表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
丈夫なだけが、取り柄です…  作者: かたこり
1章 始まり - 森の中
44/97

44 じいちゃんの知る森

ばあちゃんの知っていることは、それぐらいだった。

ばあちゃんは、大イノシシとも戦うことをさけていたので、それより強い獣とは戦っていない。

「ドリアンは、なんて言っておったのじゃ?」

ばあちゃんが言った。

「あ、聞いてない。」

そういえば、じいちゃんには聞いていなかった。

森のことを聞くなら、ばあちゃんだと決めつけてた。

じいちゃんのほうが、牙熊も狩れるほどなんだから、いろいろと獣のことを、知っているはずだ。

「じいちゃんのところに、明日、行ってくる。じいちゃんに話を聞いたら、そのまましばらく狩りにいってくるよ。いつ戻るかわからないけど、心配しないで。」

「ああ、気をつけて行くんじゃよ。無理はするんじゃないよ。疲れたら、帰っておいで。」

ばあちゃんは、それだけ言って、送り出してくれた。


村へは、走って行った。

朝に出て、昼前には着いた。

「早いお帰りじゃのう。」

ベッドの上から、じいちゃんは驚くでもなく言った。

「じいちゃんに、森のことを聞きに来たんだ。」

僕は、僕の修行になる獣について、聞いた。

じいちゃんは、牙熊が強いことを1番知ってる。

その前に相手にするべき獣を、じいちゃんなら知っているはずだ。

「そうじゃのう。難しい質問じゃのう。」

じいちゃんの獣の知識も、ばあちゃんとあまり変わらなかった。

ただ、じいちゃんは、多くの獣と戦っていた。

「湿地の方は、おすすめせんのう。湿地では足を取られて素早く動けん。浮遊術が必要じゃが、ずっと使っておると、疲れる。ヘビカエルは水の上でも動きが早くて、舌で攻撃してくる。歩行ワニは、陸地ではすごい速さで後ろ足で走る。両方とも、距離をとって弓矢で仕留めたことはある。身もそれなりにうまかった。が、旅の行程がつらい。寝るところにも困る。」

じいちゃんは、少し考えた。

「鎧獅子は、厄介じゃのう。荒れ地は、森よりも乾いていて、熱にやられる。鎧獅子の動きは早く、噛みついたらはなさん。食ったことはないが、うまくないと言われておる。」

昔のことを思い出しているのか、天井を見上げた。

「角猿は、おすすめできんのう。ヤツらはいつも集団でおる。1匹ずつなら、大イノシシより少し弱い、集団で来られると、牙熊よりも厄介じゃ。それに、狩れたとしても、食う気になれん。ヤツらはこっちを食う気で来るがな。」

また、少し考えて続けた。

「もちろん、虫の大穴に降りるのは、一番おすすめできん。実際には、穴に降りて、帰ってきたヤツはおる。でも、体中かじられており、頭がおかしくなっておった。虫も種類によるじゃろうが、大穴のトゲアリは苦くて食えんじゃろうよ。」

じいちゃんは、ため息をついた。

「ボロボロにされたワシが言うのもなんじゃが、結局、今のお前が戦いやすい相手は、牙熊かもしれんのう。もしくは、鎧獅子か。鎧獅子とやるなら、暑さにも気をつけんといかん。」

そして、顔を引き締めて、言い足した。

「でも牙熊とやるなら、あのオスはさけた方がいい。ワシも、あんな強い牙熊に出くわしたのは初めてじゃ。」


僕は、自分の小屋に戻り、考えてみた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ