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丈夫なだけが、取り柄です…  作者: かたこり
1章 始まり - 森の中
15/97

15 行動範囲を少しひろげてみた

大イノシシに勝てることがわかり、僕の行動範囲は少しひろがった。


ばあちゃんに聞くと、川よりこっち側で、反対側は岩山までが大イノシシの縄張りということだ。

つまり、そこから出なければ、それより強い獣は、基本いない。

そして、その大イノシシの縄張りは、とても広い。

どのくらい広いかというと、ばあちゃんによると、川から岩山までが、僕が普通に歩いて日の出から日の入りまでかかり、その直角方向は川に沿って歩いてまる一日以上かかるらしい。


ここで、少しばあちゃんの話。

ばあちゃんはここに住み始めるとき、水場は絶対に必要なので、川の下流から、川に沿って歩いて観察した。

ばあちゃんが倒せる、もしくは逃げられる獣のテリトリーで、一番安全に住めそうだと判断したのが、今の木の家だ、ということだ。

つまりこのあたりは、この森でもっとも安全な区域だということになる。

大イノシシが、ウロウロしているのに…。


ここからずっと下流には、狩猟民の小さな集落が、いくつかあるらしい。

そして、ここからずっと上流には、狩猟民のある村を出た老人が、ひとりで住んでいるということだ。

「まだ生きてるかは、わからんがのぅ。」

と、ばあちゃんはなにかを考える顔になった。


僕は、これまで人を避けて生きてきた。

ばあちゃんは、僕に人を避けろとは言ったことはなかった。

でも、ばあちゃん自身は、人を避けているように見えた。

だから、なんとなく、人の気配を感じると、気配を消してやり過ごしていた。


僕は、少し強くなり、いろいろなことを知りたくなった。

この、森のことを。

森の外の世界のことを。

そして、いつかは、僕がどこから落ちてきたのかを。

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