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道化の僕が勇者の君を救いたい~追放された転生遊び人はゲーム知識で無双する~  作者: 藤七郎(疲労困憊)
第二章 カスティーニャ編

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第84話 ダンジョン攻略再開


 カタリナたちと別れた後、僕は地下五階の一番奥にあるボス部屋へ戻ってきた。

 分厚い扉が半分開いている。


「ん? もう復活してる」


 毒竜の蛇剣を構えながら部屋の中へと入る。

 すると後ろで扉が閉まり、部屋の中央に煙とともに中ボスが現れた。

 4本腕を持つ骸骨の鎧武者。サムライソードマン。


「またかよ! ――レアモンスターが出やすくなってる?」


 魔王が復活した影響かも知れないと思いつつ、骸骨へ駆け寄る。

 そして近距離と遠距離の攻撃が切り替わるラインを維持しつつ、骸骨を翻弄しまくって倒した。

 コミカルダンスが発動して一発食らって死にかけたことを除けば圧勝だった。

 


 ドロップ品は刀と武士の鎧。

 鎧は強化すれば源氏の鎧になるけど、強化素材が大陸の東方に行かないと手に入らない。遠すぎる。

 刀はなにかなと確認したら、思わず「ふへっ?」と声が出た。

 『錆びた太刀』だった。


「いやいやいや。ドラゴンの鱗とオリハルコンのインゴットで『草薙の剣』になるんだけど!?」


 その前に、玉鋼とミスリルのインゴットで『聖剣・十握の剣』にする必要があるけど。

 剣自体に『竜殺《ドラゴンキラー》』の効果も付いてる。ドラゴン系魔王に対する、最終装備になり得る武器だ。


「ただ玉鋼がなぁ……東の果てのヤマタ国まで行かないといけないし。いや、ビスティア獣王国だったらあるかな? まあ育てる候補にしとこう」


 僕は地下6階へと続く階段に向かいつつ、気持ちを引き締めた。



 地下6階と7階は、また坑道になった。

 ゴーレムと一緒に、血吸いコウモリや毒蛇《ヴェノム・バイパー》などが出る。Lvは55前後。


 まあ、即死を振りまく僕の敵ではなく、次々と撃破していった。

 大理石や魔結晶。コウモリの牙と翼、蛇の牙や毒袋などが手に入った。



 地下8階まで来る。8階と9階は大きな洞窟になる。

 この階に一匹、9階には二匹、ミスリルゴーレムが出る。

 僕は道中のアイアンゴーレムやコウモリを倒しつつミスリルゴーレムのいる場所へ向かった。

 道は覚えていたままだったので迷わずに済んだ。



 ――と。

 洞窟内の広間にさしかかったとき、話し声が聞こえた。

 僕は岩陰に隠れて様子をうかがう。

 冒険者が四人、広間の隅でたき火を囲んでいた。傍には大きなテントを張っている。


「交代、来ねぇなあ」


「物資もだいぶなくなってきたぞ」


「リカルドったら、また女にうつつを抜かしてるんじゃないだろうね?」


「とにかく酒が飲みてぇ~」


 ドワーフの男が叫んだ。

 全員Lv50を超えていた。なかなかの強さ。



 見ていた僕は思った。

 ――ふむ。ここを拠点にして、ミスリルゴーレム一体を狩り続けているようだ。

 コウモリや蛇が見当たらないので、どこかに捨ててきてるのだろう。

 でも『殺人鬼』の称号を持ってる奴がいる。MISOではPK(プレイヤーキル)しまくると付いた称号。


 関わらないでおこうと思い、僕は木箱を出してボックスハイドの『消滅』を発動させて、地下8階を通り過ぎた。



 地下9階。

 まず僕は2体いるミスリルゴーレムを見に行った。

 陣取られてたら困るので。


 天井の高い洞窟を歩いて、体育館ぐらいの広さがある大広間に出た。

 光の届かない、真っ暗な空間が広がっていた。


「――なんで?」


 と疑問に思いながら目をこらしてみると、真っ黒いゴキブリやムカデ、コウモリや蛇がひしめいていた。もちろん一体一体は大きい。

 数百体が密集したその奥に、チラッと青白い光が見え隠れする。ミスリルゴーレムもいるようだ。


 そのうちスタンピードが起きるんじゃないかと思いつつ、毒竜の蛇剣を構えた。

 果たしてこの大量のモンスターを倒しきれるのか?


 不安を覚えながらも、僕は密集して真っ黒い闇と貸したモンスターの群れに突っ込んだ。

 毒竜の蛇剣を振るいまくる。回転しながら自分の周りを覆うように剣を振るう。


 ズバババッと魔物を着る音、そしてズドドドォ――ンッ! と即死のドクロエフェクトが出まくった。

 めっちゃ即死が出るなぁと思って、チラッと『鑑定』で見た。

 多くのモンスターがLv60だった。中級ダンジョンの最高レベル。でも即死100%。


「気合い入れなくても余裕だった」


 それでも押し寄せる黒い塊が壁のように迫ってくる。

 僕は必死で蛇剣を振るいまくった。



 十分後。

 魔物の壁はすべて倒し、最後に残った小柄なミスリルゴーレムと戦っていた。 

 Lvが59で素数だから即死がなかなか発動しなかった。


 ミスリルゴーレムは魔法と状態異常が無効なので毒ダメージも入らない。

 ちまちまと削るしかなかった。


 さらに30分後。

 ようやく体表を削りきって、胸の辺りにあるゴーレムのコアが見えたので破壊した。

 結局、即死は発動しなかった。即死率25%だとダメらしい。勉強になった。


 汗だくになった僕は、額の汗を拭いつつ一息ついた。

 アイテムボックスから水筒を出して水を飲む。


「ふう」


 冷たい水が喉越しに心地よかった。

 

「さて、と。次もなかなか大変だ」


 僕はふらふらと歩きつつ、地下9階の洞窟を歩いた。

 二股に分かれた道を左へ行く。地下10階に続く階段とは別方向。

 どんどん洞窟の左奥へと入っていった。



 そして突き当たりまで来た。


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