頭を抱える
遅くなってしまってすいませんでした!!
続きをどうぞ!
「あったま痛い…」
現在の私は山奥の小屋にて頭を抱えていた。理由はもちろん子猫だ。
最初はテレビドラマの視聴者感覚で事態を傍観していたがどうも展開がきな臭い。てか完璧脅迫はいってるでしょこれ…。
「ち、違う!考えてたのとなんか違う~!」
仔猫とお年寄り。
持てる常識知識で考えてもほのぼの系の展開しか予想できなかった。だから若干狂暴な仔犬達ではなく、馬鹿っぽいがあざといながらも可愛らしい子猫達にお使いに行ってもらったはずなのに。
なぜにあんな物々しい口調で上から目線…。
「もうちょっと頼み方ってのがあるでしょ~」
お年寄り、ましてや代表者にあの態度。確実に悪印象しか与えてないだろう。実家近所や大学では今時の子にしてはいい子とお年寄りからそこそこの支持を得ていただけになんだかショックだ。
「あの言い方じゃ絶対勘違いされてる…。どうしようどうしよう…誤解を…いやでも外は絶対に嫌…」
うーん…ほんとどうしたものか…。
いっその事この展開に乗っかる?いやでも後々コンタクトを取るであろう人に怯えられるのは嫌すぎるしなぁ。
石でも投げられた日には…うわぁ…想像だけでもへこむ。どん底になったテンションのままに視線をもとに戻す。
「なっ!?」
いつの間にか切り替わったスマホの画面。そこには野性全開ついでに牙や爪も全開の犬達が今まさに人間の少女を追い詰めているところだったのだ。
えっ!?ちょっ、ま、いいぃい犬ぅー!?!?なにしてんのアンタ達!?
目を疑うほどの凶行に血の気が下がる。今の私はそうとう青白い顔をしていることだろう。
まずい、コレは不味すぎる。
急いで【電波受信】≪つぶやき≫を起動。
「いま映ってる子を助けてください!!!」
すぐに流れる返事。それらを確認する前にすぐに画面をもどす。
あぁ、よかった~。まだ食べられてないみたいだ!相変わらず少女は怯えているが子犬達は距離をとりはじめている。ま、間に合った~!なんか一部地面が抉れてる気がするけどきっと気のせいだろう、うん。
別に飼い主ぶる訳ではないが彼女が食べられたら、子犬を餌付けしている身としては寝覚めが悪すぎる。
さて、この子どうしよう??
此処に居たら他のモンスターやら獣やらに美味しくいただかれることは確実だ。もぐもぐ。
む、村の子だよね…多分。
見た目は高校生位か?外国?いや異世界か。異世界人の年齢とか検討つかん。
ただ栄養状態が悪いのかそれとも人種的な骨格か解んないが細い。今は酷く怯えているが笑うと普通に可愛いんじゃないだろうか。
「うーん…問題はこの後かぁ…」
判断に困っているとスマホが震えた。うぉっ!?スマホ落とした!
ビックリして落とすも傷はついていない。よ、よかった~。
それにしてもなんだ?いったいなにが…
「め、めーるがきてる…」
差出人は罪深き山・消炭色の古犬種幼体。そう、メールは仔犬達から送られてきていたのだった。
えーっと、なになに。
『何故?』
何故ってそりゃあねぇ。子猫が交渉の最中に村人やっちゃまずいっしょ。子猫が彼等を脳筋と呼ぶ理由がわかった。うわーん!わかりたくなかったけどな!
「あとで【とっておき】あげる!だからその子に怪我させないように!」
『是。承知した』
ほんとか!ほんとに解ったのか!?
そう疑いながら画面を【精霊監視網】≪おみとおし≫に戻す。
よし!撤退に入ってる。頼むからこれ以上問題起こさないで!お願いします!
女の子は安心したのか座り込んでいたが仔犬達に向かって突然叫び始めた。
えっ!?えっ!?なになにどうしたんだ少女!危機は去ったよ!?
それなのに何やら必死というか悲壮感が半端ないというか…。
待ってだのダメだの叫んでいる。え?なにが駄目だったのいったい??
うーむ、このままじゃ色々よくないよなぁ。…よし、精霊さんに頼むか。
「先程はありがとうございます!いま叫んでいる少女を彼女の家に返してあげてほしいです。」
『どのこ?どのこ?』
『まかせてまかせてー』
『どれ~??』
『幼き子等よ、古犬種と共にいる人間だ』
『おー』
『えーい』
『できた~』
「ありがとうございます!」
…よし!いない!
えーっと、村、村、村はーっと、いたいた!呆然とテーブルの上に座り込んでるけどまぁ、怪我してないようだし問題なしってことで。
うへぇ、なんかもう、疲れた…。
今日はもうスマホ見ない方がいいな。うん、色々限界だしそうしようそうしよう。
私の足だと二日だけど仔犬達だと一日で着くみたいだし、決定。今日はもういいや…。
おやすみなさーい。ぐう。
後日私はこの行動をを強く後悔することになるのだった…。




