表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多分5万年くらい前のスンダランドに転移してしまったが結構大変な件  作者: 水源


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/52

女性や女の子に化粧や糸の染色を教えて見るのもいいか

 さて、アパカの繊維を使った紐飾りはなかなかみんなに好評だった。


「かみさまこれいーね、おしえてくれてありがとー」


 特に女性や女の子が喜んでる。


「ああ、きにいってくれたんなら何よりだよ」


 でもみんな真っ白のただの糸なんだよな。


 21世紀では糸でも服でも色が付いてるのがごく普通だが、染め物というのはけっこう大変だったりもする。


 そう言えば化粧と言うとつい最近のものというイメージもあるが、アイラインを黒くしたりするのはかなり古くから行われている。


 黒は炭・赤は赤土・白は白粘土などで顔にそれを塗って呪術的に狩猟の成功を祈ったりするのはさらに古くから有ったりもするけどな。


「ふむ、もちっと綺麗なカイガラムシの(べに)をつくってみるか」


 女の子が首を傾げてる。


「きれいなの?」


「たぶん今よりずっとな」


 女の子がぱあっと笑顔になっていう。


「じゃあやるー」


 紅のもとになるのはエジプト原産の日本では末摘花とも呼ばれる紅花もあるがこの時代のこのあたりには多分ないだろう。


 もう一つはカメムシ目のカイガラムシで熱帯や亜熱帯に多いが、植物の存在するほぼ全ての地域にはほぼ存在する昆虫。


 その名前の通り足は退化していて見た目は小さな貝殻のような姿なんだがセミのような長い口吻を木の幹や果実などに深く差し込んでそこから栄養を摂取する。


 そしてこの虫は綺麗な赤の原料でもあるのだ。


「じゃあみんなで探しに行こうか」


「いくー」


「いきますー」


 今回の参加希望は圧倒的に女性が多い。


「んじゃいくぞー」


「はーい」


 アシアの赤い色素を取るのにつかえるのはラックカイガラムシだが結構一箇所にまとまって密生したりもしている。


 そのせいで木などが枯れることもあるのである程度は駆除しておいたほうが良かったりもする。


「お、いたな」


「うーきもちわるーい」


「でもあかくてきれー」


 このカイガラムシから取れる紅は染め物や口紅などに加えて酒やかまぼこの赤の食紅などにも使われ食べたり肌につけたりしても無害なのもいい。


 しばらく探し回ってカイガラムシのいっぱいついた葉っぱなどをみんなが手にしたと思う。


「みんなとれたかー」


「とれたー」


「とれたー」


 大丈夫みたいなので帰ることにした。


「じゃあ帰るぞ」


「かえるー」


「かえるー」


 さてとってきたカイガラムシだが、まず乾燥させてから水を入れた土器でにて色素を煮出す。


 煮出したら土器のそこに赤い色素が残るのでそれを使うのだ。


「紅が出来たな」


「できたー」


「できたー」


 これを指先につけて唇につければ唇の赤が引き立ち炭を粉にしてアイラインに引けば目鼻立ちがよりはっきりするようになる。


 その他に藍の一種であるナンバンコマツナギを使って青を、ジャワウコンを使って黄色を、普通の草から緑を取り出して糸を染めたりするのが女たちの間で流行してお互いの飾り紐を褒めあったりしていた。


ちなみに男はあんまり染色には興味が無いようで何やってんだろう女たちって感じっぽい。


 子育てしてるとなかなか動き回れない女性たちにとっては色を付けた飾り紐を身に着けたり、口紅をつけたりするのは数少ない楽しみなんだろうけど、まあ男にはなかなかわからないよな。


「かみさまありがとー」


「まみさまありだとー」


「いやいや、別に大したことじゃないさ」


 育児は大変だからな、多少楽しみになることを増やしてもバチはあたんだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ