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丈夫なだけが、取り柄です…  作者: かたこり
1章 始まり - 森の中
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50 鎧獅子再戦

朝起きて、腹ごしらえしてから、「親分」のところに向かった。

そう、あの強い鎧獅子のことを、僕は「親分」と呼んで、目標にしていた。

正直に言って、今でも勝てる気はしない。

でも、どれだけひとりで修行しても、それは変わらない気がする。

戦ってみなきゃ、自分がどこまで来てるのかは、わからない。

今日は、それをはかるために、挑戦する。


前に戦った場所のそばの木の下で、親分は寝ていた。

僕が近づいても、動かない。

すぐ前に立つと、親分はゆっくり目を開いた。

親分はやはり、穏やかだった。

僕は距離をとって、剣を抜いた。

親分は立ち上がって、伸びをした。

次の瞬間、親分は僕の目の前で、前足を振り下ろしていた。

僕は、飛んで下がった。

親分の動きは感じとれたし、思ったとおりによけることができた。

親分は目を見開いた。

前回との、僕の違いを感じ取ったのかもしれない。

親分は前に出て、もういちど前足を振り下ろした。横に動いてかわすと、そこにもう一方の前足が下りてきていた。

僕は前に出て、親分のふところにもぐり込んだ。

鎧のないわきの下に剣を当てたが、剣が親分を傷つけることはなかった。

親分の鎧以外の部分も、硬い毛の中は鋼のような身体だった。

親分はわきを締めて、身体を落としてきた。

潰されかけた僕は、前足の後ろから飛び出した。

僕の視界に親分は入っていなかったが、背後から攻撃が来るのがわかった。

僕は瞬時に振り返り、剣で親分の後ろ足の爪を弾いた。

そこから跳んで、親分と距離をとった。

親分は、じっとこちらを見ていた。

親分に表情はない。

だが、一瞬笑ったように感じた。

眼の前に親分の頭があった。

親分のスピードが、ずっと上がっていた。

僕は、跳ね飛ばされる瞬間、剣で親分の頭を受けた。

僕が着地する瞬間、親分の攻撃が僕の上に迫るのを感じた。

僕は、これまで練習していたよりも、強く足に精気を込めて、地面を蹴った。

親分の前足の攻撃は空を切り、僕は少し離れたところにバランスを崩して、4本の手足で着地していた。

そのまま、手足で地面を蹴り、親分に跳びこんだ。

親分の首の鎧のないところに、精気を込めた一撃を振り下ろした。

親分は首を振り、頭の鎧で剣を受け止めた。

火花が散り、硬い金属音が響いた。

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