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冒険者クエスト  作者: チョコミルク
剣魔学校入学試験
30/87

25 ラザト村に向けて

 

「ハ、ハンスか、どうだった?」


 コープルを探し回ったハンス。

 そしてレインが見つかったかを訪ねるトーマスだったが、ハンスの顔色があまり優れないその状況でおおよその予想は着くが聞かずにはいれなかった。


「おじさん・・・街中を探してみたけど、レインは街には居なかった。けど、今俺の仲間にレインの足取りの確認をしてもらってる」


 くそっ、街の中を探すのに大分時間が掛かってしまった。

 午前中に捜索を開始したがもう昼をとうに過ぎてしまっている。

 レイン!何処にいるんだ!


 コープルで見付けられなかった事に不安を覚えるハンスだが、今の時点でやれることは実行中であるため、その結果が待ちどおしい。


 聖魔人はコープルでのレインの足取りの調査し、又、オールドとローズはコープルから出ていった者達の確認をしている。

 ハンスは街中を探し終え、鉄心に戻ってきたが、他にまだ出来ることはないか考えている。

 また、鑑定で見た内容は今だ神格により再調査され、変な所がないか何度もチェックしてもらっている。

 中には鑑定があまり通じない人もいたが・・・。

 そんな人物と言えば、冒険者であったり騎士や貴族・商人などの者達の極一分の者だった。


 そして問題だったのは、鑑定で見られた結果の中に、職業が盗賊や山賊それに人攫いなど怪しい匂いのするものはかなり居た・・・。

 勿論、鉄心にもどる前にそいつらに会いに行き、レインの情報を聞き出したがどれもハズレだった。

 中にはとうの昔にその職業から足を洗ったものも居たが、そうでないものはとりあえず縄で縛り目隠しの状態で拠点に転送!後はコボルトリーダーのコルト達に見張りを頼んである。

 うん!コボルト達を召喚して正解だった。

 間違いなく俺一人だと分身使ってもてが足りなかったわ・・・


 次第に鉄心には聖魔人達が戻ってき始めていた。

 現時点でゴルダとハクが戻ってきたが有益な情報は余り無かったみたいだ。

 中には雑貨屋の定員や、飲食店の定員でレイン達を見かけた情報もあったがそれだけだった。

 その後に戻ってきたのはソウシュであった。

 ソウシュが手に入れた情報によれば、レインと出掛けたのはミリルと言う少女で、俺も前にレインと遊んだ事のある女の子が分かった。

 まぁ、レインと出掛けたのはミリルだったのはトーマスは知っていたようだが、焦ってたのか話忘れていたみたいだ・・・。

 ただ、ソウシュの話はそれだけではなかった。

 レイン達は東区のスラム近くの教会まで行っていた事が分かったのだ。


「なに!レインはスラム近くにまで行ってたのか!何故あんな危険な場所まで・・・」


「トーマス様、レイン様は教会の新しく赴任されるシスターが、コープルの商業地区で迷子になっておられて、それを助けたみたいです」


「くっ、だが・・・そうか・・・」


 普通近くだけで危険なスラムの近くへただ行くだけなら文句も言えたのだろうが、人助けなら何も言えないトーマスだった。


「ソウシュ、その後のレインの行動は何か分かったのか?」


「ハンス様・・・残念ながらレイン様達の行動は東区で途絶えてます」


「ハンスの街には居ないを信じるとするなら・・・レインは何か?その東区で何者かにコープルの外へと連れ出された可能性があるのか?」


「おっちゃん・・・そうなるよ・・・」


 レインは既にコープルの街には居ない。

 その情報に重たい沈黙が少しの間流れる事になったが、その時、鉄心の扉が勢い良く開かれた。


「あぁ、ハンス様!」


 鉄心の扉を勢いよく開け、入ってきた人物はハンスのよく知る人物で桃色の髪に若い女性。


「トウカ!何か分かったのか?」


 鉄心の扉を勢い良く開けたのは、聖魔人のトウカだった。

 その表情は慌てていたが、ハンスの顔を見るや直ぐに普段の冷静さを取り戻した。


「はい、ハンス様!それにトーマス様。オールド様より伝言です!今朝早くに正門・西門・東門から犯人と思われる荷物不明の馬車が全部で三台出ております。オールド様・ローズ様は西門から出た馬車を追うとの事!ですのでハンス様は正門・東門の馬車を追ってくれだそうです!馬車の特徴はぼろぼろの幌馬車で、正門から出た馬車は馬1頭栗毛!東門から出た馬車は同じく馬1頭黒毛とのことです」


「くっ、そのうちのどれかがレインをさらった犯人って事だな?」


 トーマスにハクが答える。


「はい、トーマス様、限りなくそうだと言えます」


「ハンス様どうされますか?」


「良し!ソウシュ・トウカ・ゴルダは正門の馬車を追ってくれ!ハクはここに残りコクセキ・セキメに現状の説明をしコクセキと共に東門の馬車を追ってこい。セキメはミトお婆ちゃんとここで待機。俺は先に東門の馬車を追う!おっちゃんは・・・どこの門の馬車を追う?」


「俺は正門の馬車を・・・嫌、俺も東門の馬車を追う!だが、すぐ馬車を調達しなきゃ間に合わんぞ?」


「俺達の馬車は必要ない、走った方が早いから!そしたらおっちゃんは帰りの事を考えて馬車を用意し、東門から追ってきて!先に行くから!」


「お、おぅ・・・」


 流石のトーマスもハンスの勢いに負け、気の抜けた返事をするしかなかった。


「良し!皆、行動開始!」


「「「「はっ!」」」」



 勢い良く皆一斉に鉄心を出ていく。

 そして鉄心に残ったのはハクそれにミトだった。

 だがミトは奥で皆が帰ったときの準備をしている。

 準備と言っても食事の準備だったり、レインやトーマスの着替えの準備と今は一人で準備をしていた。

 ここが自分の家ならよりスムーズに準備に時間はかからないが、他所の家なら勝手は違い多生なりと時間はかかる。

 ハクはコキセキとセキメが戻るまでミトの手伝いをしながらも現状の報告もしていた。


「オールド達は犯人を追ったのか、それならレインは大丈夫さね。いつ戻ってきても良いようにこっちも準備するとするかの」


 ミトはこの件が無事に解決することを確信したかのように準備を始める。


「ミト様・・・」


 ハクは産まれてきてまだ間もない、だが、ここも一つの戦場だと言う事はミトに教えられてしまった。

 今回の事が解決して戻ってきても何も準備してないのならと考えると・・・



 一方、鉄心を出ていったハンスは一人東門へ向かっていた。

 その早さは普通ではあり得ない、もし足に自信があるものなら同じ早さは出せるかも知れないが、短距離ならと距離を限定した話になり、ハンスの速さと体力の秘密は元々の身体能力にスキル【能力向上】【身体能力up】で更に身体能力を常に強化し【オートリジェネレーション】によりその体力は徐々にだが回復されているのだから、並の者達ならまず着いては来れない。


 これ等のスキルを簡単に説明をするならば

 スキル【能力向上】

  身体能力・スキル等を強化し、スキルの取得もしやすくなる。


 スキル【身体能力up】

  身体能力をスキルレベルの0.5倍していくが、魔力操作によりより上げる事もできる。


 スキル【オートリジェネレーション】

  傷や疲れを癒す

  【疲労軽減】【自己再生】を含む


 この3つのスキルは本当に恐ろしい、例えば【能力向上】を収得している者は居るが【身体能力up】【オートリジェネレーション】を同時に収得している者は居ないのではないか・・・

 ハンスも3つの魂を融合したさいに偶然覚えたスキルだけあって、そのスキル達だけでも反則に近い。

 更に魔法等を使うのだから・・・



 東門はギルドガードを警備兵に見せるだけで直ぐに外へ出れ、東門を抜けた怪しい馬車を追って更にスヒードを上げる。

 街と違って人や物の障害物が無い今、本気で走れるようになった。


「東か・・・東に向かうならあの村に、ラザトに寄って隣街のレイブンか・・・。山の上のダンジョンのどっちかに行くかしか、道はないから見つけれるのは時間の問題だな。ラザトに入るまでに追い付けば、それに越したことはないんだけど・・・くっ、レイン待っててくれ!」


 東門から街道を真っ直ぐ行くとラザトの村があり、その距離は朝馬車で出発せれば夕方には着くような距離であり、勿論途中の休憩を挟まないならばの時間だが。

 今は昼過ぎでハンスがいくら速くても、ラザトまで追い付こうとは無理がありすぎる。

 追っている馬車がゆっくり休憩をとってない限りだが。


 そしてこの忙しいときに限って邪魔は入るものである。


「グルルルルルッ!」


 ハンスが全速で街道を走っていると街道の上に魔物が居た。

 流石に魔物もハンスの存在に気付き威嚇の声を上げる。

 そして、目の前に現れた魔物はウッドウルフだ。


 ウッドウルフはハンスに狙いを定め襲い掛かろうと向かって走る。

 そして、お互いの距離は近くなり・・・



「・・・・・・」


 何もなく、お互いがすれ違ってしまった。

 まぁ、急いでいるしわざわざウッドウルフを相手に出来ない。そんな暇なんて無いのだから。

 ハンスは簡単に飛び掛かってきたウッドウルフを避け、何事もなく走り去ってしまった。


「ガゥ!」


 無視されたウッドウルフは走り去っているハンスに向け追走し始める。



 ※※※※※※


 困った・・・何故こうなった?

 思い出せ!思い出せ俺!


 現在ラザトに向かう街道の上。

 そして、馬車を追い付こう走っているハンス・・・。

 また、その後ろにはそのハンスを追う魔物・・・。


 正解には魔物達だが。

 無我夢中で走っているハンスは気付かなかったが、神格によって教えられた現実。

 それは神格の一言から始まった。


 ※※※ハンス様後方にバラバラではありますが、ハンス様を追って来ている魔物の群れが居ます※※※


「へっ?」


「何でまた?この街道に今まで魔物の群れなんて無かったが?」


 そう言って初めてスヒードを落とし後ろを見てみる。


「なっ!なんだあいつら!」


 ※※※ハンス様がすれ違った魔物達と思われます※※※


「ちょ!ただすれ違っただけで、ここまでなるか普通!」


 後ろの確認をしたらゴブリンやコボルトまた、ウッドウルフにキラービー等が数多くに追いかけられていた。

 唯一の救いが一塊ではなく個体別にバラバラと長い列となって・・・


「待て!流石にあんなには俺すれ違ってないぞ?流石に数が増えてるよ!」


 ※※※森や草原にいた魔物まで合流してる模様です※※※


「そんな!アイツ等を相手にする暇なんて無いぞ!」


 ※※※このままラザトに入ったら、間違いなくラザトには被害が出ます※※※


「それは・・・うん、分かる。が・・・」


 さて、どうしたものか・・・まさか避けた魔物達が追ってくるなんて考えても無かったし・・・。

 って言うか!普通追ってこないだろ?

 あんだけ離れてんだ諦めろよな!この忙しいときに!



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