59 角猿との戦闘
僕は角猿の腕と反対に回ったが、もう一方の腕が下から殴りあげてきた。
かろうじて、上半身を反らせてかわすと、後ろから回し蹴りが襲ってきた。
僕は、しゃがんで角猿の軸足を蹴った。
そこに、もう1匹が両手を前に、僕を捕まえようと飛び込んできた。
僕は、その角猿の顔を踏み台に、遠くまで跳んで、距離を取った。
この角猿たちは、戦い慣れている。
集団で戦うことにも慣れている。
でも、こんなところでグズグズしていられない。
ウホウホを助けに行くんだ。
『やめないと、手加減しないぞ?』
リーダーらしき角猿は笑った。
『よわいにんげんのくせに。にんげんうまくないけど、くってやる』
僕は、身体中に精気を回した。
飛び込んできた角猿を身体を横にずらしてかわし、腹に拳を叩き込んだ。
角猿は身体を2つに折って、崩れ落ちた。
後ろから2匹が蹴りかかってくる。
2匹の足をくぐり、通り過ぎる。
後ろから、片方の角猿の脇腹に肘をめり込ませ、その勢いのまま、もう1匹の後頭部を回し蹴りで蹴り抜く。
残りの4匹が、囲んでくる。
一瞬の後、同時に飛びかかってくる。
僕は、一番小さい角猿の下に飛び込み、顎を殴り上げる。
そのまましゃがみ、足首を持って大きく振り廻す。
1匹目は、つかんだ角猿の頭の直撃を頭で受け、転がった。
2匹目に角猿を投げつけると、腹で頭を受け、いっしょに吹っ飛んだ。
最後の1匹は動揺していたが、ヤケクソで飛び込んできた。
僕は軽く角猿の上まで跳び上がって、両手を振り上げて上から角猿の後頭部に叩き込んだ。
角猿は顔面を地面にしたたかに打ち付けた。
『まだやるか?』
僕は、怒気を込めて怒鳴った。
角猿たちは、大きな怪我はないようだったが、すでに戦意を喪失していた。
『強い者がおきてなら、僕はお前たちに勝ったぞ。これから僕の視界に入るな。次は剣を使うぞ。』
僕は、角猿たちに吐き捨てて、洞窟に向かった。




