52 鎧獅子再戦 続続
あれから、また、一月以上たっている。
毎日、精気をまとい、駆け回っている。
まとう精気の量は、ずっと増えている。
周りの気配も、常に広く探っている。
息は上がっていない。
短剣に強く精気を込め、大木の幹に、短剣のツバまで突き立てる。
ときどき、爆発的に精気を高め、速く動いてみる。
バランスを崩すことも、なくなってきた。
もう一度、大木に向かい、短剣に爆発的に精気をまとわせる。
短剣を、すばやく横に薙ぎ払う。
剣身は短く、大木の太さにとどいていないが、手応えはある。
大木は、ゆっくりと倒れる。
僕は、再度、親分の前に立っていた。
親分は、いつものように、静かなだけだった。
僕が剣を抜くと、親分の目が光り、戦闘態勢に入った。
僕から飛び込んで、下から剣を斬り上げた。
親分は下がりながら、頭を上げてかわした。
その時には、親分の前足が、僕のいたところを薙ぎ払っていた。
僕も、その攻撃を感じ取っていたので、後ろに引いていた。
前足が通り過ぎたところで、もう一度前に出て、剣を親分の脇腹に斬りつけた。
親分は、よけるのと同時に、後ろ足の膝を僕に当ててきた。
僕は足の裏で親分の膝を受け、その勢いに逆らわず跳び上がった。
親分を向いたまま着地し、そのまま親分に飛びかかった。
親分も、前足でこっちに襲いかかっていた。
僕は剣で親分の爪を受け流し、そのまま首筋に斬りかかった。
親分は、身体をずらして鎧で受けるのが間に合わず、長い毛と皮膚で受けた。
精気をまとった短剣は、深く傷つけることはなかったが、確実にダメージをあたえた。
さらに、跳び上がって親分の背中に斬りつけた。
親分は、横に転がってかわし、その瞬間、頭で突っ込んできた。
僕は、親分の動きを把握していたが、よけるのは間になわなかった。
親分の頭の鎧に剣を当て、跳ね飛ばされるままに下がった。
着地と同時に、こっちに向かっている親分を、前に出て迎え撃った。
瞬間的に精気をのせた剣を打ち込み、親分は頭の鎧で受けた。
激しい衝撃と火花を散らせ、頭の鎧は、一部砕けた。




