【雇用№021】愛と魔法創造その8
「今日はどこに行くんですか?」
「今日はですね。昨日は海側の平原でしたけど、今回の予定地は、海側の砂漠のある所になります。」
「へー、今回は砂漠になるんですね。砂漠だと栄養や水がないから、植物はなさそうなんですけど、大丈夫なんですかね?」
「さー私にはなんとも分かりませんね。でも女神様のご指示されている場所ですから、問題ありませんわ。」
うーむ、あの女神様の言っている事でしょう?人類の敵を沢山作って、そのツケを異世界人である私に回してきて、着たくもない衣装を強制的に着せて、さらには帰すつもりもないあの駄女神様のことでしょう?なんであんなに盲目的に信じられるものかな~。それだけこの幻想世界の人達においては、女神のしたことが正しかったということなのかな?
敵を作りはしたけども、緑豊かな土地を沢山手に入れて、尚且つ人類の繁殖が大きくなった。俯瞰的に見れば、女神様のしたことは確かにいいことなのかもね。まだ現時点では………。でも、これで人類が負けて一気に人口が減少することになれば、女神の人望も一気に落ちるんでしょうね。
そうなると分かっているから、なりふり構わず他の神とのルールすら無視しての私の召喚よね。自分の会社や国の存続の為なら、何したって許されると思っているタイプよね。この場合、自国民がなくなることは考慮されてないわよね。将来的に繁栄するか衰退するかその2局面での判断よね。
戦争って、いずれも自国民の死は当然なのかもね。じゃ~、何のために戦っているのか?本来は、自国民の利益のためだけど。その自国民の利益に、戦闘員の命が考慮されていないし、その戦争を支えるために、国民が困窮に喘いでいる。なら、戦争ってのはトドのつまり、国民を豊かにするためではなくて、国の上層部や経済界に力のある人達がより利益を得るためなのかもね。
まーピラミッドの底辺にいる私がいくら考えた所で力はないんだけどね。この幻想世界においては、私の位置は一応トップ付近になるのかしら?この世界の人類の命運が私の行動に委ねられているのなら、そうかもしれないわね。
そして魔素を作り魔法を使える用にして、人類が有利になる様にすれば女神様のお株は人類の中で爆上がりする一件になるんだろうか。
「女神様の言うことなら間違いないですね。」
「うん」
画して、私達はペガサスに乗って、2つ目の魔霊樹を植える候補地に飛んでいった。
「辺り一面が砂漠ですね。しかも水平線が見えるって、どれだけこの砂漠は広いのですか?」
空から砂の上に降りて、砂地を歩く。足跡が一瞬つくがそれも直ぐに消えてなくなる。
「フランダさん、どの辺に植えたら良いでしょうか?」
「愛様、こちらにお願いします。」
フランダさんがエミリーさんと腰に携えている剣の鞘でもって、大きく×を描いていく、
「分かりました。では、これから魔霊樹を植えますので、皆さんは離れていて下さいね。」
「「「はいっ」」」
3人は後も無く、私の周りから消え去った。今回は前回よりもかなり離れた位置に陣取っている。前回はかなりの距離からエネルギーが魔霊樹にドレインされていたので、エネルギーの少ないこの場所では、さらに距離を取った様だ。賢明な判断である。逆に言うと私の命の危機が迫っているとも言うが、この魔法少女の服を着ている限りは安全である。
こんな人に害のあるものを植えるなんでどうかしているとしかいいようがないよ。でも人はそれでも便利になるんなら、使うんだよね。火も、包丁も、電気も、原子力も害がある、危険があると知りながら、それを最大限に配慮してここまで文明を高めてきた経緯がある。
それを考えるとこの魔霊樹を植えることは、この世界の人類の発展の為には致し方ない事なのかもしれないね。平和であって欲しいと思う反面、利便性は良くしたい。その結果が、自分達の目の前にはいないどこか遠い国の人に押し付けられる訳だ。
今回においては、魔霊樹を植える事で植物や動物の住むことの出来る環境が失われて、さらには、亜人族が殺される未来になるのだろう。関与したくない案件だ。
まー私にはすることしか今は出来ないんだけどね。今は……。
ステータスをオープンして、魔霊樹の植樹を実行した。
さて、今回も魔神様とコンタクト取るのだろうか?
「ターランランターランターラン」
これは一体なんの音楽なのだろうか?というかもしかして、今回も踊ってダンスをするんだろうか?昨日の疲れが残っているから激しい踊りは勘弁して欲しいわね。
『さー、皆さんおっはよ~。今日も始まりました魔神チャンネル。皆さん良い子にしてたかな?今日も昨日に続きまして、魔霊樹降誕のための神儀を行いますよ~。準備はいいかなー』
相変わらず魔神様、テンションたっかいなー。ということは、やっぱり踊らなきゃいけないってことですね。
『はーい、そこの魔法少女の愛君、返事はないのかな?魔神ちゃんはさっびしいぞー』




