9恋~夏休みの予定~
「明日から夏休みです。みなさん、夏休みでも規則正しい生活を心がけて下さいね。これでホームルームを終わります」
皐月先生が言う。
ホームルームが終わった教室はざわついていた。
「あ~明日から夏休みだぜ~、......ヤッター」
冬斗は大量の課題が出たことを思い出し気分が下がる。
「私、今年こそ手伝わないから」
頑張って、と紗綾は他人事のように言う。
「ひで~、手伝ってくんないの?」
「当たり前です、課題は自分でやって下さい。それに夏休み満喫し過ぎて課題先伸ばしにしているあんたが悪い」
「それにちっともひどくない、普通そうです!」とつけ足す。
「おぉ~! お二人さん仲良いですねぇ~」
すたすたと百合が来て割り込む。
「冗談じゃない、仲良くなんかないよ。」
「ふぅ~ん......」
相変わらず百合はずっとニヤニヤしている。
紗綾はこれ以上言ってもダメと悟って話題を変える。
「明日から夏休みだけど、どっかみんなで行きたいね」
真里と優もこちらに来た。
「そうだね~、私もみんなで海とか行きたい~」
真里はウキウキしながら紗綾に提案する。
「いいんじゃない?僕行ってみたいな......」
「優、海行ったことないの?」
「ない。」
「じゃあいこうよ、みんなで! ね!」
真里は海に行ったことない優を連れていきたい気持ちがMAXまできていた。
「じゃあさ、いつにしようか?」
「何であんたが仕切ってんの?」
「別にいいじゃん」
「僕、7月の終わりらへん家族旅行いく」
「そうなんだ~、いいな~。じゃなくて、そこは優ダメってことだね」
うん、と優は短く真里に返事し紗綾は他に予定がないか聞く。
「私は家族旅行8月3、4日にある」
「そっか、そこは百合ダメ日だね」
俺は......、と冬斗が言おうとしたとき紗綾は真里に聞く。
「え、私?ないよ。そういえば、冬斗が言おうとしてたけど......」
「いいの、いいの」
「なんか俺の扱い酷くない?」
「それは冬斗の気のせいよ」
* * *
それぞれ家に帰った。その後......
~紗綾~
「今日が7月25日、海が8月9日。まだ、先だけどあ~どうしよう。水着がない買っとこうかな?」
どんなのがいいか、ずっと悩んでいた紗綾であった。
~冬斗~
「海か、確か俺たちが行く日翔も友達と行くって言ってたな。アイツに会わないよう見張ってないとな」
部屋でぶつぶつ独り言を言っていた。そして、ドアの隙間から兄が覗いていた。
(アイツ何やってるんだ?)と。
~優~
「海。初海......しかも友達と。友達かぁ......あの頃は......」
始めて友達を作り友達と行く海。
昔の無関心の頃を思い出す。
~百合~
「夏といえばやっぱ海か、ウキウキするな~いろんな意味で」
海を楽しむのではなく違う目的で楽しみにしている、百合。
そして真里は......
「あぁ~海~~」
歌を歌い、浮かれていた。




