大丈夫、[意志]は継ぐ
このアクセサリー…不思議な効果だ、SPの過剰摂取を防いでこのアクセサリーに貯めつつその上で俺の負荷を防いでくれる…まるで、俺を守ってくれるように。
しかもこのアクセサリー…溜まったSPを使って守りだってできる、あいつらはなんで憎むべき対象の俺にこんなのを……まあいい、ついたし後で考えよう。大丈夫、あいつらが少しでも報われるようにすれば良い。わからないことが多い上に、いつ強敵と戦うかもわからないんだ、ありがたく使わしてもらうよ。
さて、ここが……なんだ、これ。やっぱり何かあったな、これは…っ!?う……グロいのは…専門外だぞおい!訳がわからない、何で魔物の惨殺風景の写真が大量に……!まさかこれは…間違いない、この魔物、弱い奴しかいない。まさか……ただの遊戯目的で…!
腹が立って、仕方がない。俺が今まで助けようとしていた人間はこうなのか?あの時逃した名前も知らない領主も…これを……。気持ち悪い、ああ、クソ。
弱い魔物は最近見ることはない、つまりこの写真も相当昔の…っ、これは…極々最近のもの、俺たちがこの世界に来たあと、初めての天災の時が直近になる…嘘、だろ。
…研究……資料……?うっ…!?何が研究資料だ、気持ち悪い、ただの虐殺写し……なんでわざわざこんなのにする、ああ見られても大丈夫なように。今さっき手に持つ時何か妙な感覚があった、まさかここには超がつく程の精密なジャミングが…
「っ…奇襲にしてはお粗末じゃないか、誰だよお前ら、いるのは知ってるんだ、その武器…何だ、あるじゃあねえか、機械が。」
「でしたらお分かりですね、我々が今持っているこの剣と銃…見た事はあるでしょう?どれほどの威力があるかも、お分かりですね。
でしたら話は早い、我々の事を探るようなのであれば…今ここで、あなたがリージェント様にした事をします、あなたのせいで、我らは…!」
何の話をしているのかはわからない、だがまあ…リージェントの名が出るって事は、俺の政策のせいでまともに生きれなくなったんだろう。
何も、何も違わない、俺はクズで、あいつもクズだ。結局何をしても誰かが犠牲になる、それでもなお、なんとかして全員が平和に暮らせるようにするのが王だろ。
この世界の普通では、俺が異端。俺の世界の普通では、ここが異端。すまないな、俺の自己満足の為…
「悪い事をしたな、すまない…あれもあれで、お前らからしたらいい王だったんだろう。でもな、わかってくれとは言わないが言わせてもらう、俺はこの世界がイカれてると思ってる。
奴隷が蔓延っててさ、右では権力者がやりたい放題、左じゃ哀れにもこの日を生きるのがやっとの奴がその辺りを転がってる、それが普通…。俺は、その普通がおかしいと思ってる、お前らからしたら普通かもしれない、でも俺からしたらこれは異常なんだ。
偽善だって笑われてもいい、恨まれてもいい、でもこれだけは譲れない。
悲しむ人が、いない世界が俺は好きだ!誰も悲しむことがない世界を作れるんだ、これさえあれば、ならやる事は一つだろ…なあ!」
誰も、誰もが普通のように俺を異端と蔑んでいる。当たり前だ、俺だってそう思う、いきなり奴隷作りますなんて言われたらどうかしてるって思う。
だから認めさせる、俺が正しいと。もしかしたら、承認欲求の塊の…究極のクズかもしれない。でもやってやる、この力で意志を継いだんだ俺は、職務放棄はしないさ…それがたとえ、どんなに辛いものであって……多分。
「だから、諦めてくれ、それ以上争うなら、このままお前らを貫く、この剣で…数多の剣で。」
すまない、そのために必要なことは…やらなくてはならないんだ、でももういいだろ、お前らだって、やる気らしいしな…
「その機械の剣と銃…何でお前らが持ってる、教えるなら楽に殺してやるから早く答えろ、な。俺だってお前らを殺したいわけじゃないんだ、なに、何にもせずこれから静かに暮らすって言うなら」
「誰がそんなことすると思ってるんですか、あなたも実験台にしてあげますよ、"魔召喚・ギガントキマイラ"!!」
なんだと、それは…嘘だろ、そもそも召喚魔法はこの世界であれば数十人でやっと弱い魔物を出せるかどうかってところだろ。だったらなんなんだこいつは…この場にはせいぜい数人、見た感じ一人で召喚をしていた…まずいな、あの名前も知らない領主…こんなにも強いのか…ああ、クソ。




