19 少年たち
「わたしキウイ、あなた、強いのね。」
活発そうな、髪の短い女の子が、笑顔で話しかけてきた。小柄で、僕よりは年下のようだ。
「僕、ゴロゴロ。うん、大イノシシよりはね。」
僕も、笑った。
「すごいね、すごいよ、本当に。」
横から、痩せて背の低い少年が割り込んできた。
「ああ、まったく、大したヤツだ。あのデカイ大イノシシを一撃だなんて。狩りは、誰に習ったんだ?」
背が高くて、ガッシリとした少年が、聞いてきた。
「いっしょに住んでるばあちゃんに、習ったんだ。」
「へえ。ばあちゃんも、強いのか?」
「うん。強いよ。年寄りだから、力はないけど、とっても強い。」
「ふ~ん。」
みんなが、うなずいた。
「私、プラム。私たちも、君みたいに強くなれるかしら?」
背が高くて髪の長い、僕よりは年上に見える女の子が言った。
「なれるよ。練習すれば、誰でも強くなれる。」
僕は答えた。
「まだ、しばらくここにいるんだろ? 明日、練習のしかたを教えてくれないか?」
背の高い少年が聞いた。
「うん、ぜひ、たのむよ。」
痩せた少年も、言った。
横で女の子たちも、うなずいている。
「うん、いいよ。」
僕は引き受けた。
「どこに泊まるんだ? 朝飯食ったら、迎えに行く。」
「猟師のコメさんちに泊めてもらう。」
「それ、ウチだ!」
キウイが言った。
「猟師コメは私の父さん。」
キウイが胸を張ると、周りがうなずいている。
「あ、でも、明日は、気術師のミカンさんのところに行かなければ…。」
僕は、訪ねろと言われていた、ばあちゃんの友人のことを思い出した。
「それ、ウチだ!」
痩せた少年が言った。
「そうだ、まだ言ってなかった。僕はユズ。ウチのばあちゃんが、その気術師ミカンさ。」
「へー。偶然だね。」
僕が言うと、みんなが笑った。
「小さい村なのさ。俺も自己紹介がまだだった。猟師ムギの子のザクロだ。」
「ちなみに私は村長ドンブリの孫よ。」
プラムが言った。
「へー。みんな、つながってる。」
「ああ、みんな、つながってる。」
ザクロが答えて、みんなが笑った。




