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こぼれた魔法  作者: 亜架 耀太
第三章 ヒーロー気取り
29/32

♢29♢

「・・・俺は、お前と一度ゆっくり話がしたい」

「何言ってるんだ、紋太・・・!」


 思いがけない紋太の言葉に、星喇は面食らう。


「悪い、みんな。でも俺、なんか・・・・・・こいつの事、知ってる気がする」

「―!!」

「―そうか」


 そう言い、その場にしゃがみこんだ地面に伏せこんだ男の顎を、くいっとあげる。

 紋太の目は、声は、ガラスのように透き通っていた。

 男も暫く紋太の顔に穴が開くほど見つめていたが、やがて深いため息を吐く。


「いくら考えても、記憶にない。人違いなんじゃないか」

「・・・そうか。悪かったな」


 紋太もため息を吐き、立ち上がる。


「!ちょ、ちょっとお兄ちゃん」

「大丈夫。気にしないで。ただちょっと・・・びっくりした」


 いつもと変わらない笑顔で、彼は言った。しかし、どこまで本当なのか。


「・・・今日は、帰ろう」


 その笑顔が本当なのかどうなのか測りかねた。


「!!星喇!?」


 暖香が驚き、振り向いた。


「あの男には、もうあんな大事をする力など残っていないさ」

「でも・・・」

「暖香」


 不満げな暖香の言葉を、ロンレイが遮る。


「聞き分けろ――、お前だって見たんだろう。星喇が言うとおり、あいつは当分何もできないよ。しかも今日は下見だけのつもりだった。帰ろう」


 もちろん、暖香の気持ちもよくわかった。星喇も、こんな中途半端な状態ではなく、しっかりと処分したい。だが、そんなことよりも紋太の様子がとても気になる。彼は今もいつもと同じ表情ではあるが、いまいち信用できなかった。

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