絶望と不信
「おい!!」
...夢とは思えない感覚とともに目が覚めて最悪の気分だ、早く...早くどこかにいかねぇと。
「...なんでだ?」
自問自答に始まる朝は最悪しか起きない、とりあえずラルカを呼んで早く別のところに...
「ラル...カ?」
いない、まさか...ない!ない!ない!
俺の銀貨が!短剣が!何よりもラルカがいねぇ!どうするどうするどうする...落ち着け、そう、いつものように頭を使って...
「おい!店の人!品位の高そうな女の人が出ていかなかったか!?」
...いない!?まさか他の人も...。
いな...い。
「文也殿、貴方は包囲されている。
早急に出頭せよ。」
どういうことだ、俺たちは被害者なんだぞ、
とりあえずこの状況をどうにかするには誤解を解く以外は愚策だろう。
「なぁ王国騎士団の皆さん、何か誤解しているかも知れねぇんだが俺はどちらかというと」
「全員臨戦態勢!文也殿二度は言いませんのでよくお聞きを、我々についてきてください。」
どうなってる...こいつらのレベルは7前後、この人数相手では勝つことはできないだろうな、大人しく従うしか…
「わかった。ただ一つ教えてくれ、なぜこうなってる。」
「それもこれもあちらでお伝えします、今はただご同行を。」
ちくしょう...なにも伝えられないまま同行ってのはいささか苛立ちがすごいくるものだな。
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「到着しました。ここから先はお一人でお進みください、文也様。」
一体どうなっているんだこの状況は...
まさかここにもう一度、こんな状態でこなくちゃならなくなるとはな。まさかこれがあいつの言っていた最悪の出来事なんだろうか...
「失礼するよ陛下。俺は朝起きて訳もわからず連れてこられたんだ、なぁ教えてくれ、なんでこうなってる。」
「文也と言ったか貴様、我が娘ラルカになんたる非道の行為、貴様が勇者でなければ我はどれほどの非難を受けようと貴様を罰する所だ!」
「さぁ文也!大人しく答えろ!」
「人としてどうかと思います!神もさぞ悲しんでおられましょう!」
「どうかしてるさ、有無を言わさず潰せばいい。」
「早く認めれば罪はまだ軽くなります!
よく考えて問答に付き合ってください!」
なんのことだ!?訳がわからない…!一体なんの話だ、なんの冤罪だ。電車でよくある痴漢冤罪か?なんなんだ、おい、なあ!
「おい文也、お前なんでここにいるんだ?というか全員お揃いじゃないか?どうなってんだよこれ。」
この声は...!
「おい翔也...俺にも分からないんだ!助けてくれ、こいつら話を聞こうとしない!」
そうだ、こいつがいた。翔也にも一緒に冤罪だって言ってもらおう!
「お前まさかやらかしたのか...軽蔑するぞ、クズ野郎。」
は...?
「なんてことは言わないが、俺は状況がわからん。教えてくれよ、リージェント王"第28世"様。」
よかった...あいつは仲間だ。でもなんでしゃべっても無い第何世というのまで知っているんだ...
「我をどこまで知っておる、我の事を詮索するなど我を愚弄する気か貴様!」
「愚弄する気は一切ないさ。ただ一つ、こいつを撃ち殺させろ。ここは大事をとって、疑わしきは罰せよの俺ルールで、今ここでこの瞬間!こいつを殺す!」
「まて!待ってくれ!俺は本当にやってな」
ふざけるなよ、わざわざこんなところまで来て、このザマか!?なんのために来たってんだ、連れてきてくれと懇願したか!?この世界まできて、ふざけるなよ、なあ!武器も、金も、何もない。クソ……クソ!
「お前ら全員……殺す、そうして初めて…俺の話に終止符を打てる。」
この力の使い方なんてわからない、だが右腕が疼く、わざわざこんなところまで来て厨二病を発症したかと思ったが違う…腕が、気持ち悪いんだ、妙な……異形だ、まるで魔物…ああ、クソ、これのせいだって言うならそれはどうも、クソ!
「黙れ!なぁ、お前らもそう思うだろ!?なんならお前らにもやらしてやろうか!?だがまずは俺からだ!てめぇあの夜の約束を秒で破りやがって!」
ふざけるなよ...!それはお前だろうがクズ野郎!もういいんだ、やめてくれ、やめろ、もういいんだ、お前らを喰って、殺して、それで終わりだ
「まて、まだその者から聞くことが」
「ない!俺がそう言ってるんだ、あるわけがない!そこの雑魚ども!ちゃんと抑えておけよその罪人を!
"オクタプルショット"!」
「このクソ共があああああ!!!!」
頭に流れ込んでくる...この記憶は俺のじゃない、走馬灯じゃない。違うこれは...こいつの作戦...!?俺を過大評価してやがるができないこともない、
こいつ最初から裏切るどころか全部俺頼みじゃねぇか...自分が怪しまれることも全て読んでやがる、これは俺が期待されている、やるしかない。
……腕が治った、まさか全て……すごいな、尊敬するよ、信頼していいんだな、お前を!
「"フルリカバリー!!"」
ねぇよそんなスキルだかアビリティなんて、ただ俺が死んでないっていうのをやつらに把握させておく必要がある
「なんなんだそのスキルは!いーや違う!回復なんて振り切るほど撃ち続ける!」
「テメェだけは許さない!俺はお前だけはこの手で殺す!」
「まてお前ら、王の前だぞ!これ以上やり続けるなら俺たちがお前らを止める!」
「止めさせるか!念のために持ってあった煙幕はここで使う!さぁ翔也、ついてきてもらおうか!」
このまともに見えない中あいつの存在がわかるように持してあったんだろうこの弾丸、互いに共鳴しあって少し光っている!あとはあいつらのいるであろう場所に敵を感知できるソウルミストを送り出す...そして見つけた方向に服を引っ張って暗に教える!
「クソ!離せよこのやろう!"オクタプルショット、ポイズンtoスリープ"!」
当たるか当たらないかはどっちでもいいんだ!逃げる時間を稼げるか否かが1番の問題、最短ルートで扉を通る。帰り道は覚えていないが翔也が教えてくれた。
「こんなもんで大丈夫か、翔也。」
「満点とまではいかないが十分だ。あとはここからどう逃げるかが問題だ。あいつらは全ての門に警備を置くだろう、最大に強化をして。
だから俺たちは南西部の第七の門から逃げるぞ、ここからは遠いがその分優先度も低いだろう。」
返事をする時間もなく、あいつは走っている、全力で入ってるが追い付けねぇ、どうしてこいつはこんなにも色んなことができるんだ。
「お前がどうしてそんなに色々できないかは知らないが俺の場合はこうしたいと思えばそんな弾丸が出る。
レベルが足りない場合やぶっ壊れ級のは出せないがな...止まれ。」
「...急に止まらないでくれよ。」
ぶつかって少々痛いが何があったんだろうか...
「早すぎる、あの王最初から先のことがわかってたかの如くだ...みてみろ、そしてこの道はダメだ。」
そう言われて借りた単眼鏡でみた先には信じられないが内外両方に全武装した兵士がごった返していた...。
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