無意味な国
それはそうだろうな、復興が終わっていないのは予想していたが、まさか国からの助けもないとはな。
「文也様!先日はどうもありがとうございました!謝礼の話なんですけど魔物の死体の処理をしている最中にとある素材を見つけたのですがこれでいいでしょうか!」
おいおいおいおい、魔物の死骸を報酬として渡すのか!?そんなにいいものなんだろうな...。
「一旦もらうが価値のないものや見合わないものなら返すぞ...これは!?」
「どうしました?」
「どうなさいました...文也様?」
「これはスケルトンからだよな...?」
「はい、そうですが。」
「これでいい、いやお釣りが出るぐらいだ。釣りは銀貨二百二十枚と言ったところか。」
「いやいいんです、お釣りなんて。私たちを助けていただいたんですから、本当にありがとうございます!」
「そうか、なら構わないが...いくつか聞いてもいいか?」
「はい、何をでしょう?」
「店はやってるか?ちょっと遠出をしようとしてな、今のままでは物資が足らないかもしれない。というか足らない。」
「お店なら道具屋のみですがあそこの薬草の看板があるところにいくと今は販売のみですが安定してきたら素材や薬の買い取りもやってますのでまた見に来てください。」
「わかった、ありがとう。行くぞレジリア。」
「待ってください文也様〜!」
やっぱり終わってるのはこの国の王族関係者、それ以外は全員被害者という感じだ。それとレジリアが最近よく笑ってくれる、翔也と離れて悲しんでいたが良かったよ、翔也に顔向けできないところだった。
「やぁ、いいかい?色々買いに来たんだが。」
扉はなく、暖簾か...やっぱり厳しいんだろうな。
「いいですよ、何にします?」
「そうだな、薬草4個に聖水2個...あとはレジリアに合う服とかないか?」
「そうですねぇ...その子絶華族でしょう?今服を買っても多分すぐ着れなくなりますよ。見たところよく栄養を取らしてますしあと二、三ヶ月もすれば」
「待て待て待て、こいつは元々奴隷商の馬車にいたんだ、多分それまでろくな食事が出されなかったんだろう、痩せ細っていた。俺たちがこいつにご飯を渡したのはせいぜい3日4日ぐらいだ、それでそこまでなるのか!?」
「知らないんですか?彼女ら絶華族は栄養があまり必要ないんです、その代わりに経験値を回りからほんの少し吸収してしまうんですよ、私たちのような村人ならいいですがあんな大都市というかあそこだけで一つの国と言えるんではないかというほどに栄えているところだと絶華族は邪魔なんです。おっと、話が変わってましたね。それなのでちゃんとした栄養と睡眠、そして多量の経験値を持った人が近くにいるとそれでもう一人前の女の人になれますよ、絶華族は。ただ...。」
「ただ、どうした。」
「成長痛がとても痛いらしいんです、ですので成長期には嫌かもしれませんが教会に行って封印魔法で痛みを封印してもらうといいかもしれません。この村よりも大きい村のテルタール村ならより大きな教会もあり封印魔法を使える人もいるでしょうからそこに行くことをおすすめします。できれば一ヶ月以内に、14、5歳までにとった栄養や睡眠で成長期が来るか来ないかがわかると言います。その子は多分もう14、5歳だ、奴隷商にわざわざ馬車で乗せられるということはそういうことのはずです。」
「なるほど、色々ありがとうな。」
「いえいえ、こちらこそ村長の息子のシオラを助けていただいて感謝してますよ。あ、そうそう。気休めかもしれませんが鎮痛薬も渡しておきます、本当にそれは大した効果はありません、鎮痛とは名ばかりに感覚を麻痺させるものです。痛みを和らげるどころか悪化させたりなんならよりひどいことがあるかもしれません、でももしかしたら使う時が来るかもしれないので渡しておきます。」
「ありがとう、本当にすまない、色々と。」
「いえいえ、世界をよろしく頼みます。勇者様。」
俺は一応礼は言ったが本当によかったのだろうか、色々聞いたし真偽は定かじゃないが流石に成長痛が辛そうだからな、行ってみるか、アルタール村に!
「文也様...。」
「どうしたんだ、レジリア。」
「いいんですよ...私なんかのために。」
「気にするな、レジリア。ただまぁいつか、大きくなったら俺の為に手助けしてくれ。」
「...はい!」
「それじゃ行くか、アルタール村に!」




