41 ドコン村ふたたび
翌朝、ばあちゃんに見送られながら、出発した。
ばあちゃんちを出て、それほどたつ前に、また大イノシシの気配を見つけた。
「村にも、みやげが必要じゃ。」
ドリアンの希望通り、大イノシシに向かって行った。
大イノシシの気配は近づいたが、何本かの木の陰にいて、ここからは見えなかった。
「ここでよい。見ておれ。」
ドリアンは、僕の背中の上で弓を引いた。
素早く3本の矢を連続して放ち、矢は大イノシシを隠している木の横を通り過ぎた。そこで、矢は急に曲がり、木の陰の大イノシシに向けて突き刺さっていった。
木を回り込んで大イノシシを確認すると、3本とも命中していた。
「さすがにどこに刺さるか細かくは狙えん。内蔵も革も傷をつけるから、普段はやらん。こういうことも練習次第、ということじゃ。」
「すげー。」
僕が驚くと、ドリアンは、ニヤリと笑った。
「ちょっと村から遠いけど、走って取りに来るか。」
僕が言うと、ドリアンが答える。
「今、担いでいけばよかろう。その上に、ワシが乗る。」
ドリアンを下ろして大イノシシを担ぐと、ドリアンが大イノシシを支えにしながら浮遊術でよじ登った。
「よし、行ってよいぞ。走っても大丈夫じゃ。」
ドリアンが、上の方から上機嫌で言う。
人使いが荒い。
村の門の前で、ドリアンが大声を上げる。
「ドリアンじゃ、門を開けよ。」
門を開けた門番は、大イノシシの上に座るドリアンに驚いていた。
「大イノシシは、みやげじゃ。」
運んだのは僕なのに、ドリアンが言った。
僕は門の前に大イノシシをおろした。
ケールという治療師の家に着くと、村長とミカンもすぐに来た。
ドリアン、ケール、ミカンの三人は治療室に入っていった。
治療が終わるまでのあいだ、僕は村長に、村を出てからあったことを話した。
村長は、ベリーが無事なことを聞いて、本当にうれしそうだった。




