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冒険者クエスト  作者: チョコミルク
剣魔学校入学試験
43/87

38 ダンジョン

 俺は今、拠点にあるバルベリアさんが創ったダンジョンの入り口に来ている。


 ダンジョンの外見は平原に1つ大きな岩山、遠くから見ていた時、入り口が分かるほど広くでかい。

 いざ近付いてみると階段があるのかも分からない。


 何故かって?今、外は朝日が眩しいのだが、ダンジョンの入り口の闇に光が吸収されているが如く、入り口からは何も先は見えない。


 前回ダンジョンを見た時は気付かなかったが、改めて見ると少し入るのに躊躇してしまう。

 念のため近付き入り口に手を入れてみるが、入り口に入った手さえ見えなくなっていた。


「ダンジョンの中って、相当暗いのか?いや、バルベリアさんの使い魔は普通に入っていったよな・・・」


 ゴータもここで修業したって聞いたし・・・大丈夫だよね?


 そんな不安を抱きダンジョンの中へ入って行く。


「・・・驚いた」


 入り口を入ってみればまた違ったダンジョンの風景にハンスは驚いていた。


 中の様子は、岩山の中を感じさせない内装だった。

 中はなぜか明るく、入り口は広い。


「綺麗だ・・・扉が奥に1つか」


 神殿のエントランスホールと思わせる内装に、正面の奥には扉が1つあるだけ。

 入り口はエントランスホールを思わせる入り口には2本の太く白い柱があり、シンプルで綺麗な部屋だった。

 それこそここに下手したら50人は寝れるのでは?と思わせる広さの部屋を進み、ハンスは扉に近付く。


「バルベリアさんの使い魔はこの扉をどうやって進んだんだ?」


 バルベリアの使い魔は鳥だったのを見ているハンスは、どうやってこの扉を進んだんだのか疑問に思っていた。

 そして扉に手をやりダンジョン内部へ進んでいく。


「また、さっきとは大分違うな・・・」


 ダンジョンの中は、先程の神殿の様な造りではなかった。

 極一般なのか分からないが、中は洞窟を思わせる石壁、石の地面、石の天井。

 壁や天井はゴツゴツしているものの、地面だけは歩きやすいようにまっ平らなダンジョン。


「これで、地面が平らって違和感しかないな」


 確かに違和感を覚えるが、歩きやすいから良いか。


 そのまままっすぐに伸びる道を進んでいく。

 勿論、もうここはダンジョンの中とあって両手にはショートソードを装備していた。

 進んでいくと、2本に道が別れている。


「どっちから行くか・・・右の通路から探索してみるか」


 初めてのダンジョンという事もあり、ハンスの歩くスピードはいつもよりも遅く、周りの気配を探りながら進んでいく。


 んっ?奥から魔物の反応があるな。


 奥から魔物の反応を感じたハンスはより慎重に歩く。



名前 ーーー 種族 ベビーラット 年齢 1

 職業:無し 装備 無し

 固有スキル【繁殖Ⅰ】【成長促進Ⅰ】


「ベビーラット?にしても小さいな・・・魔物なのか、獣なのか分からないな・・・ダンジョンだから魔物か?」


 ハンスの目の前に現れたのはベビーラット、体長は20㎝位で通路の端にたむろしていた。

 数は7匹とこれまた微妙な数であった。


「小さいってのもかなり厄介・・・攻撃があてにくい・・・」

 

 小さいがゆえ攻撃が当てにくい相手なのは間違いない。

 今は数が少ないからなんとでも出来るが、もし数が多かったらと思うと・・・。


「サンダーボール!」


 ハンスはベビーラットの中心目掛けて雷魔法のサンダーボールを放つ。

 サンダーボールはバリバリと音をたてながらベビーラットの群れへと着弾し、それだけだけでベビーラットは倒れていった。


「サンダーボール一発で終わりか、何とも手応えがないな・・・えっ?」


 ハンスがそう呟いていた時にベビーラットの死体が消え、何かが地面へと残った。


「死体が消えた?でも、何か落ちている?」


 ベビーラットの肉 ランク:1

 小さく食べる所も余り無く、その味も独特の臭いがする。

 食べられる者の好みによって食うか捨てるか別れる。



 ベビーラットの尻尾 ランク:1

 身体の割には尻尾は長く、尻尾の先まで毛に被われている。

 ベビーラットの尻尾は薬や錬金術に使用される。


 ベビーラットの魔石(屑) ランク:1

 遠くから見ても小石が欠けたくらいの大きさで、魔石としても極小のサイズ。

 余りに小さいため用途もかなり限られている。


「これは・・・?どう見てもさっきのベビーラットのだよな?どうなっているんだ?」


 ※※※ハンス様、ダンジョンで倒した魔物はダンジョンに吸収され、アイテムのみが残されるとなっています※※※


「それならスキルの【剥ぎ取り】が無いものでも、魔石や素材のアイテムが取れるのか・・・んっ?でも、さっきのベビーラットとアイテムの数が会わないんだが?」


 ハンスはアイテムを見てみると、

 ベビーラットの肉×6

 ベビーラットの尻尾×9

 ベビーラットの魔石(屑)×7


 ・・・ベビーラットは7匹だったよな?何で尻尾が9本もあるんだ?


 ※※※ダンジョンではモンスタードロップと言って、確定素材以外は何が出るかは分からないみたいです。中には同じ素材が揃ったり、さっきまで持っていなかっただろうアイテムまで出現するみたいです※※※


「そうなると、何が出るかは分からないのか・・・」


 ※※※ダンジョンの外では【剥ぎ取り】すれば手にはいる部位も、ここでは運が便りです※※※


「何か、微妙だな・・・」


 ※※※メリットはあります※※※


「メリットやデメリットが?ん~っ、ある魔物で例えるなら物凄く希少な素材で、一体につき1つしか取れない様な素材が複数手にはいるとか?」


 ※※※それもですが、例えばハンス様が魔法で先程のベビーラットを消し炭にしてもアイテムドロップします※※※


「・・・消し炭って、ま、まぁ、外の魔物達と違って倒し方に気を配らなくて良いのか、それは大分楽だな」



 その後はベビーラットのドロップアイテムを拾い、更にダンジョンの奥へと入って行く。

 その途中でもベビーラットと何匹かと戦闘になるが問題もなくたおせていた。


 真っ直ぐ更に進むと残念なことに行き止まりだった。だが、正面の壁の下には宝箱がポツンと置いてある。


「行き止まりか。其にしてもこんなにも早く宝箱って・・・良いのか?こう言ったレイアウトもバルベリアさんが考えたのかな?」


 そう言いながらもハンスは宝箱に手をやり開けようとしている。

 宝箱はキシム音をたてながらゆっくりとかけられていった。だが、ある程度開いた時に(カチャ)っと音がして


「んっ?ぶっ!」


 ハンスは何かに顔を殴られ中腰体勢のまま尻もちをつく。


「あたたた・・・何だ・・・これは・・・トラップか・・・?」


 ハンスが宝箱を見ると、ハンスの顔を殴ったであろう物が宝箱から出ては左右に揺れている。

 それは人の握りこぶしをした存在で、その大きさは人の顔ほどあり、その付け根には金属で出来た物が幾重にも巻いてある伸び縮みしている。

 近付いて見てみるとその金属部分は宝箱底にしっかりと固定してあった。


「くっ、こんなトラップが・・・だけど・・・」


 宝箱の中はそのトラップ以外には何もなく、ハンスはその宝箱の中を見てガッカリした。

 だが、ハンスは宝箱にしっかりと固定された罠を取り外し、鑑定をかけて見た。


 パンチングトラップ ランク:1

 柔らかな材質で出来ており殺傷能力は皆無で、バネの力により対象者を殴り飛ばすトラップ。


 この金属部分はバネって言うのか・・・初めてみるけど面白そうだ・・・掛かった俺はちょっと悔しいけど・・・。


 そう思いアイテムボックスにしまい、気を取り直し通路を戻る。

 戻った通路にも倒した筈のベビーラット達が居て、ハンスの八つ当たり的な攻撃で殲滅していった。

 そうして、初めの分かれ道まで戻ってきてはもう1つの通路を進む。

 暫くしたら今度は分かれ道が3つに別れていて、今度は左に進む。


 その通路ではベビーラットとは違う反応があり進んでみると虫型の魔物がさわさわと歩いていた。



 名前 ーーー 種族 ベビーアント 年齢 1

 職業:無し 装備 無し

 固有スキル【警戒Ⅱ】


 その虫型の魔物らベビーアント、その体は黒くベビーラット同様の大きさだった。

 その数は6匹、ベビーアントはハンスを見つけると「ギチギチギチ」と顎を鳴らし警戒をしていた。


 ハンスはベビーラット同様にサンダーボールを放ち簡単にベビーアントを倒していった。


「んっ?反応が・・・」


 ハンスはベビーアントのドロップアイテムを鑑定をし拾おうとしていたが更に魔物の反応がありそちらを見る。


「げっ!」


 反応は増えに増えていき軽く見積もってもその数は20は下らない。

 しかもその反応は更に増えつつあった。





「何なんだ!コイツら何処から出てくるんだ!」


 ベビーアントが増えつつあったあれから時間が経ち、ようやく数が減ってきはじめ、現在の討伐数は数えきらない程


 ※※※147匹です※※※


 あっ、はい・・・147匹倒し、残りは?


 ※※※35匹です※※※


 ・・・・・・残りは35匹。

 始めに倒したベビーアントのドロップアイテムはハンスの魔法により灰と化しているものも多い。

 初めは増えていてもまとまった数が増えていたから、サンダーボールを放つだけの単純作業だったが、倒せば倒すほど仲間を呼び続けるベビーアント。

 途中で気付いたんだが、どうも顎を「ギチギチ」と鳴らすのが警戒と、仲間を呼んでいる行動なのだと知ったのはつい先程。


 しかもベビーアントはハンスを目視すると直ぐに仲間を呼ぶので、ハンスも戦い方を変えた。

 サンダーボールを放つのは変わらないが【忍ぶ者】を使い、まずはベビーアントから隠れる。

 そうすると、目の前のハンスに気付かずただうろうろだけで警戒も仲間を呼ぶこともしない。

 後はそうなったベビーアントにサンダーボールを放つだけだった。


 そうしてやっと全てのベビーアントを倒すことが出来たハンスだった。


「・・・終わった、やっと終わった・・・ドロップアイテム拾うのも一苦労だな・・・ゴータはどうやってここを抜けきったんだ?」


 ふと頭に浮かぶゴータ、ゴータは以前ここを使って修業していた。だが、ゴブリンでもあるゴータはどうやってここを抜けたのか気になった。


「帰ってから聞いてみるか」


 やっと、ドロップアイテムを拾い終わり通路を先に進む。

 その通路は真っ直ぐ出はなく大きく左に曲がっていて先が見えづらい。

【万能マッピング感知】があるハンスだからこそ魔物が居ることが分かるが、そうでない者なら、出会い頭に戦闘をするはめになる。

 そんな通路だった。


「それにしてもこんな湾曲した通路って・・・他の通路によく当たらないな」


 ハンスはそう言いながらも次第に通路は直線になり始めた。

 それから少し歩き別れ道が3つある所に出た。


「・・・まさかな」


 ※※※ハンス様、【万能マッピング感知】によると元の通路へ戻ってきたみたいです※※※


「と言うと・・・」


 ※※※入り口から5分の2回目の別れ道です※※※


「お、おふっ・・・」


 神格の言葉を聞いたハンス静に膝を地面に着けた。


 ※※※【万能マッピング感知】の情報を常に表示した状態にしますか?※※※


「お、お願い神格・・・」


 ※※※畏まりました※※※


 本当に戻ってきたのか・・・こうなったらダンジョンの全ての通路全部制覇してやる!


 ハンスは新たに決意し、残りの通路を進んでいくのだった。

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