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異世界ガクブル半隠遁  作者: 尾中垂太
乙女の身嗜みがととのうまで編
11/26

ある仔猫の今現在

ユニーク10000!PV2000!超えました!!

お気に入りはあとちょっとで50件だし嬉しすぎる!!

そして一番驚いたのが、ひょ、評価が増えてる!?嬉しすぎです本当にありがとうございます!

本当に皆様、ガクブルを読んでいただいてありがとうございます!!


『ああ、湖の魚はとても美味かったにゃぁ・・・』



はっ!!思わず素が出てしまったが、まぁ、あの魚の前では仕方にゃい仕方にゃい。

何やら古犬種こけんしゅ供が驚いているのを見て、笑みが止まらん。

普段からあんな古臭い喋りなんて肩凝るにゃー。



欠伸を1つこぼして走り出す。

向かうは人間の住処。



初めて湖の魚を口にしてからどの位たったのか。

あれ以来我等は日に3度、人間の住処を訪れるのを日課としている。


理由は簡単!人間・・・えーと、シ、シ、シナ!

そう!シナが我等に魚を分け与えてくれるのにゃ!!

同種でもないのに何故与えてくれるのか?

考えても考えても答えがでにゃい日々が続いた。


いまでもシナのする事はよくわかんにゃいが、魚がもらえるのは嬉しい。

しかもシナは身だけを食べる。

そして一等旨い頭とはらわた、焼いた骨もくれる。

それらは栄養価が高く、当然魔力も多く含む。

本来なら獲物をしとめた者が真っ先に喰らう場所のはずにゃんだけどにゃ・・・。

ほんとにシナはよくわからにゃい奴だ。



それからそれから!

シナの言う【とっておき】のなんと旨い事か!!!

魚とシェルキア草を混ぜて焼くとは・・・我はこれを観て確信したのにゃ!!



シナは我等《古猫種 》と奴等《古犬種 》が成体に成るのを望んでいる!!



え?にゃんでかって?

古犬種こけんしゅの奴等が不思議そうな顔をしていたから教えてやる。

まったく、奴等は無知すぎて呆れるにゃ。

脳筋はもっと頭を鍛えるべきだ。


シェルキア草は肉体や精神を活性化させる効能がある。


成長が遅れている我等にとって喉から手が出るほどに欲しい素敵な薬草にゃ。

そこでとっても賢い我は先程の解を導き出した!

急いで精霊に確認したところ否定は無かった。

そうだろうそうだろう!

山の賢者と呼ばれる我が種に解けにゃい謎はにゃい!!にゃははははは!





しかしあの薬草はエルフの王族__それも純潔を保った乙女__以外が摂ろうとすると、爆発するはずにゃんだがにゃあ。

その乙女にしたって摂るにも色々制限があると聞くし・・・。

罪深き山にはいたる所に生えてるが、今の外ではエルフの聖域くらいにしかにゃいんじゃにゃいか?



もともとシェルキアは古語で【精霊の祝福】。



精霊に加護されてるシナが自由に使えるのも納得っちゃそうにゃんだが。

それをシナの奴、贅沢にも毎食使用してる。

最近では日に干した物でなんかやってるし、無知って怖いにゃ。


シェルキア草を一束、場所を選んで売れば城が建つくらいの代価が貰える・・・。

以前それとなく教えようとしたら精霊に止められた。

どうやらシナの感性や価値観を崩したくないらしい。


いやまさか今の時代、精霊が人間を加護するとはにゃぁ…。

精霊は気に入った者や物には執着心が強い。

物を気に入るだけなら、それに宿ってお仕舞いにゃんだが。

生物の場合は贔屓なんて当たり前、時には寿命すら作り変えて永久に自分の傍に置こうとする。



なんでも、『寂しい、ずっと一緒に仲良し』らしいがやられた方は堪ったもんじゃにゃい。

人間の寿命なんて70年生きればいい方、魔力の高い奴にしたって延びに延ばして200年ほど。

いくら人間がしぶとくても500年もたてば、時の重みに耐え切れず自ら消滅を選ぶ。

まあ大抵の人間は、寿命を弄られる前にあまりの過干渉っぷりに壊れるって話しだがにゃ。


昔は精霊の数は人間と同じくらい居たって言うし、結構な数の人間が壊れたんじゃにゃいか?

精霊に気に入られた人間の中に王族が居たって話も結構あるみたいだしにゃあ。

王族や高位神官なんかは故意に精霊好みの血脈を保ってるって言うし、十分ありえる。

もしかして、そういった事が積み重なって古き時代の争いまでいったのかもにゃ。



ある日、急に現れたシナ。

となるとシナは執着心から山に連れて来られたのかにゃ?

でも山にいる事に納得してない割りには精霊と友好的だし・・・。

うーん。


大精霊くらいに成るといくらでも言葉を歪めて話す。

しかし精霊は気に入った者に対しては聞かれてない事まで馬鹿正直にペラペラ話す。

本人達せいれいたちの気を引きたいが為の行為。

時間の感覚なんてあって無いような種だから昼夜関係なしに話しかける。

常に情報が送り込まれる者には当然かなりの負担となるにゃ。


その点、シナは無知なくせに情報の扱いに慣れている節がある。

知りたい情報だけを拾い、あとは適当に相槌を打ってお仕舞い。

精霊に対して、


『へぇ~、うんうん・・・すごーい・・・そうなんですか~、あっ!このキノコって食べれますか?』


と、魔具を使って念話してた時には色々な意味で耳を疑ったにゃ。

そのキノコが食べれるかどうかって、古代魔術の秘術方法を遮ってまで聞くことかにゃ!?

しかも精霊は精霊で凄いって言われて大興奮。

最終的には古代王家の隠蔽された醜聞まで話し始める始末。

あの時は頭が痛かったにゃ。

しかも夜になると、


『おやすみなさい!今日も一日ありがとうございました!

 続きはまた明日!!』


とか言って魔具を放置して普通に就寝。

・・・人間ってもっと精霊を崇めてたはずにゃんだけど、最近は違うのかにゃ?




こんにゃ感じの精霊とシナにゃんだが、今回精霊はシナに何も言ってにゃい。

ということはにゃんでシナがいきなり現れたか本当に知らにゃいのか・・・。

おお!これは山の賢者としては非常に解きがいのある謎にゃ!!

しかし本人は何処かに帰りたがってるみたいだが、精霊は帰す気にゃいんだろうにゃあ。

大精霊が帰還方法を調べるってそういうことにゃ。



ああそろそろシナの昼食の時間だにゃ。

今日は【とっておき】と香ばしい骨せんべいが食べたいにゃあ。


古犬種こけんしゅ達も脳筋のくせ最初はバリバリ警戒してたんだにゃ。

なのに今では日に3度きっちり顔を合わせる様になってしまった。

シナのくれるのはどれも栄養価が高い。

だから皆で食べても十分腹が満たされる。


奴等もそれに気づいた。

どうやら我と同じ答えに辿りついたらしいにゃ。

それからシナがくれるのに関しては共有する事となった。


しかし毎回競うようにして争ってしまう。

それは何千年とお互いを毛嫌いしてきた種族同士のさがといったとこかにゃ。





我が姉妹達を見やる。

生れ落ちてからずっと一緒に居た姉妹達。

我を入れてあと4つ。初めは8つもあったのにだんだん減って逝ってしまった。

弱い我等全員が成体に成るのは鼻っから諦めてたんだがにゃぁ・・・。

今では止まっていた成長も再開し美しい毛並みを誇っている。



たしか奴等こけんしゅは・・・初めは6つだったかにゃ?

一等大きい古犬種こけんしゅが、一番小さな白い姉妹の遊び相手をしている。

消炭色けしずみいろの毛色と同色の瞳は何かを思い出すかのように細められていた。

たしか2、3年前に一等小さな弟が減ったと言ってたかにゃ、やはり思い出すのか。


そうだにゃ!

どうせなら姉妹達全員で今居る古猫種の成体だれよりも美しく成ろう!!

栄養は十分!!

それにゃら後は・・・。


急いで姉妹達に素晴らしい計画を伝える。

うんうん、皆やる気にゃ!

ただ何故か古犬種こけんしゅ供も騒ぎ出したのが気ににゃるが・・・。

脳筋供はそろって無口で野蛮だから思考回路がよくわかんにゃい。





まあ、みんな楽しそうだし良きかにゃ良きかにゃ。





そういえば最近のシナは命石めいせきを身に付けているみたいだ。

よく眺めているがあれが何かわかってるのかにゃ?

・・・多分わかってにゃいにゃ。

一応精霊が教えたはずだからシナの奴聞き流したか。

面白そうだからしばらく黙っとくかにゃ。

命石あれが何かわかったらきっと驚く。

ああ楽しみがまた増えたにゃ。



お猫様の回でした!

猫カフェデビューしたら何故か文章が増えたという罠。

そしてまさかの精霊ヤンデレ説浮上(笑)

でもまあ、尾中としてはヤンデレってよりもボッチが友達作りに全力かけすぎて失敗、的なイメージです。

結果は恐ろしい事になってますけどね・・・。

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