしだとおもっていた。そんなやつ、いままでみたことはなかったからな。』

ボスザルは、ひとつうなずいて続けた。

『オレたちは、ついていくぜ。おまえがそれをのぞむならな。それがツノザルのおきてだ。つよいものにしたがう。』

『じゃあ、この先は地上なのか?』

僕が、聞いた。

『ああ。こうせきのかがやくおおひろまのむこうは、ちじょうだ。』

ボスザルが答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ