10-1 ソウシュ・セキメ2号チーム
時間は少しさかのぼり、ソウシュとセキメそれに2号の3人は今・・・
「ソウシュ、セキメ!」
「はっ!」
「今から皆で住める新しい家を作るから明日は料理に使う道具と具材いをメルガイで買ったり採取したりお願いできないかな?」
「「喜んで!」」
「もし出来るなら、薬草等の役に立ちそうな物をここでも栽培出来ないか試してくれ。どんな物か分からない時は2号に聞いてくれ」
「「わかりました」」
「次はゴルタ、トウカ!」
***
「よし、ソウシュにセキメ俺たちの今日の行動は調理道具・素材の買い出し調達に薬草の栽培それから魔物なんかの剥ぎ取りと売却だ」
「「かしこまりました2号様」」
「まずは俺達と3号達が買う資金の調達として剥ぎ取りと売却から始めよう。ある程度は俺の神格で処理するがソウシュにセキメも剥ぎ取りを覚えてもらうがいいか?」
「「問題ありません」」
「よし、一番数が多いゴブリンからするか。、ゴブリンの素材は牙・耳・血・肉・魔石だゴブリンの肉も売れなくは無いがはっきり言ってこんなに大量には味自体は臭いし不味いから買ってくれない。よって肉はアイテムボックスに保管をする」
いち早くソウシュが反応する
「2号様その他の部位はどうしますか?」
「ソウシュ、あっても意味は無いから穴を掘り燃やして処分する。ただ拠点ではそれはしたくないから空間を移動するよ」
「空間をですか?そしたら牧場でするんですね?」
「それでもいいが、実はもう一つ初めて作ったまだ名もない空間が存在してな、そこは一様神格に管理をさせていたんだが今回はそこを使おうと思う」
セキメはその空間に興味があるみたいで
「そんな空間があったんですね、行ってみたいです!」
「ああ、早速行くよ!」
2号が空間を広げるそこはかつてベルナートとバルベリアに教えてもらい始めて創造した空間で今は神格が管理している空間。
果てしなく時間を進めていた試験用の空間だった。
今回2号は空間の時間を止め、時間のかかる剥ぎ取り作業の指導を始める。
アイテムボックスから一匹のゴブリンを取り出し説明しながら手順を教える。
ソウシュにセキメは呑み込みが早くゴブリンの剥ぎ取りに慣れていったのだった。
ゴブリンといっても獣と違い裸ではない革の腰巻を着けたものも居れば革の鎧を着けたものまで居たその装備も売れるものとそうではないものに分け売れないものはここで処分する。
初めは素材を傷つけていた二人だが最終的にはきれいに剥ぎ取りが出来た頃合いで今度はコボルトの素材に代わる。
コボルトも同じように慣れていったところで違う魔物に獣にと変えていった途中で獣の肉を焼き簡単なお昼休憩をはさみ午後からも作業に没頭し夜を迎える。
何とか今日一日で剥ぎ取りを終えた2号のチームであったが神格から情報が入る。
***2号様ここの空間はイースラ大陸と同じ薬草に鉱石が採取可能になっています***
と嬉しい情報が入る。
翌朝三人は薬草や素材の探索を始め結果一日でかなりの鉱石や薬草などを確保する事が出来た。
ここ二日間でソウシュとセキメに剥ぎ取りだけではなく薬草に簡単な鉱石の知識まで教える事が出来2号は良かったと思う。
三日目の朝にはやっとメルガイへと行く事が出来た。
勿論一度拠点に戻りそれぞれ身だしなみを整えて行った。
「なかなかいい体験が出来ました」
「そうだなセキメ私もかなり楽しかったよ」
「良かったな二人とも、ここからは調理道具の材料が売ってある店が近いみたいだ先に寄って行くか」
「「かしこまりました」」
三人は少し歩き道具が売ってある店に着く店は大きく中に入ると調理道具を始めてみた二人が興味津々に眺めている。
「ソウシュ、ソウシュこの道具って何に使うんだと思う?」
セキメが鍋に興味があるらしくソウシュに問いかける
「セ、セキメ私が知るはずないよ、でも形から見て道具のそこで果実や肉なんかを叩き潰す道具かもしれませんよ」
「流石、ソウシュそれは気付かなかったですわ」
どんな鈍器だよそれ、面白いから放置してもいいが流石に店員の顔が苦笑いで引き攣っているからな
「いや、違うから二人とも!」
「2号様!そうなんですか、そしたらこれはどう使うんでしょうか?」
「この鍋は叩き潰すのではなくて押しつぶすんだよ」
ここで悪乗りしてしまう2号
「そうだったんですね!すごいソウシュ惜しかったね!」
「全くです!そっちでしたか!」
ここで慌てて我に返った店員が飛んでくる
「お、お客様!」
流石に悪いと思った2号は使い方を説明する。
「はははっ、冗談ですよ!ソウシュ・セキメすまん、この鍋は中に水を張り火にかけ材料を煮たり温めるのに使うんだ」
「もう!2号様ったら」
「すまん、すまんセキメ許してくれ。それと店員さんこの鍋を含め調理道具一式用意してもらいたいのだが?」
「か、かしこまりました、少し準備に時間がかかりますのでこちらのカウンターでお待ちください」
「お待たせいたしました。全部で3万2千40貨円になります。商品は大量にあるのですが配達いたしますか?」
「いえ、大丈夫ですそのまま受け取ります」
出て来た商品をアイテムボックスに入れると店員が驚きながら固まっている。
店を出て次は冒険者ギルドへ足を運ぶ、その最中も先程の件でソウシュにセキメが落ち込んでいるように見えた。
流石に悪いことしたかな?
「ソウシュ、セキメなんか悪かったな、つい悪乗りしてしまって」
「いえ、その件で私たちは落ち込んでないんですよ。私たちが作り出され召喚されたのはほんの少し前でまだこの世界に知識が無く2号様に逆に迷惑かけたんだと思うと・・・」
「そっちか、お前たちは見る物全てが初めての物ばかりで実際あの店ではすっごく楽しかっただろ?それでいいんだよ!その件では俺は迷惑とは思ってないからな!二人は沢山新しいものに触れ知識を養い楽しんだらいい。それが本体と分身の考えだからね」
「「!?」」
「「ありがとうございます2号様!!」」
「ほら、ギルドにも着いたし気を取り直していくよ!」
そう言って次にギルドの中へと入いって行く三人、まだ午前中ともあって中はクエストの受注のため冒険者達でにぎあっていた。
ハンスは1人コープルのギルドと比較して驚いているが二人を連れてきている手前顔には出さない。
「確かコープルの冒険者ギルドにあったと同じなら買取カウンターがあるはずなんだが。ん?あっちのカウンターは全く人が並んでいないな・・・そしたらあっちが買取カウンターかな?」
数あるカウンターの中から一番も右の受付には誰も並んでいないのを発見した2号は足を進める。
「すみません、素材の買取をお願いしたいのですが?」
「おはようございます、わかりましたそしたらギルドカードをお願いします」
「すみません、うちら三人はギルドカードを持っていなくて・・・買取にはギルドカードが必要なんですか?」
「そうなんですよ、ここで買い取るならギルドカードが無いと買い取れません。ここの他の買取屋もあるのですが、珍しい素材は高く買い取って貰える所もありますが正直足元みられて買いたたかれる場合もございます。その間うちらギルドはそのような事が無く素材は一定の金額で買取させていただきます。ただ、剥ぎ取りがミスっている物や剥ぎ取り不足の素材はいくらか安くなりますが・・・」
「そうなんですね、どうしようか?ソウシュ・セキメ?よかったら冒険者登録してくれない?」
「「かしこまりました」」
「ありがと!助かるよ!すみません、登録はこちらでも出来ますか?」
「登録はこちら以外のカウンターになるんですよ、すみません」
「大丈夫ですよ、ありがとうございます」
一度買取カウンターを離れ冒険者の列に並びなおす三人、暫くして三人の順番となり冒険者登録のシートを埋める。
まだソウシュとセキメは文字も読めないし書けもしないので代筆で2号が記入する。
二人の職業がわからず奥の部屋で調べてもらった結果無難にソウシュは剣士・セキメは武闘家を記入し無事登録が完成する。
登録したばかりで二人は冒険者ランクHとなる。
再度買取カウンターへ移動し受付を進める。
「すみません、登録が終わりました」
「はい、お手数かけ申し訳ございませんでした。それではギルドカードをお願いします」
「「はい」」
「確認します。それでは今回の買取素材はどちらですか?」
受付付けのギルド員が俺たちを見回すが素材が入った袋やそのものが無い事に気付く。
「あのーもしかして買取素材は持ってきてないとか・・・?」
「ああ!すみません、量が量だけにアイテムボックスにしまってます。因みにゴブリン種だけで30匹分とあと数種類の魔物や獣がありますが数はバラバラで・・・」
「へっ、アイテムボックス?す、すみません取り敢えず1匹分だけ何か取り出せますか?」
1匹分だけをとりあえずか、初めはゴブリンでいいか。
2号はゴブリンの素材である魔石を取り出す。
「!?」
取り出した瞬間受付は驚くも
「すみません大量にあるなら場所を移動いたします。こちらにどうぞ!」
案内されたのはギルドの倉庫らしきところだった。
2号は買取素材の数や種類を伝えギルド員の指示に従ってアイテムボックスから素材を出していく。
一度出し終えたところで数が数だけにギルド員一人では素材の確認が出来ないとかで応援を呼びに行ってしまった。
少し待つと更に2人を連れて来たギルド員合計3人で素材の確認に入る。
少し時間がかかるとのことなので先程のカウンターで待つように言われその場を後にする。
その後無事に計算も終わり合計で金貨43枚近くには稼げていた。
ゴブリンの素材は主に銅貨1~3枚程度だったが売れる武具もここで買取してくれて素材よりそっちの方が高く買い取って貰えた。
コボルトの素材もなかなか安く2~4枚位で同じく武具の方が高く買い取って貰えた。
中には高価値の獣の肉もあり毛皮もありでこの金額になったそうだ。
その他は薬草類なんかも思ったよりもいい金額になっていた。
買取も無事終わりギルドを出ようかしていたら、ふとギルド員に呼び止められる。
「あっ、すみません待ってください」
ぼそりとソウシュが呟く。
「それにしても、魔物の素材を買い取ってもらうだけで時間をかなり使ってしまいました」
その呟きが聞こえたのかセキメもソウシュにしか聞こえないくらい小さな声ではなす。
「仕方ないわよ、これもハンス様のためですから。それよりもさっき見た調理器具早く使ってみたいわ」
「確かに気になりますね」
試合も終わり移動している間はその後も二人の会話は続いた。




