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それからどれくらい経っただろう。
彼らはロンレイを先頭に、街を縦横無尽に駆け回っていた。同じところを二回通ったり、何度も立ち止まったりするロンレイは、かなり混乱しているようだった。
星喇が歯痒そうに舌打ちする。自分の相棒を手助けしたいのにできない、悔しい気持ちでいっぱいなのだろう。
誰もが黙って走っていた。
まだ街を歩いていた人たちの注目の的になっていたが、そんなことは気にしている余裕もなかった。何しろ、ロンレイのスピードと表情についていくのに必死だ。
「ちょ、ちょっとロンレイ・・・」
暖香は一度落ち着かせようと、遠くからロンレイに声をかける。
「待て・・・、近いんだけどわかんねえ」
ロンレイは噛みついて来ず、逆に歯痒そうに言った。
それだけ、集中力が落ちている証拠だ。
「ロンレイ、落ち着け・・・。そうじゃないと“魔読”だってやりづらいだろ」
そう言った星喇の目をしばらく見つめていたが―、ロンレイはすぐに尻尾を垂らした。
目を閉じる。
「・・・わかった、つかめたぞ。もうすぐそこだ」
ロンレイがきっと前方をにらみつけ、石畳の地面に爪をたてる。
「こっちだ!!」
その声と共に、四人は勢いよく駆けだした。




