45 鎧獅子に向かう
僕は、鎧獅子に挑戦することにした。
僕に足りないのは、スピードと力だ。
今のまま牙熊に挑んでも、あの爪をよけることはできない。
そして、意表を突かなければ、攻撃を当てることもできない。
あたったとしても、刃は通らない。
牙熊以外で、僕が戦えそうなのは鎧獅子だけだ。
翌朝、じいちゃんに、そう報告した。
「そうか。」
じいちゃんは、そう言って、足を引きずりながら奥の部屋に行った。
そして、いくつかのモノを持って、戻ってきた。
「これは、ワシが旅してたときのマントじゃ。古いものじゃが、まだ使える。暑さをしのぐには、これがいる。」
じいちゃんは、古びた赤茶色のマントと水袋をくれた。
マントの縁には見たことのない、文字が並んでいた。
そして、赤い弓も差し出した。
「赤鷲の弓と言う。昔、森の民の弓の達人が使い、赤鷲を落としたそうじゃ。ワシには大きくて硬いから、あまり使うことはなかった。」
あまり手に入らない木を使って、森の民が作ったものらしい。
赤い糸が巻いてあって、美しかった。
そして、言い足した。
「お前には助けられた。気をつけよ。」
僕は、岩山に向けて出発した。
目標が見えてるので、迷うことはなかった。
途中で、大イノシシがいたので、赤鷲の弓を使ってみることにした。
ばあちゃんにもらった弓は、村の自分の小屋においてきた。
弓を2つ持ち歩くのは、じゃまになる。
使ってみて、すぐに後悔した。
僕にもまだ、赤鷲の弓は硬かった。
大イノシシは倒せたが、ばあちゃんの弓のように使いこなせるようになるには、時間がかかりそうだ。
大イノシシは、1人では食べ切れないが、数が増えているので、村のためにはある程度狩った方がよさそうだった。
休憩にして、食べられるだけ焼いて食べ、持てそうなだけの肉をしっかり火を通した。
残りは、地面に穴を掘ってうめた。
走ったり、歩いたりを繰り返し、夕方には岩山の下に着いた。
火を焚いて、大イノシシの肉を食って眠った。




