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しゅんしゅん、と湯の沸く音がした。
既にきっと、街は病気で大変なことになっているんだ。
ロンレイが言った一言で、全員が一気に考え始めていた。
「・・・ほっとけないですよね」
萊兎がぽつりと呟いた。
「うまく言えないですけど・・・、私たちもその事実を知ってしまったんだから、ほうってはいけない気がします」
「そ、そうだよ!!」
勢いよく立ち上がった暖香が、歯を食い縛り、必死な形相で言う。
「私たちが放っておくことは、きっと許されない。そもそも私たちはこういう、理不尽な魔法を知るために、止めるたまにこうしてここにいるんだから・・・、何かの力になれるんじゃないかと思うんだ」
「俺も、そう思う」
ロンレイが力強くうなずいた。
外では、心地よい湿った風が木々を揺らす。その間から見える雲は静かに流れる。
そんな世界が好きな彼らは少しヒーローになった気持ちで、舞台上へと上がった




