表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花束の傘  作者: 祥野雅子
12/27

第12話 僕たち、恋人じゃないんですか?

この物語が、降り止まない雨の中にいるあなたの一本の傘になれますように

 シウとさらはふなばしアンデルセン公園のハートのアーチの前で、家族連れの父親らしき人に頼んで写真を撮る。

 二人とも順調さを示すように、満面の笑みである。

 

 少し歩くと、白いメルヘンチックなテーブルと椅子があった。

「さらさん、あそこに座りましょう」

「うん」

 シウはカバンから二つのお弁当を出す。

「もしかして私のもあるの?!」

 さらは歓喜の声を上げた。

「さらさんが料理苦手だって言ってたから作りました」

「苦手って言うかね、得意なんだけどちょっと……色々あって」

「?」

「いいから、いいから。それより、何作ってくれたの?」

 お弁当のふたをあけるシウ。ハンバーグにミートボールが添えてある。

「シウくん、私どっちも大好き」

「はい、材料は一緒でした。肉ばかりになったので、青汁もあります」

 カバンから紙パックの青汁を出すシウ。

「凄い!気が利くー」

 照れているシウ。

「こんなに喜んでくれる人は初めてです」

「私もお弁当作ってもらったの初めて」

 さらはそう言うと、ミニトマトを口に入れた。

「僕はトマト苦手なので僕の分も食べてください」

「苦手なのに自分の弁当に入れたの?」

「はい……」

 さらは、ヘンテコなところがあるシウに心がくすぐられた。

「色が、入れた方が綺麗です」

「そうだね、確かに。これから、シウ君が嫌いなもんはなんでも食べてやるよ」

「ありがとうございます」

「私は食べられないものないからね」

 シウはさらを頼もしく感じた。


 公園の端にあるジェラート屋さんへ行く二人。いくつかの味があるが、シウは塩味、さらは小松菜のジェラートを頼んだ。


 外のベンチに並んで座る。

「シウくんの塩って、どんな味なの?」

 シウは、自分のスプーンでジェラートを掬ってさらに食べさせる。

「おいしー、不思議な味ー」

 シウも食べてみる。

「うん、美味しいです」

 さらも緑色のジェラートを差し出す。

「小松菜も食べてみる?」

「はい、よろしければ」

 さらは自分のスプーンで掬ってシウに食べさせる。

「うん、美味しいです」

 さらはにこりとして言う。

「私たち恋人同士みたいなことしてるね」

 シウは驚いた。

「僕たち、恋人じゃないんですか?恋人だと思ってました」

 シウは悲しそうな顔をした。

「だって、良いの?!私が恋人で良いの?私だよ?」

 さらは驚いて言った。

「もちろんです。さらさんがよろしかったら」

「私はさ、時計直してくれた時から好きだもん。じゃ、恋人ね」

「はい。恋人です、嬉しいです」

 シウは優しく微笑んでジェラートを口に入れた。口の中の甘さが幸福感を示しているようだった。

お読みいただきありがとうございます*͈ᴗ͈ˬᴗ͈ෆ

お気軽にご感想等くださると嬉しいです♡♡

今後ともよろしくお願いいたします( ơ ᴗ ơ )

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ