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丈夫なだけが、取り柄です…  作者: かたこり
1章 始まり - 森の中
22/97

22 気術

ミカンの気術は、スゴかった。


翌朝からミカンの家の裏庭で気術を習うことになった。

もう1日、コメの家で泊めてもらったあと、ミカンの家に移ることになった。

コメも、キウイも、お母さんも、なごりおしそうにしてくれた。

「まだ、何日かこの村にいるから、また来るよ。ありがとう。」

僕は、笑顔でコメの家をあとにした。


ミカンは裏庭で、気術をいくつか見せてくれた。

ミカンは指先を上に向け、ジッと見る。

指先はじょじょに明るくなり、焚き火よりも明るくなった。

「わ!」

僕は驚いた。

これなら、夜間や洞窟の中も、歩いていける。

光は、じょじょに小さくなり、消えた。

次に、ミカンは大きな木の方を見た。

20メートルほど離れた木の枝に、木のフダがいくつかヒモでぶら下げてあった。

ミカンが集中して手を差し出すと、そのフダのうちの1枚が向こうに激しく跳ね上がった。

ミカンの手の先から強い気配が飛ぶのを感じられたので、目に精気を集中させて見てみた。

指先から、かがやく光が飛び出すのが、見えた。

その光は、鋭くフダまで飛び、フダを跳ね上げた。

「スゲー!」

僕は驚いた。

ばあちゃんから習ったことの中にはなかったし、聞いたこともなかった。

人は、練習すれば、こんなこともできるようになるんだ。

フダを何枚も跳ね上げたあと、ミカンは手をおろして、また静かに集中した。

すぐに、ミカンの身体が浮き上がり始めた。

「うお!」

これにも、驚いた。

それほど高くはないが、確実にミカンの身体は浮き上がっている。

ミカンはゆっくりと着地し、少し乱れた呼吸を整える。

「これは、精気を大量に消費する。大した使いみちはないが、敵は間違いなく、驚く。」

僕はもういちど、驚いた。

敵を驚かすだけなんだ。


その他にも、目に見えにくい気術がたくさんあるとのことだった。

小さな傷を治療したり、獣が近付きにくくしたり、生き物が歩いた跡をたどったり。


その、いくつかを、教えてもらえることになった。

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