追憶
危ない、なんとか間に入って避ける事はできたが…賭けはしたくないな。ギガントキマイラ、いつしか戦ったことがあるような気もする。だが天と地ほどの差がある…
「二連の竜巻に斬り刻まれろ、"嵐旋双牙"!!」
こいつの一部を喰って得たスキル…まてよ、どうしてこういう奴を喰ったらスキルが手に入るのにソウルイーター達は喰ってもスキルを得られないんだ…ふと思ったがパリィこの世界のヘルプ…戦い方も書かれているんだな、ふとそこで目を引かれたのはパリィとカウンター。カウンターっていうのは避けて意表をつき攻撃する方法、パリィは弾き返す。できるようになっていた方がいいだろうからな、少し、練習してみるか。
「文也、危な…なるほど、それならそうと言ってくれよ…他人から見たら怖いんだから…」
「すまないな、ふと思いついたものだから。いいな、これ、ダメージに倍率が乗るから効率が上がる。パリィ直後のスキルとかも考えられる、戦闘のの幅が広がるな、これは。」
まだまだ知らないことが多い…全てを知った上でないと管理者には勝てないんだろう、だから奴…いや、全員が早すぎるって言うんだ。
「止まらない、止まるわけにはいかない。過食…サフィア、お前の力、借り……何が、起きてる。」
視界が……eRroR?何がどうなってる。赤く…こんな演出ゲームとかでしか見たことない……何が始まるって言うんだ、何か…何か書いてある。禁…忌に触れ……た。なんだよそれ、禁忌ってなんだよ…なんだこの?マーク…戦いながら読むのは疲れるんだぞ…。禁則事項、ソウルイーターの多重使用に抵触しました。認められる限度は二つまでです、か。ならどうやって二つ使うんだ…いや、ここにある。ならレザイア、少し休んでてくれ。
「もうルール違反だなんて言わせない、"過絶の禁腕"!!」
敵のステータスとHP.MP吸収、おまけに敵の体力を確認…強いな、やっぱり。これが、ソウルイーターの力…恐れるのもわからんでもない、さて、ここからは早く終わるだろう。
「遅い、脆い、こっちだ、"過度なる絶食"!!」俺は極力全てを喰いたくなんてない、そう考えたら絶食…ゼルスが俺の中にいてくれてよかったのかもな、でもいつか、いつの日か、それが…できない時が来るのがわかる、誰かの…誰かの記憶。だがそれができないようになるならなくたって戦える力がいる、すまない…俺の糧になってくれ。
「…終わったぞ、六夜。」
「ああそうか、それじゃあな。空が光って来た、そろそろ戻っ!?」
咄嗟に体が動いた、空から何かが一瞬にして降って来た、小さい何か。貫通は当たり前なんだが…なんだったんだ、今のは…不幸中の幸いか、ディナレントから得た障壁が溜まっていた…
「大丈夫か、おい!!」
「大事ない、早く帰れ、何か…何かがある。天災が起こる度に、世界がおかしくなっていく…それも、調べておいてくれ、こっちでもやっておく。」
「了解した、それじゃあな、流石に今度こそ…大丈夫だよな。」
…大丈夫だったらしい、空がこれで元通りに……ならない!?どういうことだ、Messageを…使えない、ERROR…だと!?ERRORが、視界に大量に…!
全てが埋め尽くされていく…このままだとなんの操作も受け付けなくなる、スキル一覧、アイテム、Message、マップ、ヘルプ、何もかも!……Messageだけどうして英語なんだ?待て待て待てそんなこと考えるな、人間やばい時って自然と何故か変な笑いが込み上げてくる、なんなんだこれ、どうしたら治るんだ、なあ、おい!
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………っ…なんだ、気を失っただけ…違う、何処だ、ここは。
「ようこそ、ここは貴方の中であり、外である場所です。今、どういうことかわからないと思いましたね?そうでしょう、あなたはその力が何かも知らないしこの世界のことも知らなさすぎる。今回のERRORも何か、一種の奇跡みたいなものです。」
「何が言いたい、主文なんて後回しでいい、先にここが何処で何をする場所か、どうすれば帰れるのか、全て答えろ。3秒待つ、その間に答えろ、さもなくば殺…アポカリプスも出ない、異形化もしない…!?」
なんなんだ、この空間は。ディナレントと似ている何かがある、だが圧倒的に、何かが違う。
「ゼルスはなんで貴方についたのか分かりませんが、まあいいでしょう。ここは追憶の間、世界のどこかにあって、貴方のすぐそばにある場所。私はそこの管理を任された神、ReLU、以後、お見知り置きを。」
レル…こいつ、ペースを崩される。追憶の間だと言っていたよな、何を見せる気だ、何を見せたいんだ、こいつは。
「貴方、興味はありませんか、この世界に、その力に。代償を払えば、それを見せてあげましょう。その全て、輪廻の果てから終着点まで。ただし、返品はしませんが…。」
「胡散臭い、誰がそんなことす」
「ゼルスファスト、偽名なんてやめたらどうです?」
………なんなんだ、こいつ。偽名だと、いいだろうがそれでも。なんの問題が
「貴方の消えかかっている記憶、全て消してあげましょう。その代わりに何かをあげましょう、鬱陶しいでしょう?それ。」
…なんで、知ってる。だがこれはいる、俺が俺であるための、俺がここで生きるための、俺が元の世界に帰ろうとするための、俺の希望なんだ。
「どうせ、帰ったら思い出すんです、要らないでしょう?邪魔でしょう?ソウルイーターの起源、この世界の隠したがっている事、なんでも見せましょう。ですがこれが管理者に見つかればもう終わり、決断はお早めに。」
…やっぱり、バレている。俺の、何もかも。ならどっちに揺れているかも…バレているんだろうか、それなら俺は意地でもこいつを手放さない、手放していいものじゃない。対価は一つ程度で収まるものか。
「なら二つでどうでしょう?なんなら、三つでも。四つは無理ですが…ね。」
…全部、読まれてるらしいな。ゼルス、レザイア、俺の腕として手伝ってく…レザイアが、拒否を……
「どうやら私、会ったことあるらしいですね。いつでしたか…何人も殺していたのでわかりませんね、確か貴方の恋人を目の前で四肢を切断していきながら…あ、そうそう、思い出しました!いや懐かしいな、デリモと一緒にそれを肴に今でも酒を飲みますよ、ええ。面白かったなぁ、いやね?それをもう一度見たいがために……遅いな、やっぱり。」
「殺す!!」
俺の中にあるレザイアの力がなくなっている、いや少しはあるからきっと何かあったら俺のところに帰ってくるつもりなんだろう…が、一人にやらせるわけにはいかない!
「手伝うぞレザイア!"絶食の業腕"!!…嘘だろ、お前…管理者でもないってのに…止めるか、簡単に!」
「私はただの神、追憶の間の管理を任されたただの神ですよ。あんな奴らと一緒には…しないでください、"反華の功"。」
…っ、そっくりそのまま…ダメージを返してきた、そして…お前のHPは全回復か、ああクソ、どう倒せばいい。 ……嘘だろ、表記が…おかしい、バグ…といえばいいんだろうか、エラーと言えばいいんだろうか、なんなんだよこいつは…そうだ、ものは試しだ。
「ああわかった、お前には勝てないらしい。しかしお前も俺たちに勝てないんだろ、そういうアビリティだ…違うか?」
「正解です、バレにくいように回復は遅らせたのですがね…。」
…ここまではいそれと答えられるのはそれはそれで怪しい…。
「さっきの取引、受けようじゃないか、お前と管理者、そしてこの世界の全てについて、教えろ。」
「取引成立です、貴方が知りたいものとは異なるかもしれませんが…少し、こっちに来てください、その隣の娘も戻して。」
「ああ、わかった。すまないが、戻ってくれ。」
俺は記してある、この世界に来てから記憶が曖昧なのを知っていたから…どういう状況か、覚えてる限りで、あいつのことを。
「"移り変わる記憶"、そうそう、一つ言い忘れていましたがもし貴方がズルをしようとしているなら心配には及びません、それもすべてこれも全て…消え去ります、当たり前でしょう。」
ほざいてろ、いつか見つけてやる、そして…そして、帰って………っ!?
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…ここは、何処だ、俺は…何を。道行く…人?ここは…俺がいた世界、ここは…東京のどの辺りだ、来たことある気がするが何処か…思い出せない。誰か、血相変えて走って……ナイフ!?止めないと…んなっ……!?身体が…すり抜けた、止められない…クソ、どうしてだ。誰か男の人がそれに気づいた、凄い、体術で簡単に処理していった……あれ、視界が、暗く……
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ここは…俺がトラックに飛ばされて来た場所、この誰かもわからないやつもそうだったのか、なら俺の先輩か…会ったことなんて無いけどな……また、視界が暗く………
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ここは、なんだ、体術が上手かった男以外全員…煙で見えない。けれど人が人と戦っているのはわかる、男の組が優勢だが…六対三…それは男の組の方が優勢になるよな…3人側が全員…倒れた、勝負有り、か。待て、おい、もういいだろ、何をしようとしてる…なんで、なんでトドメなんて刺す!?
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……ここは、あの管理者の、成る程、もう、返してもらうのか。胸糞悪いものを見せられ…なんで、返すんじゃ無いのか、やっぱり信じなくて正解だった。こいつは最初から……あの5人がいない、5人だけ帰らしてもらった?まさか、そんな……っ!?急に衝撃が…なんなんだ一体……あの男、どこかで、どこかで……いやみた、すぐ、直前に、追憶の間の管理を任された神…レル、なんで神に…ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああああああ!!!!なんだ、なんなんだ!!会話一つ一つ、仕打ち一つ一つ、仕草一つ一つ、全て、全てが俺の頭に……ああああああああああ!!!!!!!!!」




