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ソウルイーターの救世主  作者: fatality
異世界転移編
7/162

絶望を踏みしめて、噛みしめて、砂を喰って、泥を啜って



どうしてこうなった、誰がこうした、俺は何をした、世界が俺を否定するのか、神が俺を見放したのか。


これは試練か、これは過ちか、これは輪廻か、これは..."好機"か。


俺じゃあない、別の誰かの叫びが聞こえる。俺みたいに、いやそれ以上に絶望に瀕し、何もかもを"噛みしめた"奴の叫び。



「全てを喰らう、魂は我が手より解き放たれる。」



待て、俺は何を言っている。


何を言ったかはわからない、いや、これ以上はやってはいけな...あ...ゔっ!


「あああああぁぁぁぁぁ!!!!!」


痛い、痛い、痛い、痛い。


右手が、左手が、腕が、足が、異形に、赤黒い異形に!この世とは思えない異形に...!?


苦しい、辛い、痛い、全身が脈打ってる、"喰わなくては、世界の上を、全人類の罪業を"。


なんだ、一体、何を喰うっていうんだ、動くのすらできやしないのに...っ!誰か...助けてくれ...このままじゃあ俺の身がもたないっ!!


「死ぬ気で撃ち込む!もし死んだら俺を恨んで構わん!だが今はやらせてもらう!"荒ぶる魂よ鎮め!肉体よ眠れ!!"」



そう言いながら銃を撃っていた、俺は避けるのどころか動くことすらできないからな、はは...また...眠く...。

_________________



「___ろ...____って..._____おき_____"_____せよ!____ッ_!"」


「!?」


何かを撃たれた、HPはさほど減ってない、衝撃のみの弾丸、いやそれじゃあない!俺の腕!足!手!...治ってる!


一体なんだったんだ、あの声の正体...


「すまないが、あまりわからなかった。だが多少の情報なら盗ってきた、口では言えんから俺の記憶を撃つ...嫌か?少々酷な話だ、知りたくないなら構わない。」



いきなりなんの話だというんだ、なんの話を俺に教える気なんだ...だがそれは俺も知っておいたほうがいい気がする、だから俺は聞く覚悟をする。



「教えてくれ、何があるのかを。」


「わかった。が、本当に後悔するなよ、"この国に関する俺の記憶を込めて撃ち込む"。」



頭に流れ込んでくる、大量に...と言いたかったが大して流れてこなかった。


翔也が聴取してたのは王族の中でも下の方の人間、どうやら本当に何も知らないらしい。


より腹が立つ、裏の組織だか暗黙の了解だか知らんがあの王は影武者だ、本当の王はあの先、隅にあった扉の奥、あの王が全部知っているんだろう。


そして宗教、国王を一番上の神と同等のものとして崇めさしてやがる、信仰の自由と言っているがそんなわけはない、実質的には強制だ。


そして俺の力、ソウルイーターと呼び、魂捕食者と書くらしい。そして俺のこの異形の腕は厄災をもたらすとされているらしい。


よくこれほどの情報をあの数時間で...



「俺はしばらく一人でまた色々と探ってくる、呼びつけといて厄災だとか異形だとか迫害しやがって...!」



翔也の能力はなんでもできる、任せて問題はないだろうがやっぱり心配だ、野郎と人生をともにする趣味はないが俺を庇ってくれた仲間だ、心配ぐらいはするさ。



「そうそう、君にまたこれを持ってて欲しい。今度は自分のために使いなよ。それじゃあ行ってくる。」



そう言って弾丸を手渡された、きっとあの弾丸なんだろう、どこかの街に行くたびに翔也のことを聞いて回ってヤバそうなら使うか...


と、日が上ってきた、俺は俺なりにこの力の使い方とこの世界で最も権力のあるこの国の国王のことを調べるとするか。


絶望をも喰らって、泥も砂も土も、全てを喰らって、生きてやる、元の世界に帰るために...俺が俺であるために...!



「...あの......。」



服を掴まれた、振り返ると汚れた子供がいた、俺はこんなやつ知らないしそれよりもなんでなんだ、親はいないのか、親は、どうかしているな。



「俺はお前に相手してる暇なんてないんだ、レベル上げに情報収集、さっさと親の元に帰るんだな。」


「…いません。」



は?一体どういう事だ、親が...いない!?



「何言ってんだ、冗談はいいから早くどこかに行くんだな。」


「ほんとです!信じてください!...そして...そして...!...私を...助けてください!!」


わからない、どうして俺なんかに、まさか捨て子!?だが俺は何をどうすればいいかわからない、いやそもそも戦力になるんだろうか。


戦力にもならないやつに今ここにある食事とを天秤にかけても明らかに食べ物の方が上だ、ここは無視して先を急ぐか。



「そこに逃げていたかクズめ、てめえには奴隷として生きるしか存在価値はねぇんだ!さぁこい!こないなら無理矢理にでも連れて行くぞ!!」



なるほどな、奴隷にされるところを逃げたわけだ。まぁ関係ないから俺は行くべきだろうな。



「おいそこの兄ちゃん、まさかまさか俺たちの邪魔はしないだろうなぁ!?」


「しないさ、好き勝手やってくれ。ただし。」


「ただし何だぁ!?」


「俺"達"の目の届かない所でだ。ここでやろうものなら俺"達"がお前らを...と、もう遅いか。」


「やぁ、木の上に呼ばれた時は何事かと思ったよ、風が吹いててよかったねぇ。」


「だからやったんだろうが、よく汲み取ってくれたな。」



正直あそこでバレるもんだと思ってた、風とか考えてなかった、翔也に意識が向いてるうちに出来るだけこの子供を逃げさせることしか頭になかった



「そこの子供、奴隷の手枷も奴隷の足枷もないね、ならよかった、君は今日から自由だ。教会ならあそこの門の近くの兵士さんに聞いたら教えてくれるよ。」


「...いや......お二人に...ついていきたい...。」


「ねぇ可愛くない!?精一杯丁寧語使おうとしてて可愛くない!?ねぇいいじゃん連れて行けば!なんなら俺が貰うよ!」



こいつ...こんなキャラなのか...?



「無理だ、金もない、素性もわからない、無理だ。」


「とのことなので少し我慢してね、君。一瞬意識は飛ぶかもしれないけど痛くはないから。」



そういうと翔也は子供を撃って次に俺を撃った。最短だがいつも驚く、もし間違えて殺す気の弾を撃たれたらどうしようかと...



「ね、大丈夫でしょ?それよりもまさか奴隷業者と国が繋がってる方が問題だと思うよ、しばらくは行動を共にした方がいいだろうな。」



口調がめちゃくちゃだなこいつ...怖っ、と、たしかに一緒の方が無駄な心配もいらないしこいつのこともわかるようになるだろう。



「お前、名前はなんでいうんだ。」


「レジリア...。」


「そうか。ならレジリア、辛いかもしれないが俺は質問をする、俺の力で干渉出来なかった場所がある、心当たりはないか?」



困惑している...そりゃあそうだ、なんもわからないんだろうな...。



「何にも知らないんだよな、そもそもいろんなことがありすぎたんだ、見たところ目の下にもクマがある、とりあえず休んでおけ。安心しろ、次の村まで近いからな、ついたら起こしてやる、食べたいもの選んでいいよ。」


「...ありがとう...ございます......。」



そういうと翔也が持ってきていた...というより奴隷商人の馬車にあった寝袋に入っていった、多分使い方を知らないんだろう、頭を出さず中に入っていった。死ぬぞ。



「なぁ文也、あの子はきっと普通の子じゃない。あの子は絶華族...なのに記憶がおかしかった、見れなかったんだ。」


「何がおかしいっていうんだ、人の記憶ぐらい隠したいものもあるだろ、それにその絶華族ってのはなんだ?」


「絶華族というのは女の人しかいない種族のことさ、そして彼らの頭は凄いらしくて忘れることはないらしいんだ。それなのに、そこにあるのに記憶がないんだ。」


「わけがわからない、どういうことだ、そもそもお前の記憶をコピーして自分にペーストする弾丸は全てを見れる、つまり見えないなら無いんじゃないのか?それか...誰かに制限されてるとか...まさかそこに...?」


「そうだ。多分、いや絶対にこの子には何か隠されている、だから...いや、それよりも、絶華族は子供のうちに栄養をとっておけば俺たち人間でいう18〜20歳ぐらいの一番いい見た目になるらしい、成長も早いらしいから成長したらレベル上げを手伝わさせたらいい、その方がいいだろう。」


「そうだな、とりあえず行こう。最寄りの村は確か...」


「フラエブリ村、俺たちを歓迎してくれるかは別だがいい村らしいぞ。」



そうだ、王国とも、王国と繋がっている奴隷商とも敵対した。


それでも俺は全てを喰らう覚悟で生きていかなくてはならんのだろうな、それでも俺は、この道を進む、この世界の為か、帰る為か、それでも俺はこの力を厄災を起こす力じゃなく、もう二度と俺のような奴が現れないように使うべきなんだ...。


二度と?一体...どういう...



「なぁ文也、あんまり溜め込むなよ、その力は強いと思う。でも文也はまだ扱えない、それまではもし暴走したら俺が止める、止めれるならな。だからその力を今は使っても構わない、でも溜め込むのだけはやめなよ、見てるこっちもきついからさ。」


「そうか...ありがとう。最初に仲間になったのがあんたでよかったよ...。」



まだ悩むかもしれない、それでも俺はこの力を扱えるようになるのが当面の目標だ、そうでもないと魔物の襲来すらも止めれないかもしれない、だから俺は...



「この一歩を進む。俺たちの為に。」



あぁ、そうだ。俺たちの...為に。


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