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見た悲劇
とても短いです
扉を抜けるとそこは地獄絵図のように色んな意味で終わっていた。
つい数時間前までは活気に溢れていた筈のその場所も、核石人種の核石らしき物と、原人種の物と思われる血痕が――。
「うっ!? これって……」
一瞬あまりの異臭に反射的に鼻に手を押され付けてしまった。
彼女が目にした物、それは何十人と相当する無惨な変死体だった。
「酷い……誰がこんなことを……」
変死体の周辺には、まるで幼い子供の書く適当に描いた絵のように、大量の血しぶきが――所々、地、壁とへばり付いていた。
死体の中には幼い子供やもうすぐ生まれそうな胎児を守る母親もあった。結局の所、もう既に亡くなっていたのだが……。
その遺体はその子の母親だったのだろうか、必死に我が子を守ろうと必死になって覆い被さっていた。しかし最終的には一本の剣で盛大に串刺しにされていたのだろうか母親の背中から3センチ程の細い刃で真っ直ぐに貫かれたかのような痕がありそのまま子供は母親の受けた刃を貫通し左胸へと突き刺さっていた。
「もうダメ、見ていられない……」
彼女は咄嗟に目を腕で被せ静かに死者へ冥福の意を捧げながらこの場から離れていった。
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