表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多分5万年くらい前のスンダランドに転移してしまったが結構大変な件  作者: 水源


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/52

少しずつ食えるものと食えないものを確認していこう、みんなでな

 さてさて、塩しか調味料がない単調な食生活と思っていたが、東南アジアはハーブやスパイスの宝庫であることを思い出した俺はそれぞれをパッチテストをしながら食えるものと食えないものを選別している途中だ。


 多分この時代に転移しても下痢やら肺炎やらにならなかったりしてるのと、フローレス人やこの時代のサピエンスと会話で意思疎通できてることから21世紀からこの時代に転移した時に毒や病気に対しての高い抵抗力と意思疎通能力は与えられているのだと思う。


そうでなければ死んでいる可能性が高いだろう。


 バクテリアやウイルスの変異は早いからな。


 フローレス人などが今まで食べていなかった野草などが毒でないかどうかはパッチテストで確認する。


 まずは野草の汁を肘の内側など皮膚の薄い部分にほんの少し塗って30分ほど放置し、痒みや赤みなどのかぶれが現れた場合は毒があると判断する。


「ん、これはだめっぽいか」


 かぶれた場合はどの草がそうなのかを地面に書き記し、異常がなかったら、次は唇に汁をつけて10分ほど待ちやはり痒みやしびれなどがないか確認してみる。


「これは大丈夫かな?」


 唇に汁をつけても問題なかった場合、すこしだけ舌で舐めてみて、5分様子を見る。


 それでも問題がなければ今度は汁だけ少し飲んでみて一日様子を見る。


 それでも大丈夫であれば葉を少し食べてみて、5時間様子を見て大丈夫ならうまいかまずいかは別にして食用になる。


「これは大丈夫そうだな」


 大丈夫なものとだめなものを地面に書いて分けていくが似たようなものがある場合は”とりあえず食べない”のが一番いい。


 野草は汁でのパッチテストが出来るが茸は出来ないので食わない。


 毒キノコを見分けるのは非常に難しい上に熱を加えても毒性が失われないことが多いからな。


 一番間違いがないのが、水鹿のような哺乳類が食べている草を食べることだ。


 基本的に草食動物が何を食べているのかよく観察していれば大体大丈夫な草木が分かってくるし、大抵は食べてもそれなりに美味しい可能性が高い。


 ただし、虫やナメクジなどが毒キノコや毒草を食べても大丈夫な場合はあるから何かが食べたあとがあるから大丈夫と考えるのは危険でもあるんだが。


「あー、一応お前さんたちも同じようにしてみてくれ。

 俺は大丈夫でお前さんたちも大丈夫とも限らないからな」


 俺はフローレス人やサピエンスにそう言っておく。


「わかったー」


「わかりました」


 生姜の汁などはかぶれが起きる場合もあるからな。


 薄ければ薬だが濃ければ毒になるようなものだって結構ある。


 猛毒とされるトリカブトも手順によって毒を薄めれば強心剤になったりするし。


 そんな感じででうまい野草、美味くない野草、毒草の選別をしていく。


 もっともフルーツが足りないときの予備みたいなものだけどな。


 そしてある時川のそばで真っ黒い種をたくさんつけた植物を見つけて俺は歓喜した。


「お、これ稲じゃないか?」


 黒い種といって米?と思う人間は少ないかもしれないが稲の野生種だとそういう物もあったりする。


 日本には野生種の稲はないが粟の野生種であるエノコログサなんかは雑草として嫌われるくらい生えてくる。


 そしてその種は食おうと思えば食えるのだ。


 そして黒米・赤米・緑米などの色付き古代米は21世紀でも少数だが生産している農家もいるはずだな。


 米は野生稲と栽培稲があり栽培稲はアフリカイネとアジアイネにまず別れアジア稲はインディカとジャポニカ分かれるが寒さに強いジャポニカが現れるのはずっとずっと後のはずだ。


 で、実はインディカのほうが世界のコメ生産量の80%以上を占め、ジャポニカのほうが少数だったりするのだがインディカはいわゆる「タイ米」とか「南京米」などと呼ばれるな。


 基本的にはチャーハンのように調理して食べるものでジャポニカと同じように普通に炊飯して食べようとすると、パサパサした食感と、独特のにおいがする。


 刑務所の「臭い飯」というのはこのインディカ米を普通に炊いて出した時につけられたものらしい。


「とすると普通に食べようとするとまずい可能性が高いってことか」


 それがそういうとフローレス人が嫌そうに顔をしかめた


「まずいのー?」


 俺はうなずく。


「ああ、食べ方を工夫しないと多分あんまりうまくないだろうな」


 ほっとくと種が風で飛ばされたりして落ちてしまうだろうから、早速ナイフで稲穂を刈り取って念のためパッチテストをしてみるがやっぱり大丈夫みたいだ。


 しかし籾殻もついたまんまだしどうやってたべようかと思ったが普通に焼米(やきごめ)として籾殻をつけたまま焼いて食べて見るか。


 稲穂を生のまま火であぶり、一つ一つ籾殻を取ってそのまま食べてみた。


「んー、意外と悪くないな」


 ほぼインディカ原種の米と言ってもやっぱり米は美味くて懐かしい気がする。


「わるくないのー?」


 フローレス人が首を傾げながらきいてくる。


「同じように食べて見て美味くなければお前さん達はフルーツのままにしてみればいいと思うぞ」


「わかったー」


 フローレス人たちが稲穂をワクワクしながら火で炙って籾から中身を取り出して食べてみた。


「わるくなーい」


「わるくなーい」


「お、おう、そうか気に入ったならそれも何より」


 サピエンスたちもおどおどしながら稲穂を火で炙って食べてみたようだ。


「あ、何でしょう美味く言えませんけど美味しいですね」


 やっぱり米は野生種でもそれなりに美味いんだな。


 東南アジアは稲の野生種が豊富に存在する地域なのは助かったぜ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ