15 ゴータの成長
「あ、あの・・・俺の事もう忘れてるっすか?」
すっかりダンジョンに、夢中になって忘れてた・・・すまぬゴータよ。
「ごめん、ごめんゴータ、ちょっとダンジョンに引かれたから」
「うぅ、でも俺はハンス様に久しぶりに会えただけでも幸せっす!」
「お、おぅ、泣くなゴータってこの五年でかなり変わってしまったな。本当に最初はわかんなかったぞ、無理はしてなかったか?」
「俺も相当頑張ったっすからね、無理してないって言ったら嘘になるっす・・・バルベリア様は厳しくて、厳しくて何度も心が折れそうになったっす・・・それとベルナート様は優しくて料理も死ぬほど美味しくてそれがなかったらここまでならなかったっす・・・」
あっ、何か遠い目して・・・よっぽど辛かったんだな・・・バルベリアさんの特訓って。
「あっ、ハンス様って鑑定出来るっすか?良かったら俺を鑑定して俺の頑張りを見てみてくださいっす!」
ゴータのやつ俺が鑑定を修得してる前提で話してきたな・・・まぁ鑑定は使えるがそこまで言うならこの五年で鍛えたんだろうゴータを見てみるか。
名前 ゴータ 種族 ゴブリン 年齢 5 主人:ハンス
職業:無し 装備 鋼の牙 力のピアス ミスリルの手甲 ライトメイル 獣腕輪 短剣
固有スキル【悪食Ⅴ】
魔法スキル【聖魔法Ⅱ】【時空魔法Ⅰ】
常時スキル【体術Ⅷ】【剣Ⅱ】【棒術Ⅱ】【剛運Ⅱ】【噛術Ⅳ】【集中Ⅵ】【力Ⅶ】【剥ぎ取りⅢ】【採取Ⅱ】【気配察知Ⅲ】【アースバイト共通語】【信仰X】
スキル【身体強化Ⅶ】【魔力操作Ⅱ】【威圧Ⅱ】【咆哮Ⅱ】
耐性スキル【精神耐性Ⅱ】【打撃耐性Ⅳ】【毒耐性Ⅳ】【麻痺耐性Ⅲ】
加護【ハンス】【力と時空の神】【愛と癒しの神】
称号【復活者】
おっふ!
何だゴータまぢか!どんだけスキル覚えてんだよ!因みに神格が覚えてた前のゴータの鑑定では
名前 ゴータ 種族 ゴブリン 年齢 0 主人:ハンス
職業:無し 装備 無し
固有スキル【悪食II】
常時スキル【体術Ⅱ】【集中Ⅰ】
スキル【身体強化Ⅰ】
加護【ハンス】
称号【復活者】
だったのに何をどうしたらそうなったんだよ!気になる所多すぎ!
「ゴータ君、ゴータ君ちょっと質問があるが悪食がなかりレベル上がってるが?ご飯はここで食べていたんだよね?」
「そ、それはっすね・・・ダンジョンで倒した魔物や草を小腹が空いた時にちょっと・・・でもそのお陰で毒耐性に麻痺耐性を身に付けたっす!」
「嫌、それは自慢になんねぇぞ。俺が後ろからこっそり見守ってなかったらとっくにあの世に行ってたぞ!」
「うっ、そうやったっす・・・毒が一番危ないのそれで学んだっす・・・」
「ははははっ・・・聖魔法と時空魔法は?」
「それは私から説明します。とにかくダンジョンに行く度に危ない目に合っていたので私とバルベリアの加護を授けたのです。加護を授かったら各ステータスも上昇するから危険になる頻度は下がりました。聖魔法と時空魔法はその時の副産物スキルです」
「加護を貰えて嬉しかったっす!体に急に力がみなぎって来て、覚えた魔法もかなり便利っす!怪我したら聖魔法、アイテムを手に入れたら時空魔法にって、あっ、その時に魔力操作も覚えたっす」
「なるほど・・・その他のスキルは?」
あとのスキルで【剣Ⅱ】【棒術Ⅱ】【気配察知Ⅲ】【精神耐性Ⅱ】【打撃耐性Ⅳ】はバルベリアさんとの特訓で覚えたみたいで特訓の厳しさを物語っている。
【剛運Ⅱ】は宝箱を開けるうちにいつの間にか覚えたらしく本人にも詳しい内容は分かっていなかった。
【噛術Ⅳ】に関しては鋼の牙を手に入れ噛み倒しているうちに覚えたらしい。
【力Ⅶ】はスキル玉で手に入れたらしいが【剥ぎ取りⅢ】はダンジョンでつまみ食いしている時に皮を剥いだりしてたら覚えたらしい。
【採取Ⅱ】もダンジョンでつまみ食いするためにやっていた行動でキノコや美味しそうな草を食べている時らしい。
【気配察知Ⅲ】はそれをバルベリアさんが見守ってるって知ってからバルベリアさんの隙をついてつまみ食いしていたら覚えたとかで・・・むちゃくちゃだ!スキルを覚えた理由が不純だ!
【精神耐性Ⅱ】【打撃耐性Ⅳ】についてはバルベリアさんとの模擬戦闘をしているうちに身に付けたとか・・・よっぽど辛かったんだろう。
「信仰がかなり高いんだが誰を信仰してるんだ?」
「勿論ハンス様すっ!」
「おっふ!俺は信仰される用な人間ではないんだが・・・」
「ハンス様は俺の中で神に等しいっす!当たり前っす!」
「はははっ・・・」
「ベルナートさん、信仰スキルって何か意味あるの?」
「加護を授かっていた場合は意味あるわよ?より強いステータス強化と加護によるスキル強化なのですが、ハンスの場合は身体強化だと思うんだけどその他にもあるかもしれませんね」
「その他にも・・・」
「それは俺が思うにだが、やけにスキル取得までが早いんだが・・・もしかしたらそれなのかもしれんな。コイツが元々取得しやすい体質なのかもしれないが・・・そればかりは未だなんとも言えんな」
なぁ、神格?
※※※どうされました?※※※
俺も普通の人よりスキルや身体能力って覚えやすかったり、上がりやすいよね?
※※※はい、ハンス様にはそういった成長補正がかかっています。バルベリア様が仰ってる通りゴータさんにも引き継いでいるかもしれません※※※
神格でも分からないのか?
※※※すみません、もう1人試験体が居れば問題は解決するのですが※※※
やっぱりか、分かったその事は拠点に戻ってから確認するか。
※※※了解しました、拠点では準備しときます※※※
準備?
※※※はい、ソウシュさん達を全員集めて話を分身様経由で行います※※※
なるほど、ありがとう神格!
「どうしたハンス考え込んで?」
「あっ、バルベリアさんすみません神格と脳内会議をしてました」
「神格か・・・それにしてもハンスは凄いスキルを覚えたものだな」
「えっ、他にもどなたか神格スキル会得しているのですか?」
「今は誰も居ないと思うが、何百年も昔には1人だけ居たんだ。
ただ、そいつはスキル神格ではなくてスキル仙人ってのだったがそれはすごかったぞ?」
「スキル仙人・・・どう言ったスキルなんですか?」
「スキル仙人はスキル神格の下級と思われるスキルでな、そいつは大陸を又にかけて全国統一を図った人物でもあり夢半ばで朽ち果てたと言われているんだ」
「言われているとは?」
「んーっ、それはな、全国統一に向けて海に旅立ったはいいんだがそれを気に船団ごと行方不明になったんだ。そいつの動向を見ていた神が何人もいたんだが・・・その神達も行方がわからない始末、だから下界の者達はそれ以上に分からない事だったんだ。それから下界は荒れに荒れて人間同士で争いが始まってな。一時期文化レベルの衰退したもんだ。それを気に俺達も魔界との軽いいざこざが始まりハンスが産まれる前には大きな戦争があり、ようやくこの頃は落ち着いたって所か・・・」
「そんな事があったんですね、魔界との話は以前来たときに少し聞いたのですが、その時に俺達の世界には何か影響はあったんですか?」
「小さな自然災害があっちこっちで発生し崇める神も消滅したから信者も暴動が各地であったんだ」
「自然災害に暴動・・・そんな事が・・・」
「それから異様に魔力溜まりが増えダンジョンも増加しています」
「それって不味くないですか?それを防ぐ方法はありますか?」
「簡単な事はダンジョンを攻略し魔核の破壊だろうな。ダンジョンを形成する前にも魔核が先に出来るからそれを壊すのが早い、ただ魔核を守るガーディアンは同時に産まれるからそいつも倒さないと行けないがな」
「言葉では簡単そうに聞こえるけど、やっぱり難しかったりします?」
「そうだな・・・ダンジョンは生きていると行っても過言じゃない、踏破出来ずに放置されているダンジョンは危険度も難易度もかなり高めだからそれなりに覚悟が必要だな。若いダンジョンは比較的に踏破しやすいからな」
「なるほど・・・若いダンジョンを中心に踏破するのも手なんですね」
「後はダンジョンと自分の相性にもよるぞ?」
「相性?どういう意味ですか?」
「そうだなダンジョンは様々な魔物や獣が出てくるが、一風変わったダンジョンは罠ばかりあって魔物や獣が出てこなくダンジョンボスやガーディアンのみしか魔物が居ないところもあるし。アンデット系しか出ないところや1つの属性に片寄った魔物しか出ない所や、昆虫系ダンジョンや獣系のダンジョン・・・あっ、後踏破が面倒な所は、それらが階層毎に複合されている所が難易度も高いな・・・最後はごく稀にドラゴン系しか出ない所は別枠でレベルが高いが、そんなダンジョンは国で管理され高レベル冒険者のみでしか挑戦出来ないんだ」
「高レベル?高ランクではなくて?」
「何だ?ハンスは冒険者になったんじゃないのか?」
「確かに冒険者登録してるけどレベル何て初めて聞いたのですが・・・」
「その事なら、俺が直接教えるよりギルドで聞いた方が良いかもな。俺の情報は下界の数十年前の知識によるものだから、これを期に俺も下界の事を調べ直してみるかな」
「てっきり、神でもあるバルベリアさんは俺達の世界なら何でも知っていると思ってました」
「そぉ言うな!俺達にもいろいろ有るんだよ。神界に住んでれば調べ直さなくても情報はすぐ集まるんだがな・・・この空間は俺とベルナート専用でまた神界とは違うんだよ」
「そうだったんですね・・・」
「でっ、どうするよハンス?直ぐに下界に帰るのか?昼飯くらいは食ってくだろ?」
「いいんですか?」
「昼飯っすか!!俺、お腹空きすぎて倒れそうっす!」
「勿論だ、特にゴータお前はここでは最後の食事になるかも知れんからは一杯に食っていけよ?食うのも鍛練の1つだからな?」
「オッス!食うのなら得意っす!」
「ふふふっ、それじゃ腕によりをかけて作らなくちゃね!」
「ベルナートさん、俺も手伝うよ!」
「ありがとハンス、ただ貴方はゆっくりしてて良いわよ?お母さんでもある私が初めてあなたに料理をしてあげるんだもの」
「へへっ、何か恥ずかしいや」
「むっ、俺もハンスの父親でもあるから困ったときは頼るんだぞ?料理が出来るまで何かしてあげれたらいいんだが・・・」
「バルベリアさん、ベルナートさんありがとございます。ただ、未だに神様でもあるお二人が俺の両親って慣れてなくて・・・でも、まだまだ沢山話もしたくてでもお互いの距離が離れてて会話も出来ない・・・」
「そうか!それならいいのがあるぞ!ちょっと待ってろ探してくる」
そう言ってバルベリアさんは神殿にバタバタ入っていった。
「そうね、あれを渡したら良いかもね。ハンス?私は料理を作ってくるし、バルベリアは探し物をしているし、その間にゴータ君がダンジョンで集めた物を回収したらどうかしら?ゴータ君は4年前からダンジョンに入り始めたからかなりの数になってるわよ?何せほとんど休みがないほどダンジョンで特訓してたから」
「そんなにあるんですか?見るのが楽しみです!」
その後はバルベリアはハンスに渡す物を探しに行き、ベルナートは料理をしにに行った。
残された俺はゴータがダンジョンで手に入れた物を回収しに行く。
神殿の中は広くゴータに案内され保管されている部屋まで行ったんだがその数を見て驚いた。
一番数が多かったのはマジックポーションや干からびた薬草類、その次は武器や防具類何かもあった。
武器や防具の種類はバラバラで初心者の冒険者が使うような装備品たちだった。
中には新品同然の物や中古品みたいな物まで様々だった。
その中に目立った装備品と言えば魔力を感じる杖や変わった形の弓、それに目が引かれる用な腕輪や靴等もあった。
それらは後で調べるとして回収、回収っと!
次に多いのは鉱石類や宝石類・・・こちらはそこまで高価な物は無かったが今の俺には重宝する事間違いないな。
部屋の端には金貨や銀貨それに銅貨等も無造作に袋に入って置いてあった。
これには思わぬところで資金調達出来た事に素直に喜んだが流石に白金貨や光金貨は無かった。
まぁ、そこは少量の金貨と少し多目の銀貨とかなり多い銅貨でもう満足だったが。
それにしても普通のポーションや状態回復ポーション類が余り無いのはちょっと気になってゴータに聞いてみたのだが、「それはダンジョンで使ったっす」の一言だった。
詳しく聞いたらつまみ食い中に良く状態異常を起こしていたから常にゴータ自信で持ち運びその都度使ってたらしい。
今もいくつか持っているとの事で気になったのが、装備をしているがゴータは手ぶらなんだ・・・まさかと思ったらスキル【時空魔法Ⅰ】のお蔭で簡易アイテムボックスを使える事が分かった・・・ゴブリンが簡易だがアイテムボックス・・・まぢゴータってゴブリンじゃなくね?と何度も頭の中で問いかける。
その問いに神格も※※※・・・※※※と返答?していた。
因みにゴータが今使える簡易アイテムボックスは中に入れても時間がまだ止めることも出来ないし、中に入る容量も制限がまだあるみたいだ。
それでも使える事が凄い。
ゴブリンなのにもうゴブリン辞めてね?
後ゴータが集めた物の中には4冊の古い本があったんだが中身を見ようとしていたらベルナートさんが昼御飯の用意が出来たとかで呼びに来てくれた。




