今は、だめだ
たしかに…強い、ただで折れない、そんな強い意志を感じる。一体何がこいつらを突き動かす、魔王ってのはそんなにカリスマがあるんだろうな…俺にはない、俺も真似てみたいよ、それ。
…それにしても、やっぱり数は多い。これだけの損失を出して、次の侵略にはこれだけの数、しかも見た目が変わらない魔物も強力になって押し寄せてくる…ああ、クソ。
……はぁ、っあぁ、息切れが……激しくなってきた、まずい、進行を許してはならない…ああ、クソ!SPは有り余ってるっていうのに…もう、体力がない…HPはあるのに…どっちかというとスタミナって感じか、無理だ、体が追いついてない…。
かと言って、全部任せるわけにもいかな……なら、やるしか…ないか。
「お前ら、こっちに向け、御目当てのソウルイーターだぞ!"波動星"!!まだ終わらない、紅に染まりし地に堕つる月よ、その運命に抗い、秘めたる力を解き放ちて………まどろっこしい、もうどうにでもなれ!"ブラッドムーンショット"!!!」
紅き月、面白いじゃないか、月に何があるのか知らないが…こうなるとスキルの威力が………月?異世界に…月?何でだ、地球に…俺の元いた世界に近いのか?それはあり……今はまずいな、そんなこと考える暇無さそうだ。
「…殲滅完了か、もう喰える場所もなさそうだ、放置でい…なんだ、お前。」
デカイ魔物…ボスの類か?それにしてはいつもより弱そうな、見た目とかそんなんじゃなく…何か、根本的に。この程度なら今の俺でも勝てる、それにしても正しいのだろうか、あそこに書かれていた走り書き…信用しても、いいものなのか?
…良さそうだな、以前よりも、鈍い。この程度であれば、今の俺でも戦える。骨のみの生物…生物なのか?名前なんて知るわけないだが負けられない。まだやることがある、止まれない、故に。
「ここで消耗するわけにはいかない、骨一本残さずに、叩き潰す。"融魂の神器・槍剣"!!アポカリプスなんてものはお前には過ぎたる代物、これで十分だ!」
明らかに緩い、こいつ…ボスではない可能性も出てきた、とするなら秒で片付けてどこにボスがいるか探しに行くべきだ、な……っと、やっぱりそうではないのか、こんな奴に時間を食われ過ぎた。今はどんな状況だ…まずいな、思ったより数が多い、一体一体は然程強くはないがここまでいられると少々厄介…いや、相当厄介だ。
…よし、翔也にも観察をやめて戦線復帰を頼んでおいた、これで少しはマシに……いや、俺がここでこいつを倒せば終わるか。ぱっと見は…ドラゴンみたいな、また強そうな…だがやるしかな……そういえば、あの3人は来ないな、無理矢理引き起こした天災と何が違う…いや、後回しにしよう。
後回しが多すぎるがしょうがないだろこんな状況どうしろっていうんだ、なあ。ああ、クソ!倒す自体は可能だろう、しかしその後、配分を考えずに最初から全力だったせいで大して体力もない…まだ息すら整ってないんだぞ。
このドラゴンも関係なしに攻撃してくる…すごい高い上空を飛んでるわけでもなく俺の目の前で浮遊しながら攻撃してきている…何が言いたいってこいつ、何で何だ。何でわざわざそんなこと…
まさか、早速俺を排除して中央に向かう気か…やらせない、ここで止める……そんなのばっかりだな、やれやれ、仕事が多いな。
「すまないがお前みたいなやつを通す訳にはいかないんだ、ここで死んでくれ、"アポカリプス・ソウル"!こい、アポカリプス!」
アポカリプス・ソウル、こいつを喰って一時的にステータスを異常なほどにあげるスキル…これで喰ってるのはほんの少し…恐ろしい武器だ。
ただ今はありがたく使わしてもらう、そして早く終わらせる。力を残すだとか何だとか、机上の空論ばっかりでどうせそこで終わりだ。
俺が今することは、生き残り、早急にこいつを排除し、魔王軍を追い返す。そのために、こんなところで、止まれない!
…遅い、甘い、緩い。少しやり過ぎた感はあるが………早く終わるに越したことはない。空も、もう戻る。さて、仮定がただしいならばここから魔王軍が…
「来たぞ、文也!早く入れ!」
「すまないな、やっぱり来たか、あいつらが。」
やはり来たか、どこから覗いてる?裏切り者はもういない、ならなにか世界を隔てたとしても監視できるカメラみたいなものがあるのか?それか魔物同士でテレパシーみたいなので会話しあっているとか、どれもパッとしない。
さて、どうしたものか、できれば魔王軍の魔物も弱いと嬉しいんだが…天災の魔物と、魔王軍の魔物…同じなのか、戦う理由は。だめだ、妙なことを考え始めたら止まらない、それにこの気持ち悪さ…俺のことはいいから先に
「何やってんだ早く戦え、"焼却砲"!!」
全く…酷いな、この状況。もうどうやっても城に被害はでる、ならばやりたいようにやるしかないな。
「切り開け、邪魔をするなよお前ら!"トータルソーラーイクリプス"!!」




