26 帰途
結局、一週間ほど、ドコンの村にとどまった。
キウイたちの練習は、毎日見に行った。
キウイ、は動きが素早かった。
本人が自覚しているとおり、力はなかったが、その身のこなしは仲間を圧倒した。
プラムは、動に無駄がなくしなやかだった。無理な力が入っておらず、水の流れのようだった。
ザクロは力強かった。体格がよく力もあるが、それだけにたよった力みは、なかった。
ユズには驚かされた。この中で、一番剣や弓の経験がなかったはずだが、とても器用で遅れを感じさせなかった。
ミカンからは、気術についていろいろ教えてもらった。
僕の気術の練習は順調で、それぞれの技に安定感が出てきた。
やはり、指先から精気を飛ばすのは、僕の特性にあっているらしく、木のフダを砕くほどの強さが出てきた。
ズッキーニは、不器用だった。
力は人間とは思えないほどだったが、剣の振り方には無駄が多く、弓を引けば、へし折った。
それでも、真剣さは本物だった。
畑仕事の空いている時間には、いつも木刀を振っていた。
いっしょに畑をしているおじいさんとおばあさんは、気味悪がっているという話を他から聞いた。
ズッキーニには親がなく、そのおじいさんとおばあさんが、親代わりだということだ。
ズッキーニは、見かけはこわいが働き者で、年齢はまだ10代ということも、そのときに聞いた。
そんなこんなで、帰る日が来た。
ミカンと村長からは、みやげ物を渡され、くれぐれもハナによろしくとのことだった。
村長からは、もう一度、ドリアンとベリーのこともたのまれた。
コメたち猟師も見送ってくれた。
キウイ、プラム、ザクロ、ユズと、再会を約束した。
ズッキーニは、こわい顔で、黙って立ってた。
そして、僕は村を出た。




