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冒険者クエスト  作者: チョコミルク
剣魔学校入学試験
28/87

23 捜索開始!

 俺は鍛冶屋【鉄心】にいる。

 ここにいる理由は、トーマスのおっちゃんに挨拶しに来たんだけど、肝心のトーマスのおっちゃんがいない。


 鉄心の扉が勢いよく開かれ、また客だと思ってたハンスだったが。


「んっ、ハンス、トーマスはまだ戻ってないのか?」


 扉を勢いよく開いて入って来たのはハンスの父オールドだった。

 オールドをよく見ると額に汗が滲み出ていて、その姿を見るだけで急いで来てくれたのが分かる。

 分身4号から事情を聞いて、畑から飛び出してきたみたいで服も土で汚れていた。


 俺はおっちゃんとレインが、4号を使いに出した後も戻ってきて無いことを伝えた。

 そんな父さんも、鉄心のこの状態は、まずあり得ないと判断しているみたいだ。

 そして、一度父さんはもしもの為に、知り合いのコープルの警備隊長でもあるガジの所に出かけ、何か知らないか聞きに行くそうだ。

 実際にオールドはトーマスとガジは親友だが、実はトーマスとガジも親友で良く三人で飲み歩いていることもある。

 その為かトーマスの事について何らかの話があるかもしれない。


 又、この件もあってソウシュやコボルト達は、一度4号と拠点で待機してもらっているみたいだ。

 そこで、オールドが鍛冶屋鉄心から出ていこうかしたら扉が開かれた。


「「!?」」


 その扉から入って来た人物を見て俺達は声を上げた。

 その者は体格がよくその手はゴツく髭面の男、それは俺のよく知る人物だった。


「「トーマス!(おっちゃん!)」」


「っつ、オールにハンスか!」


 入って来たのはトーマスだった、その顔は疲れきっていて、どことなく落ち着かない様子で服も多少乱れている状態だった。


「トーマス、いったい・・・何があったんだ」


 その身なりと今の現状に流石に心配だったオールド


「うっ・・・レインが、昨日から戻って来て無いんだ・・・」


 その内容は俺にとっても心配するものだった。


「えっ!戻って来てないってどうしたの?」


「昨日、友達と洋服屋に買い物に行ったんだが・・・その友達も帰ってきてないみたいで・・・ガジには探してもらうようお願いし、オールの所も昨日の夜に来たんだが・・・。全員居ないみたいで諦めたんだが・・・良かった会えて!」


「なっ!すまないトーマス、そんな大変なときに留守にしていて」


「いいさ、今会えたんだからな。でっ、レインを探すのを手伝ってくれないか?」


 おっちゃんは父さんに会えたことで少し安心したように見える、未だに完全には油断は出来ない。

 まだ、レインが何処に居るのかは分かってないのだから。


「勿論だ!」


 俺も人探しなら得意だ!父さんみたいに色んなコネは無いけれど俺には俺のやり方もあるしな!


「おっちゃん!俺も探すよ!」


「おう!ハンス期待しているぜ!」


 普通はそんなに子どもに対して期待はもてない、だが、俺は普通じゃない小さいながらこの街では神童とまで言われた力がある。

 それもあって、誰も俺を除け者にはしない。


「でも、何処を探すかが問題だな・・・トーマス、ガジには伝えたんだよな?何か分かったことはなかったか?」


「それがよ、最近は種族を問わず未成年者の行方不明が多いとかで頭抱えていたんだ。もしかしたら、レインもその行方不明になった人達と同じ事件かも知れねぇ。まだ、確実じゃ無いけど・・・」


「取り敢えず町中を手当たり次第探してみるしかないな」


「父さん!街中だったら俺がやるよ、俺ならコープルの街なら一日かからないで探せる!」


「ハ、ハンス!それは本当か!」


「あー、だな、大丈夫!トーマス、俺が保証するさ。なら街中はお前に任せるとして、俺は正門とかを出ていった奴等を調べるか!」


「ちょっと待て!そしたら俺は何をせればいいんだ?」


「トーマスは昨日から寝てないだろ?今は少しでも休んでいて、いざとなったらいつでも動けるようにしとくんだ!」


「くっ・・・俺は大丈夫だ!何か」


「あー駄目だ!もし、レインが戻ってきた場合ここにいる人間も必要だからな。最悪、今からハンスにローズを呼びに言ってもらうからその間だけでも寝とくんだ」


「す、すまねぇ・・・オール」


「気にすんな、ハンス頼めるか?」


「任せて、父さん!」


 これからの行動は決まった。

 早速鉄心から俺は母さんに事情を説明するため一度実家に帰る事となった。


 ※※※


 時間をかけてられないから、おもっきりダッシュしたんだが、途中で何度人を跳ねそうになった事か・・・無闇には街中で走れない。と、そう思いながら実家にたどり着いた。


 母さんは買い物からまだ帰ってきてないみたいで実家にはミトお婆ちゃんしかいなかった。

 俺はミトお婆ちゃんに伝言を頼みコープルの最奥にある領主邸まで急ぐ。


 俺が領主邸まで行く理由は、領主のトデインさんに会い来たのではなく、捜索を探すため。

 作戦はある、必ず見つけてやる!

 俺の家から領主邸まで歩きで4時間はかかるがそんにゆっくりとはしてられない。

 さつきは人にぶつかりそうだったが、今回は気を付けて全力疾走だ!


 そうしてあまり時間もかからず領主邸にたどり着いた。

 領主邸の回りには警備している門番や、そこら辺を警備している巡回兵等が居ることが分かった。

 ここで捜索を開始すると怪しまれるから、人には見つかりにくい場所まで移動する。


 そうしてハンスは、拠点に空間を繋げ聖魔人達をここに呼んだ。


 皆にも手伝ってもらった方が、更にレインを発見出来る確率は上がるしな。

 だが、流石にゴブリンやコボルトまでとは出来ない。

 出来たとしても街の皆に恐がられて、冒険者や警備兵達に討伐されてしまうからな。それは仕方がない。

 そして、俺の前にはソウシュ・セキメ・ゴルタ・トウカ・ハク・コクセキの6人が揃う。


 皆は何時にもなく真剣で全員俺を見ている。


「皆忙しいに急にすまない。内容はソウシュや4号から聞いていると思が、俺の幼馴染みでもあるレインの捜索を今からしたい。協力してくれ」


「「「勿論です、ハンス様!」」」


「みんな助かる、そして今からみんなにしてもらいたい事がある」



 今回は行う内容は至ってシンプルだ、俺が分身をフルに使い【万能マッピング感知】で街中をここ領主邸から正門までくまなく探す。

 本来は人や動物等を探す場合それだけで良いのだが今回は違う。

 ただ隠れているだけであったらそれで見つかるだろうが、誘拐となると話は別で、もうこの街コープルを出ていってしまっている恐れがある。

 その捜査は聖魔人達に任せる事にした。

【万能マッピング感知】で得た情報は一度【神格】に入りその全てを【鑑定】する。

 そして、その【鑑定】で出た結果は俺が処理しきれる情報として

【神格】からもらう。

 もし、スキル【神格】が無い状態だったらその情報量から俳人になるか死んでいたと思う。


「それじゃ、みんな行くぞ!」


「「「了解!」」」


 そして遂に俺の合図を元にみんながコープル中に散っていく。

 そして、俺も行動開始だ!


 ※※※


「ちぃ、ここには居ないか!」


 貴族達が住んでいる地区は粗方探し終えたが、まだレインは見つからない。

 ここまでハンスに入って来た情報数だけでも数百は下らない。だが神格に入って来た情報はその何万倍にもなる。


 実際の【鑑定】のスキルは、直接見たものでなければ鑑定出来ない。が、ハンスのスキルは一味違った。

 ハンスの【鑑定】は【神格】に統合されて【鑑定】【万能マッピング感知】と同時に使うことで【万能感知】で感知されたものを全て【鑑定】することに成功している。


 そしてハンスが担当している所は順に、貴族街・商業地区・その先の広場・正門前だ。

 ハンスの【万能マッピング感知】はかなり広いところまで感知が出来、その範囲外は他の分身達が担う。

 流石に1回ではコープル全てを感知出来ないため全員場所を変えて1往復しなければいけない。


「まだまだ時間はある、焦ることはない。もしこの街で見付からなくても、父さんや聖魔人達がいる。焦るな俺!」


 自分に活を入れながら探索を再開した。

 ここから商業地区だ。

 貴族地区と違い、人が多く場所でもあり今までみたいなスピードでは探せない。

 だが、ゆっくりしている暇はないスキル【忍ぶ者】を使う。


 スキル【忍ぶ者】は以前【神格】が【隠蔽】【隠密】【鷹の目】を統合したスキルで統合したスキルの上位に値するスキルだ。

 一般の人からしたら目の前から急に人が消えるといったスキルまでとはいかないが、本人が他の人に気付かれにくくなるといったスキルなのだ。

 他にも、それに近いスキルを取得出来たなら【忍ぶ者】に統合し強化出来るみたいだがそこまでには至っていない。


 だが、今はそれだけで十分で、人混みの中をすごい勢いで駆け抜けても、ほとんど誰にも気付かれなかったのだから。


「きゃー!」「な、何だ!」


 通り過ぎる時に発生した風圧で多少人々に驚かれてしまったが今は心の中で謝るしか出来ない。


「ん?何だ」


 もちろんその騒ぎを気付く者もいて、ハンスの走り抜ける姿を見付ける者もいる。


「あいつは何物だ?」


「えっ?どうしたんですかクライサルさん?」


「ああっ、今あの人混みを物凄く速いスピードで走る子供がいてな」


「まさか、でも何人かは何かがあったような顔をしてますね・・・それ、本当ですか?俺には分からなかったんですが・・・」


「間違いないが、物取りではないみたいだった。だが、理由があるはずだ調べてみるのも良いかもな」


「調べるって気になるんで?」


「ああ、あんな動き出来るのは相当の苦行を積まなければ出来んしな、それが子供だった。それほどの逸材なら会う価値はあるだろ?」


「ごもっともで」


 と、そんな話が上がったのはハンスは知らない。

 それに近い話しも幾つか上がってはいた。

 それぞれ分身達の所でも似た感じにはなっていた。


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