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ソウルイーターの救世主  作者: fatality
異世界転移編
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慎重な一手







俺は何を勘違いしていた、これは俺が撒いた種、俺がやり始めたこと、途中で投げ出すなんて許されるわけがない。

「手の空いている者はこいつを…埋葬してやってくれ。もうすぐ次の天災が来るんだろう、その前に六人で話し合いもしたいから話し合い用に使えそうな部屋を用意しといてくれ。」

「「「はっ!」」」

…数人、あからさまに嫌な顔をしていたな、魔物なんて…埋葬したくないもんな…でもまあやってくれ、すまないな。

「レジリア様の治療、無事完了しました。HPは最大まで回復しましたが体力の消耗が激しいようで休養された方が良いかと、陛下、あとはよろしくお願いします。私たちも負傷兵の回復などがありますので…。」

「ああ、わかった、終わったらゆっくりしてくれ。」

…俺に、人一人を持つことができるのか…?いやまあやるしかないわけだが………

「なぁレジリア、とりあえず運ぼうと思ったんだが…俺、この城の中にどこに何があるかってのが分からないんだが…レジリア、わかるか?」

「はい…一応もう立てるので、大丈夫で」

「危ないな…肩ぐらいなら貸すよ危うくそのまま転んで床に後頭部が当たってた。」

「…ありがとう……ございます。」

…俺がもっと強ければ、何も問題はないんだ。もう引き返せないなら全てを背負って生きればいいんだ、そう、それで…

「お、いたいた。文也、お前に渡すものが……お前、本当に文也か?いや、そうなんだろうが……」

「何が言いたいんだ、翔也。」

「…なんだ、一人で背負いすぎるなよ。あとこれ、すごい禍々しいから扱いには気をつけてくれ。あとそれと……あ、そうだそうだ、部屋が決まったとよ。謁見の間の隣の部屋だとさ、それじゃあね、早く連れてってやれよ、レジリアを。そう、あと最後に……本当にこれはひとりの……いや、もういい。」

…なんだったんだ、一体…そんなに俺、顔に出てるのか…?だとしてもどうしてあそこまで怒るんだよ、そんなに他人が大事か…相当な人格者だな、俺なんかと違って。そんでこれは…まあレジリアを運んでからにするか。

「大丈夫か、レジリア。後…少しなんだろ、それまでがんばってくれ…。」

「文也様…もうここまで運んでくださったのですから…大丈夫です、先程から文也様がなにかいつもと違う様な感じですので何かすることがあるんですよね…私のことはいいですから…」

「いや目的地に着くまでは俺も行くよ、王である前にレジリアには色々、本当に色々やってもらってるからな…やれることならなんだってやるさ…。」

みんながいて今の俺がいるんだ、何もせず当たり前のように享受するのはそれは違うだろ。

「えー……っと、ここか?レジリア。」

「…です、ありがとうございます…面目……ありません…。」

「いやいや、気にするな。相当体にきてるんだな、手の空いている人に頼…どうした?」

「…いえ、なんでも…ありません……。」

「…そうか、話し合いが終わったら帰ってくる、何かあったら呼んでくれ。」

…何かあったんだろうか、俺がそうなっている様に、レジリアも何かあるんだろうか………

「よ、終わったか?」

「翔也か、ああ終わったよ、相当体に負荷がかかってたんだろう、まともに歩けてやっとって感じだった…俺の力不足が否めないよ、これは。」

「…そうか、いいじゃないか、俺たちがいるんだから、お前、また使えなくなったんだろ、スキル。ならその間だけでもいい、お前は少し俺たちを頼れ。自分で思ってる以上にお前、一人でなんとかしようとしすぎだ。それとなんで待ってたかってお前、迷うだろ、"テレポート"!」

……そんなに、か。なら少し、頼るのもいいかもしれないな、いつもより、多めに。

「…気持ち悪い、なんとかならないのか…これ、うっ…ああ。」

乗り物酔いとかそんな次元じゃない、なんなんだこれ、どうしてそんなに平然といてられるんだ…

「もう…だめみたいだ、俺のことはいいから先に」

「何言ってんだ、もう着いたぞ。王様がそんなだれてるんじゃない、四人にそんな寒い事やってるのが見られてるんだぞ、俺含め5人か。」

わーお、この負の感情をどうにかしようと恥ずかしいと思いながらやったはいいものの5人の前でやるとかどうするんだ、一体。

「まあ気にすんなよ、どうせ二ヶ月ちょっとで忘れるさ。それにしても俺珈琲苦手なんだがこれ美味しいな、元の世界じゃ飲んだことないよこんなの。」

雷基…お前、楽観的だな、とりあえず席に着くとするか…。

「さて、文也さん、具体的な話を聞きたいんです。大体は翔也さんから聞いています、どうにも別世界や管理者、そして魔王の存在。これらを何からどうやってどういうゴールを目指して歩いていくのか、教えてください。」

…えらく、ちゃんとしてる。以前の凛とは比べ物にならないぐらい、ちゃんとしてる。

「ああ、そうだな。その前に一つ、はっきりさせないといけないことがある。隼人、玲、お前ら俺と…いや俺たちと協力する気はあるか?ないっていうなら無理矢理にでも協力させる、俺たち6人、そして異世界の奴等3人、合わせて9人必要なんだ。頼むよ、俺だって手荒な真似はしたくないしお前らも帰りたいだろ、元の世界に。」

「……なら、貴方に加担すれば必ず帰れるといえる決定的な何かを見せてください、それがなければ僕は加担する気なんてありません。」

「…決定的な何か、それはない。だがお前、どうやって帰れるか、知ってるか?」

…魔物を退ける、何回?今まで騙されていた、どいつもこいつも早すぎると言っていたのはそれに気づかなかったからだろう、今までの奴らが。翔也の存在、それが決定打だった。それのおかげで早めに気づくことができた、時間が経てば経つほど敵が強くなる、魔王もいるんだ、ただただ普通に過ごすなんてできるわけがない。

「そんなの最初に聞いたじゃないですか、貴方が殺した王が言ってたのを忘れたんですか、魔物を退けていれば」

「何回?本当に、本当にそれで帰れるのか。俺は違うと思う、全部あの暇人が仕組んだNPCの台詞の様なものと思ってる。現に今まで相対した明らかに何かを知ってそうな奴は全員早すぎると言っていた、それはこのことに気づくのが早すぎるんじゃないか、そう考えてる。なあ、もう一度聞く。俺たちに、協力してくれないか、世界を救うための大仕事に。お前ら二人は何個村を、町を壊した、何人の人を殺した。俺にはそれを許す権利はない、でもこのままなら被害は大きくなりより多くの人間は死ぬ。お前たちができる、最大の罪滅ぼし、なあ、してくれないか、協力を。」

「落ち着け、文也。今お前握手をしようとしてるのか手を握り潰そうとしてるのかどっちかと聞かれれば俺なら間違いなく手を握り潰そうとしていると答えるほどにはお前から出るオーラだか覇気だかで恐ろしかった、なんなら強大な魔物との違いがわからないぐらいまである。だから俺と翔也は武器を構えた、なあ、一つ言わせてくれ、もう少し穏便に行こう、な?」

…そんなにか、少し威圧感を出した方がまだいいかと思いやってみたが…うん、もしかしたら色々と負の感情が俺の身体を巡ってるが故かもしれない、うん、反省だな。

「…そうか、たしかに俺が一方的に喋るだけだったからな、それじゃあ二人の意見を聞かせてくれ、なんでそんなに協力は嫌なのか。」

「…話になりません、そうやって人を脅して、どうしてそんな人と協力なんてできるんですか、僕は僕のやるべきであろう事を」

「お前、頭が悪いらしいな。私は…あんたに付くよ、まあでもこれが終わったら自由にさしてもらう。しかし基本的な事は指示されようとやらん、私も私のやるべき事をやる。ただ全員必要だと言う時は呼べ、手を貸す。」

「本当か!?助かる…本当に…ありがとう!」

「本気で言ってるんですか玲さん!?」

…あとは隼人、協力関係すら成り立たなさそうだ、どうすればいいんだ…これは、正直なところ望みが薄い、一体全体どうするのが正解択なのか見極めないとな、間違いは許されない。



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